Toyota Aqua (2017 year). Instruction japanese — part 5
63
1-1. 安全にお使いいただくために
安全・安心のために
1
排気ガスに対する注意
排気ガスには吸引すると人体に有害な物質が含まれています。
警告
排気ガスには無色・無臭で有害な一酸化炭素(CO)が含まれているため、次のこ
とを必ずお守りください。
お守りいただかないと、排気ガスが車内に侵入し、多量の排気ガスが眠気を招き
事故の原因となるほか、重大な健康障害におよぶか、最悪の場合死亡につながる
おそれがあります。
■
走行中の留意事項
バックドアを閉じてください。
バックドアが閉じているのに車内で排気ガス臭がするときは、ドアガラスを開
けて空気を入れかえ、すみやかにトヨタ販売店で点検整備を受けてください。
■
駐車するとき
●
車庫内など換気が悪い場所や囲まれた場所では、ハイブリッドシステムを停止
してください。
●
長時間ハイブリッドシステムが作動したままにしないでください。
やむを得ないときは、開かれた場所に車を停め、排気ガスが車内に入ってこな
いことを確認してください。
●
降雪時や雪が積もった場所では、ハイブリッドシステムが作動したままにしな
いでください。まわりに積もった雪で排気ガスが滞留して、車内に侵入するお
それがあります。
■
排気管について
排気管は定期的に点検する必要があります。排気管等の腐食などによる穴や亀
裂、および継ぎ手部の損傷、また、排気音の異常などに気付いた場合は、必ず
トヨタ販売店で点検を受けてください。
64
1-2. ハイブリッドシステム
※ イラストは説明のための例であり、実際とは異なります。
ハイブリッドシステムの特徴
ハイブリッドシステムは、電気モーターとガソリンエンジンという 2 つ
のパワーのシナジー(相乗)効果により、優れた動力性能と低燃費化の
両立を高い次元で実現したシステムです。さらに、排出ガスを低減、ク
リーン化した環境に配慮した技術となっています。
ガソリンエンジン
電気モーター
1
2
65
1-2. ハイブリッドシステム
安全・安心のために
1
◆
停車時・発進時・低速走行時
停車中はガソリンエンジンを停止
※
します。
発進時は電気モーターを使って発進します。
低速走行時や下り坂走行時もガソリンエンジンを停止
※
し、電気モー
ターを使って走行します。
シフトレバーが N にあるときは駆動用電池への充電が行われません。
※
駆動用電池の充電が必要なときやエンジン暖機中など、ガソリンエンジンが自
動停止しないことがあります。(→ P. 66)
◆
通常走行時
主にガソリンエンジンを使用して走行します。
必要に応じて電気モーターを発電機として動かし、駆動用電池へ充電
します。
◆
急加速時
アクセルペダルを強く踏み込むと、ガソリンエンジンに加え、駆動用
電池からも電気モーターに電力を供給し、電気モーターの出力を上げ、
力強く加速します。
◆
減速時・制動時(回生ブレーキ)
車輪が電気モーターを発電機として動かし、駆動用電池へ充電します。
66
1-2. ハイブリッドシステム
ガソリンエンジンが停止した状態での走行時、車両の接近を周囲の人
に知らせるため、車速に応じた音階で音を鳴らします。車速が約 25
km/h をこえると消音します。スイッチ操作で消音することもできま
す。
消音するには、READY インジケー
ターが点灯している状態で、スイッ
チを押す
メーター内の車両接近通報装置 OFF 表
示灯(→ P. 81)が点灯します。再度
スイッチを押すと ON になります。ハ
イブリッドシステムを始動するごと
に、車両接近通報装置は ON になりま
す。
■
回生ブレーキについて
次の場合、車の運動エネルギーを電気エネルギーに変換し、駆動用電池へ充電す
ると共に減速力を得ることができます。
●
シフトレバーが D または B で走行中に、アクセルペダルから足を離したとき
●
シフトレバーが D または B で走行中に、ブレーキペダルを踏んだとき
■
EV 走行インジケーターランプについて
■
ガソリンエンジンの自動停止について
車両状態に応じて、ガソリンエンジンは自動的に始動・停止します。
ただし、次の状態では自動停止しないことがあります。
●
ガソリンエンジン暖機中
●
駆動用電池充電時
●
駆動用電池の温度が高いとき、または低いとき
●
暖房をかけているとき
車両接近通報装置
知識
ガソリンエンジン停止中や、電気モーターの
みで走行しているときに、EV 走行インジ
ケーターランプが点灯します。
マルチインフォメーションディスプレイ
装着車:エコジャッジ画面もしくはエコ
ウォレット画面を選択したときに表示さ
れます。(→ P. 96)
67
1-2. ハイブリッドシステム
安全・安心のために
1
■
駆動用電池の充電について
ガソリンエンジンの動力による充電や回生ブレーキにより、駆動用電池が充電さ
れるため、車外からの充電は必要ありません。しかし、車両を長時間放置すると、
