Toyota 86 (2017 year). Manual japanese — part 18
271
4-1. お手入れのしかた
4
お手入れのしかた
知識
■
本革部分のお手入れの目安
品質を長く保つため、年に 2 回程度の定期的なお手入れをおすすめします。
■
カーペットの洗浄
市販の泡タイプクリーナーがご利用になれます。
スポンジまたはブラシを使用して泡をカーペットに広げます。円を描くように
塗りこんでください。水はかけないでください。できるだけ乾いたままにして
おくのが最も効果的です。
■
シートベルト
刺激の少ない洗剤とぬるま湯で、布かスポンジを使って洗ってください。シー
トベルトの擦り切れ・ほつれ・傷などを定期的に点検してください。
(oP. 60)
警告
■
車両への水の浸入
●
車内に水をかけたり液体をこぼしたりしないでください。
電気部品などに水がかかると、故障や車両火災につながるおそれがあり危険で
す。
●
SRS エアバッグの構成部品や配線などをぬらさないでください。(oP. 88)
電気の不具合により、SRS エアバッグが作動したり、正常に機能しなくなり、
死亡事故や重傷につながるおそれがあります。
■
内装の手入れをするときは(特にインストルメントパネル)
艶出しワックスや艶出しクリーナーを使用しないでください。インストルメン
トパネルがフロントウインドウガラスへ映り込み、運転者の視界をさまたげ思
わぬ事故につながり、重大な傷害もしくは死亡におよぶおそれがあります。
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4-1. お手入れのしかた
注意
■
清掃するとき使用する溶剤について
●
変色・シミ・塗装はがれの原因になるため、ベンジン、ガソリンなどの有機溶
剤や酸またはアルカリ性の溶剤、染色剤、漂白剤などは使用しないでください。
●
艶出しワックスや艶出しクリーナーを使用しないでください。インストルメン
トパネルやその他内装の塗装のはがれ・溶解・変形の原因になるおそれがあり
ます。
●
エアコンなどの電装品や各種スイッチ、ならびにこれらの周辺の清掃には、シ
リコーン(ケイ素高分子化合物)を含有するケミカル剤を使用しないでくださ
い。
これらの部品にシリコーン(ケイ素高分子化合物)が付着した場合は、電装品
の故障の原因となるおそれがあります。
■
革の傷みをさけるために
革の部分の損傷・消耗をさけるために、以下のことをお守りください。
●
革についたほこり、砂、油汚れなどはすぐに取り除く。
●
直射日光に長時間さらさないようにする。特に夏場は日陰で車を保管する。
●
ビニール製・プラスチック製・ワックス含有のものは、車内が高温になると革
にはりつくおそれがあるため、革張りの上に置かない。
■
床に水がかかると
水で洗わないでください。
フロアカーペット下にある電気部品に水がかかると、車の故障の原因となった
り、ボデーが錆びるおそれがあります。
■
リヤウインドウガラスの内側を掃除するときは
●
熱線を引っかいたり、損傷させないように気をつけてください。
●
熱線を損傷するおそれがあるため、ガラスクリーナーなどを使わず、熱線に
そって水またはぬるま湯を含ませた布で軽くふいてください。
■
インストルメントパネルの手入れをするときは
インストルメントパネル表面に細かい砂粒などが入り込んで布で拭き取れない
ときは、鉄粉除去用粘土を水でぬらさず使用してください。ブラシやスポンジ
などを使用して無理に拭き取ろうとすると、表面を傷付けたりスポンジの破片
が残ってしまうおそれがあります。
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4-1. お手入れのしかた
お手入れのしかた
4
アルカンターラ
£
の手入れ
★
★
: 仕様により異なる装備やオプション装備
お手入れは、以下の要領で実施ください。
■ 日常的なお手入れ
このお手入れは定期的(1ヶ月に 1 回程度)に行うと効果的です。
布などに 40 ℃程度のぬるま湯をしみ込ませて固く絞り全体
を拭く
毛羽が強く乱れないように拭き取ってください。また、布はきれいなも
