Toyota Harrier (2018 year). Instruction japanese — part 16
239
4
運転
4-5. 運転支援装置について
レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付き)
アクセルペダルを踏まなくても、車間制御モードでは、先行車の車速変
化にあわせた追従走行を行い、自動的に加速・減速・停止をします。定
速制御モードでは、一定の車速で走行できます。
高速道路や自動車専用道路で使用してください。
●
車間制御モード(→ P. 242)
●
定速制御モード(→ P. 247)
表示灯
設定速度
マルチインフォメーションディ
スプレイ
車間距離切りかえスイッチ
クルーズコントロールスイッチ
機能概要
1
2
3
4
5
240
4-5. 運転支援装置について
警告
■
安全にお使いいただくために
安全運転を行う責任は運転者にあります。システムを過信せず、運転者は常に
自らの責任で周囲の状況を把握し、安全運転を心がけてください。
レーダークルーズコントロールは運転者の操作の一部を支援し、操作負担を軽
減するためのシステムで、支援の範囲には限りがあります。
設定速度は、制限速度・交通の流れ・路面環境・天候などを考慮して適切に設
定してください。設定速度の確認は運転者が行う必要があります。
システムが正常に機能していても、運転者が認識している先行車の状況とシス
テムが検知している状況が異なる場合があります。従って注意義務・危険性の
判断・安全の確保は運転者が行う必要があります。システムに頼ったり、安全
を委ねる運転をしたりすると思わぬ事故につながり、重大な傷害におよぶか、
最悪の場合死亡につながるおそれがあります。
■
システムの支援内容に関する注意点
システムの支援には限界があるため、次の点に注意してください。
システムを過信すると思わぬ事故につながり、重大な傷害におよぶか、最悪の
場合死亡につながるおそれがあります。
●
運転者が見る過程での支援内容
レーダークルーズコントロールは、自車と設定された先行車との車間距離を検
知するのみであり、わき見やぼんやり運転を許容するシステムでも、視界不良
を補助するシステムでもありません。
運転者自らが周囲の状況に注意を払う必要があります。
●
運転者が判断する過程での支援内容
レーダークルーズコントロールは、自車と設定された先行車との車間距離が適
正かどうかを判断しており、それ以外の判断はしません。このため、危険性が
あるかどうかなど運転者は自ら安全の判断をする必要があります。
●
運転者が操作する過程での支援内容
レーダークルーズコントロールは、先行車への追突を防止する機能はありませ
ん。このため、危険性があれば運転者自らが安全を確保する必要があります。
241
4-5. 運転支援装置について
4
運転
警告
■
誤操作を防ぐために
レーダークルーズコントロールを使わないときはON-OFFスイッチでシステム
を OFF にしてください。
■
レーダークルーズコントロールを使用してはいけない状況
次の状況では、レーダークルーズコントロールを使用しないでください。
適切な制御が行われず、思わぬ事故につながり、重大な傷害におよぶか、最悪
の場合死亡につながるおそれがあります。
●
歩行者や自転車等が混在している道
●
交通量の多い道
●
急カーブのある道
●
曲がりくねった道
●
雨天時や、凍結路・積雪路などのすべりやすい路面
●
急な下り坂や急で勾配の変化が激しい坂
急な下り坂では車速が設定速度以上になることがあります。
●
高速道路や自動車専用道路の出入り口
●
センサーが正しく検知できないような悪天候時(霧・雪・砂嵐・激しい雨など)
●
レーダーセンサー前面または、カメラセンサー前面に雨滴や雪などが付着して
いるとき
●
ひんぱんに加速・減速をくり返すような交通状況のとき
●
車両けん引時
●
接近警報がひんぱんに鳴るとき
242
4-5. 運転支援装置について
車間制御モードでは、レーダーセンサーにより車両前方約 100m 以内の
先行車の有無・先行車との車間距離を判定して、先行車との適切な車間
距離を確保する制御をします。
長い下り坂を走行しているときは、車間距離が短めになります。
定速走行:
先行車がいないとき
運転者が設定した速度で定速走行します。また、車間距離切りかえスイッチを操作
して、希望の車間距離に設定することもできます。
