Toyota Prius Alpha (2017 year). Instruction japanese — part 24
367
7-1. まず初めに
7
万一の場合には
■
発炎筒の有効期限
本体に表示してある有効期限が切れる前に、トヨタ販売店でお求めください。
有効期限が切れると、着火しなかったり、炎が小さくなる場合があります。
知識
警告
■
発炎筒を使用してはいけない場所
次の場所では、発炎筒を使用しないでください。
煙で視界が悪くなったり、引火するおそれがあるため危険です。
●
トンネル内
●
ガソリンなど可燃物の近く
■
発炎筒の取り扱いについて
次のことを必ずお守りください。
お守りいただかないと、重大な傷害を受けるおそれがあり危険です。
●
使用中は、発炎筒を顔や体に向けたり、近付けたりしない
●
発炎筒は、お子さまにさわらせない
368
7-1. まず初めに
車両を緊急停止するには
ブレーキペダルを両足でしっかりと踏み続ける
ブレーキペダルをくり返し踏まないでください。通常より強い力が必要となり、制
動距離も長くなります。
シフトポジションを N にする
X
シフトポジションが N になった場合
減速後、車を安全な道路脇に停める
ハイブリッドシステムを停止する
X
シフトポジションが N にならない場合
ブレーキペダルを両足で踏み続け、可能な限り減速させる
パワースイッチを 2 秒以上押し
続けるか、素早く 3 回以上連続
で押してハイブリッドシステム
を停止する
車を安全な道路脇に停める
万一、車が止まらなくなったときの非常時のみ、次の手順で車両を停止
させてください。
1
2
3
4
3
2 秒以上押す、または 3 回以上連続で押す
4
警告
■
走行中にやむを得ずハイブリッドシステムを停止するとき
ハンドル操作が重くなるため、車のコントロールがしにくくなり危険です。ハ
イブリッドシステムを停止する前に、十分に減速するようにしてください。
5
369
7
万一の場合には
7-2. 緊急時の対処法
けん引について
次の場合は、パーキングロックにより前輪が固定されている可能性があ
るため、他車にロープでけん引してもらうことはできません。トヨタ販
売店または専門業者にご依頼ください。
●
シフト制御システムに異常があるとき(→ P. 382)
●
イモビライザーシステムに異常があるとき(→ P. 74)
●
スマートエントリー & スタートシステムに異常があるとき
(→ P. 431)
●
補機バッテリーがあがったとき(→ P. 433)
次の場合は、駆動系の故障が考えられるため、トヨタ販売店または専門
業者へご連絡ください。
●
マルチインフォメーションディスプレイにハイブリッドシステムの異
常を示すメッセージが表示され、車が動かない
●
異常な音がする
けん引は、できるだけトヨタ販売店または専門業者に依頼ください。
その場合は、レッカー車または、車両運搬車を使用することをおすすめ
します。
やむを得ず他車にロープでけん引してもらう場合は、車両積載車までの
移動など、できるだけ短距離にとどめてください。
他車によるけん引が不可能な状況
けん引の前に販売店への連絡が必要な状況
370
7-2. 緊急時の対処法
車両運搬車で輸送するときは、図の
場所で固縛する
鎖やケーブルなどを使用して車両
を固縛する場合は図に黒く示す角
度が 45°になるように固縛する
レッカー車でけん引するとき
X
前向きにけん引するときは
X
うしろ向きにけん引するときは
パーキングブレーキを解除する
台車を使用して前輪を持ち上げる
車両運搬車を使用するとき
371
7-2. 緊急時の対処法
7
万一の場合には
けん引フックを取り出す(→ P. 398, 412)
マイナスドライバーを使ってフタをはずす
傷が付くのを防ぐため、マイナスドライバーの先端に布などを巻いて保護してくだ
さい。
けん引フックを穴に挿し込んで
まわし、軽く締める
ホイールナットレンチや金属の
固い棒などを使い確実に取り付
ける
他車にけん引してもらうとき
1
2
X
G's を除く
X
G's
3
4
372
7-2. 緊急時の対処法