のを用意し、一度拭き取った布の汚れはすすいで充分に取り除いてから
ご使用ください。
乾いたらエチケットブラシなどで毛並みを整える
■ 液体汚れについて
● 液体がこぼれた場合は、ティッシュペーパーなどを軽くあてて吸
い取る
● 乾燥して固着してしまった泥やコーヒーなどの汚れは、エチケッ
トブラシなどで汚れ部分を軽くブラッシングして取り除く
その後、掃除機で乾燥汚れを吸い取ることをおすすめします。
これらの方法で汚れが取れない場合は、以下の手順で汚れを取り除
いてください。
布などに 40 ℃程度のぬるま湯をしみ込ませて固く絞り、汚
れ部分を外側から内側に各方向から軽く拭く
毛羽が強く乱れないように拭き取ってください。また、布はきれいなも
のを用意し、常にきれいな部分を使用してください。
表面の毛羽が乱れた場合は、エチケットブラシなどで軽くブ
ラッシングする
表面を完全に乾燥させる
手順
1
手順
2
手順
1
手順
2
手順
3
274
4-1. お手入れのしかた
知識
■
毛羽の付着汚れを取り除くときは
ほこりなどの付着汚れはエチケットブラシなどで軽くブラッシングして取り除
いてください。それでも取れない場合は粘着テープを使用して取り除いてくだ
さい。
注意
■
液体汚れを吸い取るときは
ティッシュペーパーなどを強く押さえすぎないでください。汚れがしみ込み取
りにくくなるおそれがあります。
■ 油性の汚れについて
用意するもの
● ベンジン、ぬるま湯または純正エチルアルコール(果実酒用)を
しみ込ませた布
● 乾いた布
乾いた布やティッシュペーパーで汚れが広がらないようにで
きるだけ拭き取る
ベンジン、ぬるま湯または純正エチルアルコール(果実酒用)
をしみ込ませた布で汚れ部分を外側から内側にたたいた後、
乾いた布で浮いた汚れをたたきながら吸い取る
表面の毛羽が乱れた場合は、エチケットブラシなどで軽くブ
ラッシングする
手順
1
手順
2
手順
3
275
4-1. お手入れのしかた
お手入れのしかた
4
タイヤについて
タイヤの点検は、法律で義務づけられています。日常点検として必ず
タイヤを点検してください。
タイヤの摩擦を均等にし寿命をのばすために、タイヤローテーション
(タイヤ位置交換)を 10,000 km ごとにおこなってください。
■ タイヤの点検項目
タイヤは以下の項目を点検してください。
点検方法は別冊「メンテナンスノート」をお読みください。
● タイヤ空気圧
空気圧の点検は、タイヤが冷えているときに行ってください。
● タイヤの亀裂・損傷の有無
● タイヤの溝の深さ
● タイヤの異常摩耗(極端にタイヤの片側のみが摩耗していたり、
摩耗程度が他のタイヤと著しく異なるなど)の有無
■ タイヤローテーションの仕方
図で示す順にタイヤをローテー
ションしてください。
タイヤの摩耗状態を均一にし、寿
命をのばすために、トヨタは定期
点検毎のタイヤローテーションを
推奨します。
前側
276
4-1. お手入れのしかた
知識
■
タイヤ空気圧の数値
■
タイヤ関連の部品を交換するとき
タイヤ・ディスクホイール・ホイール取り付けナットを交換するときは、トヨ
タ販売店にご相談ください。
■
低偏平タイヤについて(17 インチタイヤ装着車)
雪道や凍結路では、普通のタイヤと比べてグリップ力が低下します。冬用タイ
ヤかタイヤチェーンを使用し、道路状態に応じた速度で注意深く運転するよう
にしてください。
■
低偏平タイヤの空気圧点検(17 インチタイヤ装着車)
低偏平タイヤは、走行性能を優先したタイヤです。とくに空気圧は定期的に点
検してください。2 週間に 1 回(最低でも 1ヶ月に 1 回)、または長距離ドラ
イブの前には、必ず空気圧を点検してください。
前輪:240 kPa (2.4 kg/cm
2
)
後輪:240 kPa (2.4 kg/cm
2
)
応急用タイヤ:420 kPa (4.2 kg/cm
2
)
タイヤの指定空気圧は、運転席側のタイヤ
空気圧ラベルで確認することができます。
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4-1. お手入れのしかた
4
お手入れのしかた
警告
■
点検、交換時の警告
必ず以下のことをお守りください。