減速走行ー追従走行:
設定した速度より、車速が遅い先行車が現れたとき
先行車を検知すると自動で減速し、より大きな減速が必要な場合はブレーキがかか
ります(このとき制動灯が点灯します)。先行車の車速変化にあわせて、運転者の
設定した車間距離になるように追従走行します。十分に減速できない状態で先行車
に接近した場合は、接近警報を鳴らします。
先行車が停止したときは、続いて停止します(制御停車)。先行車の発進後、クルー
ズコントロールレバーを上げるか、アクセルペダルを踏むと追従走行にもどりま
す。
加速走行:
設定した速度より、車速が遅い先行車がいなくなったとき
設定速度まで加速し、定速走行にもどります。
車間制御モードでの走行
1
2
3
243
4-5. 運転支援装置について
4
運転
ON-OFFスイッチを押して、シス
テムをONにする
レーダークルーズコントロール表示灯
が点灯し、マルチインフォメーション
ディスプレイにメッセージが表示され
ます。
OFF にするには再度スイッチを押しま
す。
ON-OFF スイッチを 1.5 秒以上押し続
けると 定速制御モー ドでシステ ムが
ONします。(→P. 247)
希望の車速(約 50km/h 以上)ま
でアクセルペダル操作で加速/
減速し、レバーを下げて速度を設
定する
クルーズコントロールセット表示灯が
点灯します。
レバーを離したときの車速で定速走行
できます。
車速が約 50km/h 未満、かつ先行車がいる状態でレバーを操作したときは、設定
速度が約 50km/h にセットされます。
速度を設定する(車間制御モード)
1
2
244
4-5. 運転支援装置について
設定速度をかえるには、希望の速度が表示されるまでレバーを操作しま
す。
速度を上げる
(車間制御モードの制御停車中は除
く)
速度を下げる
微調整:レバーを上または下に軽く
操作して手を離す
大幅調整:レバーを上または下に保
持して速度をかえ、希望の速度で手
を離す
車間制御モードでは、設定速度は、次のとおりに増減されます:
微調整:レバー操作をするごとに 1km/h
大幅調整:レバーを保持しているあいだ、5km/h ずつ
定速制御モード(→ P. 247)では、設定速度は、次のとおりに増減さ
れます:
微調整:レバー操作をするごとに 1km/h
大幅調整:レバーを保持しているあいだ連続して変化
設定速度をかえる
1
2
245
4-5. 運転支援装置について
4
運転
スイッチを押すごとに次のように
車間距離を切りかえます。
長い
中間
短い
パワースイッチを ON モードにするた
びに車間距離は
にもどります。
先行車がいる場合、先行車マークも表
示されます。
次の目安を参考に車間距離を選択してください。
(車速 80km/h で走行している場合)
なお、車速に応じて車間距離は増減します。また、制御停車時は設定に
かかわらず状況に応じた車間距離で停車します。
先行車の発進後、レバーを上げる
先行車の発進後にアクセルペダルを踏
んでも追従走行に復帰します。
車間距離を変更する(車間制御モード)
先行車
マーク
1
2
3
1
車間距離選択の目安(車間制御モード)
車間距離選択
車間距離
長い
約 50m
中間
約 40m
短い
約 30m
制御停車から追従走行に復帰させる(車間制御モード)
246
4-5. 運転支援装置について
制御を解除するには、レバーを手
前に引く
ブレーキペダルを踏んだときも解除さ
れます。
(車間制御モードの制御停車中
は、ブレーキペダルを踏んでも解除さ
れません)
制御を復帰させるには、レバーを
上げる
ただし、車速が約 40km/h 以下で、かつ先行車を検知していないときは、復帰し
ません。
追従走行中の他車の割り込みなど、
十分な減速ができない状態で先行
車に接近したときは、表示の点滅と
ブザーで運転者に注意をうながし
ます。その場合は、ブレーキペダル
を踏むなど適切な車間距離を確保
してください。
■
警報されないとき
車間距離が短くても、次のような場合は警報されないことがあります。
●
先行車と自車の車速が同じか先行車の方が速いとき
●
先行車が極端な低速走行をしているとき
●
速度を設定した直後
●
アクセルペダルを踏んだとき
制御を解除する・復帰させる
1
2
接近警報(車間制御モード)
247
4-5. 運転支援装置について
4
運転
定速制御モードでは、先行車の車速変化に合わせた追従走行を行わず、一