車体に傷が付かないようにロープをけん引フックにかける
車体に傷が付かないように注意してください。また、前進方向でけん引してくださ
い。
ロープの中央に白い布を付ける
布の大きさ:
0.3m 平方(30cm × 30cm)以上
運転者はけん引される車両に乗り、ハイブリッドシステムを始動する
ハイブリッドシステムが始動しないときは、パワースイッチを ON モードにしてく
ださい。
けん引される車両のシフトポジションを N にしてから、パーキングブ
レーキを解除する
けん引中は、ロープがたるまないよう、減速時なども前の車の速度に合わせてくだ
さい。
5
25m 以内
5m 以内
白い布
けん引方向
6
7
8
373
7-2. 緊急時の対処法
7
万一の場合には
■
けん引フックの使用目的
けん引フックはけん引してもらうときに使うものであり、他車をけん引するため
のものではありません。
■
けん引してもらうときに
ハイブリッドシステムが停止しているとブレーキの効きが悪くなったり、ハンド
ル操作が通常より重くなったりします。
■
ホイールナットレンチについて
ラゲージルームに搭載されています。(→ P. 398, 412)
■
緊急用フックについて
知識
雪の吹きだまりなどでスタックして走行で
きなくなったとき、やむを得ず他車に引っ張
り出してもらうために使用することができ
ます。他車をけん引することはできません。
374
7-2. 緊急時の対処法
警告
次のことを必ずお守りください。
お守りいただかないと、重大な傷害におよぶか、最悪の場合死亡につながるおそ
れがあります。
■
レッカー車でけん引するとき
■
他車にけん引してもらうとき
●
けん引フックやロープに過剰な負荷をかける急発進などを避けてください。
けん引フックやロープが破損し、その破片が周囲の人などにあたり、重大な傷
害を与えるおそれがあります。
●
パワースイッチを OFF にしないでください。
パーキングロックにより、前輪が固定され思わぬ事故につながるおそれがあり
危険です。
■
けん引フックを車両に取り付けるとき
●
けん引フックは、搭載されている車両専用です。他の車のけん引フックを使用
したり、この車のけん引フックを他の車に取り付けたりしないでください。
●
指定の位置にしっかりと取り付けてください。
指定の位置にしっかり取り付けていないとけん引時にフックがはずれるおそ
れがあります。
必ず前輪を持ち上げるか、4 輪とも持ち上
げた状態で運搬してください。前輪が地面
に着いた状態でけん引すると、駆動系部品
が破損したり、モーターが回転することに
より発電され、故障や破損の状態によって
は火災が発生するおそれがあります。
375
7-2. 緊急時の対処法
7
万一の場合には
注意
■
レッカー車でけん引するとき
■
車両運搬車に車を固縛するとき
ケーブル等で過度に締め付けすぎないでください。車両の損傷につながるおそ
れがあります。
■
駆動系部品の損傷を防ぐために
●
他車にけん引してもらうときは次のことを必ずお守りください。
・ ワイヤーロープは使用しない
・ 速度は 30km/h 以下、距離は車両積載車までの移動など、できるだけ短距
離にとどめる
・ 前進方向でけん引する
・ サスペンション部などにロープをかけない
●
この車両で他車やボート(トレーラー)などをけん引しないでください。
■
長い下り坂でけん引するときは
レッカー車で前輪を持ち上げるか、4 輪とも持ち上げた状態でけん引してくだ
さい。レッカー車でけん引しないと、ブレーキが過熱し効きが悪くなるおそれ
があります。
■
緊急用フックについて
次のことを必ずお守りください。お守りいただかないと、装置の変形や車両の
損傷などにつながるおそれがあります。
●
やむを得ない場合以外は使用しないでください。
●
緊急用フックで他車をけん引しないでください。
車両の損傷を防ぐために図のようなレッ
カー車ではけん引しないでください。
376
7-2. 緊急時の対処法
警告灯がついたときは
警告灯が点灯または点滅したままの場合は、落ち着いて次のように対処
してください。なお、点灯・点滅しても、その後消灯すれば異常ではあ