少しずつ放電します。そのため少なくとも、2 ∼ 3ヶ月に一度、約 30 分間また
は 16 km ほど運転してください。
万一、駆動用電池が完全に放電し、ハイブリッドシステムを始動できないときは
トヨタ販売店にご連絡ください。
■
補機バッテリーの充電について
→ P. 392
■
補機バッテリーあがり発生後や、交換などでターミナルを脱着したとき
ガソリンエンジンの自動停止が行われないことがあります。
自動停止しない状態が 2 ∼ 3 日続く場合は、トヨタ販売店へご連絡ください。
■
ハイブリッド車特有の音と振動について
ハイブリッド車は、READY インジケータが点灯し、走行可能な状態でも、通常
の車のように、エンジン音や振動がないことがあるため、走行可能な状態である
ことに気が付かない場合があります。安全のため、駐車時は確実にシフトレバー
を P にして、パーキングブレーキをかけてください。
ハイブリッドシステム始動後は、次のような音や振動が発生する場合があります
が、異常ではありません。
●
エンジンルームからのモーター音
●
ハイブリッドシステム始動時や停止時に聞こえる車両後方および駆動用電池か
らの音
●
ハイブリッドシステム始動時および停止時に車両後方から聞こえる “ コトン ”、
“ カチッ ” などの高電圧リレーの音
●
バックドアを開けたときに聞こえる作動音
●
ガソリンエンジンの始動・停止時や低速走行時、およびアイドリング中にトラ
ンスミッション付近から聞こえる音
●
急加速時のエンジン音
●
ブレーキペダルを踏んだときや、アクセルペダルをゆるめたときに聞こえる回
生ブレーキの音
●
ガソリンエンジンの始動・停止による振動
●
リヤシート下(左側)にある吸入口から聞こえるファンの音
68
1-2. ハイブリッドシステム
■
車両接近通報装置について
次のような場合は、周囲の人に通報音が聞こえにくくなることがあります。
●
周囲の騒音が大きい場合
●
雨または強風の場合
また、車両接近通報装置は車両前側にあるので、車両前方と比較して、車両後方
は聞こえにくくなることがあります。
■
メンテナンスや修理、廃車について
お車のメンテナンスや修理・廃車の際は必ずトヨタ販売店にご相談ください。特
に廃車する場合は、トヨタ販売店を通じて駆動用電池の回収を行っていますの
で、ご協力ください。
■
カスタマイズ機能
車両接近通報装置の音量を大きくすることができます。
(カスタマイズ一覧:→ P. 414)
■
車両接近通報装置 OFF 表示灯について
車両接近通報装置 OFF 表示灯が 16 秒間点滅し、点灯したときは、システムに
異常があるおそれがあります。すみやかにトヨタ販売店で点検整備を受けてくだ
さい。
69
1-2. ハイブリッドシステム
安全・安心のために
1
※ イラストは説明のための例であり、実際とは異なります。
ハイブリッドシステムの注意
ハイブリッドシステムには、駆動用電池・パワーコントロールユニット・
オレンジ色の高圧ケーブル・電気モーターなどの高電圧部位(最高約
520 V)や、冷却用ラジエーターなどの高温部位がありますので、ご注
意ください。なお、高電圧部位などには、取り扱い上の注意を記載した
ラベルが貼付してありますので、ラベルの指示に従って正しい取り扱い
をしてください。
ラベル
サービスプラグ
エアコンコンプレッサー
電気モーター
パワーコントロールユニット
駆動用電池
高電圧ケーブル(オレンジ色)
1
2
3
4
5
6
7
70
1-2. ハイブリッドシステム
リヤシート下(左側)部には、駆動
用電池冷却用の吸入口があります。
吸入口をふさいだりすると、駆動用
電池の入出力が制限され、燃費低下
の原因になります。
事故により衝撃を受けたときなどは、ハイブリッドシステムを停止して
高電圧を遮断します。また、フューエルポンプ制御により燃料供給を停
止し、燃料もれを最小限に抑えます。
この場合、ハイブリッドシステムを再始動させることができなくなるた
めトヨタ販売店へご連絡ください。
ハイブリッドシステムの異常やお知らせしたい事項が発生すると自動的
に警告灯が点灯(マルチインフォメーションディスプレイ非装着車)ま
たは警告メッセージが表示(マルチインフォメーションディスプレイ装
着車)されます。
警告灯はメーターで点灯し、警告
メッセージはマルチインフォメー
ションディスプレイに表示されま
す。
表示された警告灯または画面の指示に
従ってください。(→ P. 333,340)
駆動用電池冷却用吸入口
緊急停止システム
警告灯および警告メッセージ
71
1-2. ハイブリッドシステム
安全・安心のために
1
■
警告灯が点灯したときや、警告メッセージが表示されたとき、または補機バッテ
リーとの接続が断たれたときは
ハイブリッドシステムを再始動できないおそれがあります。
もう一度始動操作をしてもREADYインジケータが点灯しない場合はトヨタ販売
店にご連絡ください。
■
ガス欠になったときは
ガス欠でハイブリッドシステムが始動できないときは、燃料残量警告灯(→ P.