定の車速で走行します。レーダーセンサーの汚れなどにより、車間制御
モードで走行できない場合のみご使用ください。
クルーズコントロールが OFF の
状態で、ON-OFF スイッチを 1.5
秒以上押し続ける
ON-OFF スイ ッ チ を 押 し た 直 後 は、
レーダークルーズコントロール表示灯
が点灯します。その後、クルーズコン
トロール表示灯に切りかわります。
システムが OFF の状態から操作したと
きのみ、定速制御モードへの切りかえ
が可能です。
希望の車速(約 40km/h 以上)
までアクセルペダル操作で加速
/減速し、レバーを下げて速度を
設定する
クルーズコントロールセット表示灯が
点灯します。
レバーを離したときの車速で定速走行
できます。
設定速度をかえる
→ P. 244
制御を解除する・復帰させる
→ P. 246
■
設定条件について
●
シフトポジションが D または S の 4 レンジ以上のとき設定できます。
●
車速が約 50km/h 以上のとき設定できます。
(ただし先行車を検知しているときは、約 50km/h 未満でも設定できます)
定速制御モードでの走行
1
2
知識
248
4-5. 運転支援装置について
■
車速設定後の加速について
通常走行と同様にアクセルペダル操作で加速できます。加速後、車速が設定速度
にもどります。ただし、車間制御モード時は先行車との距離を保持するため車速
が設定速度以下になることもあります。
■
追従走行中の停車制御について
●
制御停車中にレバーを上げた場合、約3秒以内に先行車が発進すれば追従走行に
もどります。
●
先行車に続いて停車したあと約3秒以内に先行車が発進した場合、追従走行にも
どります。
■
車間制御モードの自動解除
次のとき、自動的に車間制御モードが解除されます。
●
先行車がいないときに車速が約 40km/h 以下になったとき
●
車速が約 40km/h 以下で追従走行中に先行車がいなくなった、もしくはセン
サーが正しく車両を検知できなかったとき(マルチインフォメーションディス
プレイに「クルーズできません 先行車無し」が表示されます)
●
VSC が作動したとき
●
TRC が一定時間作動したとき
●
TRC または VSC を OFF にしたとき
●
センサーが何かでふさがれて正しく検知できないとき
●
プリクラッシュブレーキが作動したとき
●
パーキングブレーキが作動したとき
●
急坂路で制御停車したとき
●
インテリジェントクリアランスソナー
★
が作動したとき
●
制御停車中に次を検出したとき
・ 運転席シートベルトを着用していない
・ 運転席ドアが開いた
・ 車両が停止したあと約 3 分経過した
その他の理由で車間制御モードが自動解除されるときは、システムが故障してい
る可能性があります。トヨタ販売店にご相談ください。
★
:グレード、オプションなどにより、装備の有無があります。
249
4-5. 運転支援装置について
4
運転
■
定速制御モードの自動解除
次のとき、自動的に定速制御モードが解除されます。
●
設定速度より車速が約 16km/h 以上低下したとき
●
車速が約 40km/h 未満になったとき
●
VSC が作動したとき
●
TRC が一定時間作動したとき
●
TRC または VSC を OFF にしたとき
●
プリクラッシュブレーキが作動したとき
その他の理由で定速制御モードが自動解除されるときは、システムが故障してい
る可能性があります。トヨタ販売店にご相談ください。
■
レーダークルーズコントロールの警告メッセージ・警告ブザー
走行操作に関して注意が必要な場合や、システムに異常が発生したときには、警
告メッセージ・警告ブザーで注意をうながします。マルチインフォメーション
ディスプレイに警告メッセージが表示されたときは、表示された画面の指示に
従ってください。
■
センサーが正しく検知しないおそれのある先行車
次のような場合にシステムによる減速が不十分な場合はブレーキペダルを、加速
が必要な場合はアクセルペダルを、状況に応じて操作してください。
センサーが正しく車両を検知できず、接近警報(→ P. 246)も作動しないおそ
れがあります。
●
先行車が急に割り込んできたとき
●
先行車が低速で走行中のとき
●
同じ車線に停車中の車がいるとき
●
先行車の後部分が小さすぎるとき(荷物を積んでいないトレーラーなど)
●
同じ車線を二輪車が走行中のとき
●