りません。ただし、同じ現象が再度発生した場合は、トヨタ販売店で点
検を受けてください。
警告灯・警告ブザー一覧
警告灯
警告灯名・警告内容・対処方法
(赤色)
ブレーキ警告灯(警告ブザー
※ 1
)
・ ブレーキ液の不足
・ ブレーキ系統の異常
→ ただちに安全な場所に停車し、トヨタ販売店へ連絡してくだ
さい。走行を続けると危険です。
パーキングブレーキが解除されていないときも点灯します。
解除後、消灯すれば正常です。
(黄色)
電子制御ブレーキ警告灯
・ 回生ブレーキシステムの異常
・ 電子制御ブレーキシステムの異常
→ ただちにトヨタ販売店で点検を受けてください。
充電警告灯
充電系統の異常
→ ただちに安全な場所に停車し、トヨタ販売店へ連絡してくだ
さい。
エンジン警告灯
・ ハイブリッドシステムの異常
・ エンジン電子制御システムの異常
・ 電子制御スロットルの異常
→ ただちにトヨタ販売店で点検を受けてください。
SRS エアバッグ/プリテンショナー警告灯
・ SRS エアバッグシステムの異常
・ プリテンショナー付きシートベルトシステムの異常
→ ただちにトヨタ販売店で点検を受けてください。
377
7-2. 緊急時の対処法
7
万一の場合には
★
:グレード、オプションなどにより、装備の有無があります。
警告灯
警告灯名・警告内容・対処方法
ABS &ブレーキアシスト警告灯
・ ABS の異常
・ ブレーキアシストの異常
→ ただちにトヨタ販売店で点検を受けてください。
パワーステアリング警告灯(警告ブザー)
EPS の異常
→ ただちにトヨタ販売店で点検を受けてください。
(点滅)
PCS 警告灯
★
プリクラッシュセーフティシステムの異常
→ ただちにトヨタ販売店で点検を受けてください。
システムの異常時以外にも、警告灯が次のように作動します。
・ プリクラッシュセーフティシステムをOFFにすると点灯し
ます。(→ P. 268)
・ システムが一時的に使用できないときに点滅します。
(→ P. 385)
スリップ表示灯
・ VSC の異常
・ TRC の異常
・ ヒルスタートアシストコントロールシステムの異常
→ ただちにトヨタ販売店で点検を受けてください。
ABS・VSC・TRC システム作動時は点滅します。
高水温警告灯
エンジン冷却水高温異常
水温の上昇にともない、点滅から点灯にかわります。
→ ただちに安全な場所に車両を停車して点検する(→ P. 438)
ヘッドランプオートレべリング警告灯
★
自動光軸調整システムの異常
→ ただちにトヨタ販売店で点検を受けてください。
半ドア警告灯(警告ブザー
※ 2
)
いずれかのドアが確実に閉まっていない
→ 全ドアを閉める
378
7-2. 緊急時の対処法
※ 1
ブレーキ警告ブザー:
ブレーキの効き低下につながる異常があると、警告灯の点灯と同時にブザーが
鳴ります。
パーキングブレーキ未解除走行時警告ブザー:
パーキングブレーキを解除しないまま車を発進させ、車速が約 5km/h 以上に
なると、警告ブザーが鳴ります。
警告ブザーが鳴ったときは、パーキングブレーキを解除してください。
※ 2
半ドア走行時警告ブザー:
いずれかのドアが確実に閉まっていない状態で走行し、車速が約 5km/h 以上
になると、警告ブザーが鳴ります。
※ 3
運転席・助手席シートベルト非着用警告ブザー:
運転席・助手席シートベルト非着用のまま車速が約 20km/h 以上になると警
告ブザーが 1 回鳴ります。その後も運転席・助手席シートベルトを非着用の
まま 30 秒を経過すると、30 秒間断続的に鳴り、さらにブザーの音がかわり
90 秒間鳴ります。
警告灯
警告灯名・警告内容・対処方法
燃料残量警告灯
燃料の残量が約 6L 以下になった
→ 燃料を補給する
シートベルト非着用警告灯(警告ブザー
※ 3
)
運転席・助手席シートベルトの非着用
→ シートベルトを着用する
マスターウォーニング
システムの異常時にブザーと共に点灯・点滅し、マルチイン
フォメーションディスプレイ上に警告メッセージを表示しま
す。
→ P. 380
379
7-2. 緊急時の対処法