337)が消灯するまで給油してから再始動してください。少量の給油では始動で
きない場合があります。
(給油量の目安は車両水平状態で約 5L 以上です。車両の
傾きによって給油量はかわります。傾いているときは、少し多めに給油してくだ
さい)
■
電磁波について
●
高電圧部位や高電圧配線は、電磁シールド構造になっています。従来の車や家
電製品とくらべて、電磁波が多いということはありません。
●
アマチュア無線の一部(遠距離通信)において、受信時に雑音が混入する場合
がありますので、あらかじめご了承ください。
■
駆動用電池について
駆動用電池には寿命があります。寿命は車の使い方、走行条件により異なります。
■
適合宣言
この車両は、ECE100(バッテリー電気車両安全)に基づいた水素排出量に適合
しています。
知識
72
1-2. ハイブリッドシステム
警告
■
高電圧・高温について
この車は、高電圧システムを使用しています。
次のことをお守りいただかないと、やけどや感電など重大な傷害におよぶか、
最悪の場合死亡につながるおそれがあります。
●
高電圧部位・高電圧の配線(オレンジ色)およびそのコネクターの取りはず
し・分解などは絶対に行わないでください。
●
走行後はハイブリッドシステムが高温になります。車に貼ってあるラベルの指
示に従い、常に高電圧・高温部位に注意してください。
●
サービスプラグが駆動用電池に設置して
あります。サービスプラグは絶対にさわら
ないでください。サービスプラグは、トヨ
タ販売店での車両の修理時などに、駆動用
電池の高電圧を遮断するためのものです。
73
1-2. ハイブリッドシステム
安全・安心のために
1
警告
■
事故が発生したとき
次のことをお守りいただかないと、感電など重大な傷害におよぶか、最悪の場
合死亡につながるおそれがあります。
●
続発事故防止のため安全な場所に停車して、パーキングブレーキをかけ、シフ
トレバーを P に入れ、ハイブリッドシステムを停止する
●
高電圧部位・高電圧配線(オレンジ色)などには、絶対にさわらない
●
車室内および車室外に、はみ出している電気配線には絶対さわらない
●
液体の付着やもれがある場合は絶対にさわらない
駆動用電池の電解液(強アルカリ性)が目や皮膚にふれると失明や皮膚傷害の
おそれがあり危険です。万一、目や皮膚に付着した場合はただちに多量の水で
洗い流し、早急に医師の診察を受けてください。
●
万一、車両火災が発生したときは、ABC 消火器を使用して消火する
水をかける場合は、消火栓などから大量にかけてください。
●
前輪が接地した状態でけん引しない
電気モーターから発電され、破損の状態によっては、火災のおそれがあり危険
です。(→ P. 326)
●
車の下の路面などを確認し、液体のもれ(エアコンの水以外)が見つかった場
合、燃料系統が損傷している可能性があります。そのままハイブリッドシステ
ムを始動すると燃料に引火するおそれがあり危険ですので、始動しないでくだ
さい。
この場合は、トヨタ販売店に状況を連絡するときに併せてお伝えください。
■
駆動用電池について
●
絶対に転売・譲渡・改造などをしないでください。廃車から取りはずされた駆
動用電池は事故防止のため、トヨタ販売店を通じて回収を行っていますので、
ご協力ください。
適切に回収されないと、次のようなことがおこり、重大な傷害におよぶか、最
悪の場合死亡につながるおそれがあります。
・ 不法投棄または放置され、環境汚染となるばかりか、第三者が高電圧部位
に触れてしまい、感電事故が発生する
・ 装備された車両以外で駆動用電池を使用(改造などを含む)し、感電事故、
発熱・発煙・発火・爆発事故、電解液漏出事故などが発生する
特に、転売・譲渡などを行うと、相手にこれらの危険性が認識されず、事故
につながるおそれがあります。
74
1-2. ハイブリッドシステム
警告
●
駆動用電池を取りはずさないままでお車を廃棄された場合、高電圧部品・ケー