周囲の車より水や雪がまき散らされ、レーダーセンサーの検知のさまたげにな
る場合
250
4-5. 運転支援装置について
■
車間制御モードが正しく作動しないおそれのある状況
次の状況では、必要に応じてブレーキペダルで減速(場合によってアクセルペダ
ルを操作)してください。
センサーが正常に車両を検知できず、システムが正常に作動しないおそれがあり
ます。
●
先行車が急ブレーキをかけた場合
■
マルチインフォメーションディスプレイに「クルーズ現在使用できません」が表
示されたとき
レーダークルーズコントロールが一時的に使用できません。
しばらく走行してからレーダークルーズを再度設定してください。
●
自車の車両姿勢が上向きになる場合(重い
荷物を積んだときなど)
●
先行車の車高が極端に高いとき
●
カーブや車線幅が狭い道路などを走行す
る場合
●
ハンドル操作が不安定な場合や、車線内の
自車の位置が一定でない場合
251
4
運転
4-5. 運転支援装置について
クリアランスソナー
★
フロントコーナーセンサー
フロントセンサー
リヤコーナーセンサー
バックセンサー
★
:グレード、オプションなどにより、装備の有無があります。
クリアランスソナーは、車両と障害物とのおおよその距離を超音波セン
サーによって感知して、メーター内のマルチインフォメーションディス
プレイおよびナビゲーション画面
★
の距離表示とブザー音で運転者にお
知らせします。
センサーの位置・種類
1
2
3
4
252
4-5. 運転支援装置について
マルチインフォメーションディスプレイの
画面(→ P. 82)で ON
(作動)・OFF(停止)の切りかえができます。
メーター操作スイッチ(→ P. 81)の
または、
を押して
を
選択する
メーター操作スイッチの
を押すごとに ON・OFF が切りかわる
ON を選択すると、クリアランスソナー表示灯が点灯します。
OFF を選択して、クリアランスソナーを停止させた場合、再度、マル
チインフォメーションディスプレイの
画面から
をONにし、
システム作動状態にしないとクリアランスソナーは復帰しません。
(パワースイッチの操作では復帰しません)
クリアランスソナーの切りかえ
1
2
253
4-5. 運転支援装置について
4
運転
■
マルチインフォメーションディスプレイの表示
フロントセンサー作動表示
フロントコーナーセンサー作
動表示
リヤコーナーセンサー作動表示
バックセンサー作動表示
■
ナビゲーション画面の表示(メーカーオプションのナビゲーションシ
ステム装着車)
障害物を感知すると自動的に表示されます。
クリアランスソナー表示
バ ッ ク ガ イ ド モ ニ タ ー
★
・パ ノ ラ
ミックビューモニター(左右確認サ
ポート付)
★
非表示時
表示されないように設定することが
できます。(→ P. 257)
割り込み表示
バ ッ ク ガ イ ド モ ニ タ ー
★
・パ ノ ラ
ミックビューモニター(左右確認サ
ポート付)
★
表示時
画面上に簡略表示されます。
(右の画面はバックガイドモニター
の場合です。パノラミックビューモ
ニター(左右確認サポート付)表示
時の割り込み表示については、別冊
「ナビゲーションシステム取扱書」を
参照してください。)
クリアランスソナーの表示のしかた
BTO45DP028
1
2
3
2
3
4
1
2
3
4
BTO45DP029
★
:グレード、オプションなどにより、装備の有無があります。
BTO45DP030
254
4-5. 運転支援装置について
※1
マルチインフォメーションディスプレイ
※2
ナビゲーション画面
距離表示の見方
通常表示
割り込み表示
障害物までのおおよその距離
バック
ガイド
モニター
パノラミッ
クビュー
モニター
フロントコー
ナー&フロント
センサー
リヤコーナー&
バックセンサー
(点灯)
(遅い点滅) (遅い点滅)
フロントセン
サー:
約 100cm
∼ 60cm
バックセンサー:
約 150cm
∼ 60cm
(点灯)
(点滅)
(点滅)
約 60cm
∼ 45cm
約 60cm
∼ 45cm
(点灯)
(速い点滅) (速い点滅)
約 45cm
∼ 35cm
約 45cm
∼ 35cm
(点滅
※1
または
点灯
※2
)
(点灯)
(点灯)
約 35cm 以下
約 35cm 以下
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