7
万一の場合には
■
シートベルト非着用警告灯の乗員検知センサーの作動について
●
助手席に乗員がいなくても、シートに荷物などを置くと、センサーが重量を検
知して警告灯が点滅することがあります。
●
助手席に座布団などを敷くと、センサーが乗員を検知せず警告灯が作動しない
ことがあります。
■
パワーステアリング警告灯/警告ブザーについて
補機バッテリーの充電が不十分な場合、または一時的に電圧が下がった場合に警
告灯が点灯し、警告ブザーが鳴ることがあります。
■
警告ブザーについて
状況によっては、外部の騒音やオーディオの音などにより、ブザー音が聞こえな
い場合があります。
知識
警告
■
ABS 警告灯とブレーキ警告灯が同時に点灯したとき
ただちに安全な場所に停車し、トヨタ販売店にご連絡ください。
ABS またはブレーキアシストシステムに異常が発生しているだけでなく、強め
のブレーキの際に車両が不安定になるおそれがあり、重大な傷害におよぶか、
最悪の場合死亡につながるおそれがあります。
■
パワーステアリング警告灯が点灯したとき
ハンドルが非常に重くなることがあります。
ハンドル操作が通常より重いときは、ハンドルをしっかりと持ち、通常より強
く操作してください。
380
7-2. 緊急時の対処法
警告メッセージが表示されたときは
マスターウォーニング
マルチインフォメーションディスプレ
イに警告メッセージが表示されている
とき、点灯・点滅します。
マルチインフォメーションディ
スプレイ
処置後に再度メッセージが表示された
ときは、トヨタ販売店へご連絡くださ
い。
マルチインフォメーションディスプレイに警告メッセージが表示された
場合は、落ち着いて次のように対処してください。
1
2
381
7-2. 緊急時の対処法
7
万一の場合には
警告メッセージ一覧
★
:グレード、オプションなどにより、装備の有無があります。
警告メッセージ
警告内容・対処方法
衝突の可能性が高い
プリクラッシュブレーキが作動している(プリク
ラッシュセーフティシステム
★
)
警告ブザーが鳴ります。
→ ブレーキで減速する
(レーダークルーズコントロール
★
の車間制御中)衝
突の危険性
警告ブザーが鳴ります。
→ ブレーキで減速する
(LDA
★
制御中)車線逸脱警報
車両が車線から逸脱すると、逸脱している側の表
示を橙色で点滅します。
警告ブザーが鳴ります。
→ 周囲の安全を確認してから、ハンドルを操作して
車両を車線内にもどす
シフトポジションが N のとき、アクセルペダルを踏
んだ
警告ブザーが鳴ります。
→ アクセルペダルから足を離し、シフトポジション
を D または R にする
(点滅)
382
7-2. 緊急時の対処法
警告メッセージ
警告内容・対処方法
上り坂などでの停車時にアクセルペダルを踏んで
車両を保持している
警告ブザーが鳴ります。そのままの状態を続ける
とハイブリッドシステムが過熱するおそれがあり
ます。
→ アクセルペダルから足を離し、ブレーキペダルを
踏む
長時間シフトポジションがNになっているため駆動
用電池の残量が低下
警告ブザーが鳴ります。
→ 車両を動かす場合は、ハイブリッドシステムを再
始動する
シフト制御システムの異常
この場合は、パーキングロック機構が働かない可
能性があります。駐車時は平坦な場所を選び、パー
キングブレーキを確実にかけてください。シフト
制御システムが故障すると、パワースイッチを
OFF にできなくなることがあります。その場合は
パーキングブレーキをかけると OFF にすること
ができます。
警告ブザーが鳴ります。
→ ただちにトヨタ販売店で点検を受けてください
ハイブリッドシステムの異常
警告ブザーが鳴ります。
→ ただちに安全な場所に停車し、トヨタ販売店へ連
絡してください
駆動用電池の残量が低下
警告ブザーが鳴ります。
→ シフトポジションが N の状態では充電できない
ため、長時間停車するときはシフトポジションを
P に入れる
(点滅)
(点滅)
(点滅)
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