ブル・それらのコネクターにふれると、深刻な感電の危険があります。お車を
廃棄するときには、トヨタ販売店で駆動用電池を廃棄してください。駆動用電
池は適切に廃棄しないと、感電を引き起こし、重大な傷害におよぶか、最悪の
場合死亡につながるおそれがあります。
注意
■
駆動用電池冷却用の吸入口について
●
シートカバーや荷物などで、吸入口がふさがれないようにしてください。
吸入口がふさがれると駆動用電池の入出力が制限され、燃費低下の原因になっ
たりします。
●
吸入口にほこりなどがたまったときは、目づまりしないよう掃除機などで清掃
してください。
●
吸入口に水や異物を入れないでください。
駆動用電池を損傷するおそれがあります。
●
駆動用電池周辺に多量の水をこぼさないよう注意してください。
誤ってこぼしてしまったときは、トヨタ販売店で点検を受けてください。
●
吸入口にはフィルターが取り付けられています。吸入口を清掃してもフィル
ターの汚れが目立つときは、フィルターの清掃・交換をお勧めします。フィル
ターの清掃・交換については、トヨタ販売店にご相談ください。
メンテナンス・点検警告灯が点灯(マルチインフォメーションディスプレイ非
装着車)、または「駆動用電池の冷却部品のメンテナンス必要 取扱書を確認」
が表示(マルチインフォメーションディスプレイ装着車)されたときは、フィ
ルターの目づまりが考えられます。フィルターの清掃をしてください。
(→ P.
280)フィルターを清掃しても表示が消えないときは、トヨタ販売店で点検
を受けてください。
75
1
安全・安心のために
1-3. 盗難防止システム
スマートエントリー&スタートシ
ステム非装着車:キーをパワース
イッチから抜くと、システムの作動
を知らせるためにインジケーター
が点滅します。
登録されたマスターキー、またはサブ
キーをパワースイッチに挿し込むとシ
ステムが解除され、インジケーターが
消灯します。
スマートエントリー&スタートシステム装着車:パワースイッチを OFF
にすると、システムの作動を知らせるためにインジケーターが点滅しま
す。
登録されたキーを携帯し、パワースイッチをアクセサリーモードまたは ON モード
にするとシステムが解除され、インジケーターが消灯します。
イモビライザーシステム
キーに信号発信機が内蔵してあり、あらかじめ登録されたキー以外では
ハイブリッドシステムを始動できません。
車両から離れる場合は、車内にキーを残さないでください。
このシステムは車両盗難の防止に寄与する機能であり、すべての車両盗
難に対する完全なセキュリティを保証するものではありません。
76
1-3. 盗難防止システム
■
メンテナンスについて
イモビライザーシステムのメンテナンスは不要です。
■
機能が正常に作動しないおそれのある状況
周囲の環境や条件により、イモビライザーシステムが正常に作動せずハイブリッ
ドシステムを始動できないことがあります。 (oP. 124)
知識
注意
■
イモビライザーシステムを正常に作動させるために
システムの改造や取りはずしをしないでください。システムが正常に作動しな
いおそれがあります。
メーターの見方
2
77
2.
計器の見方
警告灯/表示灯. . . . . . ..78
計器類 . . . . . . . . . . .83
マルチインフォメーション
ディスプレイ . . . . . . ...93
エネルギーモニター/
燃費画面. . . . . . . . 103
78
2. 計器の見方
X
マルチインフォメーションディスプレイ非装着車
X
マルチインフォメーションディスプレイ装着車
警告灯/表示灯
メーター内の警告灯/表示灯でお車の状況をお知らせします。
次のイラストは、説明のためすべての表示灯/警告灯を示しています。
Нет комментариевНе стесняйтесь поделиться с нами вашим ценным мнением.
Текст