守らないと、駆動系部品の損傷や不安定な操縦特性により、重大な傷害におよ
ぶか、最悪の場合死亡につながるおそれがあり危険です。
●
4 輪とも必ず、指定サイズ・同一サイズ・同一メーカー・同一銘柄および同一
トレッドパターン(溝模様)のタイヤを装着してください。
●
メーカー指定サイズ以外のタイヤやホイールを使用しないでください。
●
ラジアルタイヤ以外を使用しないでください。
●
サマータイヤ、オールシーズンタイヤ、冬用タイヤを混在使用しないでくださ
い。
■
異常があるタイヤの使用禁止
異常があるタイヤをそのまま装着していると走行時にハンドルを取られたり、
異常な振動を感じることがあります。また、以下の事態になり、思わぬ事故に
つながり、重大な傷害におよぶか、最悪の場合死亡につながるおそれがあり危
険です。
●
破裂などの修理できない損傷をあたえる
●
車が横すべりする
●
車の本来の性能(燃費、車両の安定性、制動距離など)が発揮されない
278
4-1. お手入れのしかた
警告
■
タイヤ交換時の注意
●
ねじ部にオイルやグリースをぬらないでください。
ナットを締めるときに必要以上に締め付けられ、ボルトが破損したり、ディス
クホイールが損傷するおそれがあります。
またナットがゆるみホイールが落下して、重大な事故につながるおそれがあり
ます。
オイルやグリースがねじ部についている場合はふき取ってください。
●
必ずナットのテーパー部を内側にして
取り付けてください。
テーパー部を外側にして取り付けると、
ホイールが破損しはずれてしまい、重大
な傷害におよぶか、最悪の場合死亡につ
ながるおそれがあります。
テーパー部
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4-1. お手入れのしかた
4
お手入れのしかた
注意
■
低偏平タイヤについて(17 インチタイヤ装着車)
低偏平タイヤ付きホイールは、路面から衝撃を受けたとき、ホイールに通常よ
り大きなダメージを与えることがあります。そのため以下のことにご注意くだ
さい。
●
適切なタイヤ空気圧で使用してください。空気圧が低すぎると簡単に損傷する
ことがあります。
●
路上にあいた穴、平らでない舗道・縁石や他の障害物を避けてください。タイ
ヤおよびホイールがひどく損傷することがあります。
■
走行中に空気漏れが起こったら
走行を続けないでください。
タイヤまたはホイールが損傷することがあります。
■
悪路走行に対する注意
凹凸のある路上を走行するときは注意してください。
タイヤの空気が抜けて、タイヤのクッション作用が低下します。また、タイヤ、
ホイール、車体などの部品も損傷するおそれがあります。
280
4-1. お手入れのしかた
タイヤ空気圧について
知識
■
タイヤ空気圧が適正でない場合
適切に調整されていないタイヤ空気圧で走行すると、次のようなことが起こる
場合があります。
●
燃費の悪化
●
乗り心地や操縦安定性の低下
●
摩耗によるタイヤ寿命の低下
●
安全性の低下
ひんぱんにタイヤ空気圧が低下する場合は、トヨタ販売店でタイヤの点検を受
けてください。
■
タイヤ空気圧の点検のしかた
タイヤ空気圧の点検の際は、次のことをお守りください。
●
タイヤが冷えているときに点検する
●
タイヤ空気圧ゲージを必ず使用する
タイヤの外観だけでは空気圧が適正かどうか判断できません。
●
走行後はタイヤの発熱により空気圧が高くなります。異常ではありませんの
で減圧しないでください。
●
荷物を積んだり、多人数で乗車するときは荷重を不均等にかけないようにす
る
タイヤの空気圧を適正に維持するために、タイヤの空気圧点検を月に
1 回以上実施してください。低偏平タイヤの場合、2週間に 1 回、ま
たは長距離ドライブの前には必ず空気圧を点検してください。
(→ P. 394)
281
4-1. お手入れのしかた
4
お手入れのしかた
警告
■
タイヤの性能を発揮するために
適正なタイヤ空気圧を維持してください。
タイヤ空気圧が適正に保たれていないと、次のようなことが起こるおそれがあ
り、重大な傷害におよぶか、最悪の場合死亡につながるおそれがあります。
●
過度の摩耗
●
偏摩耗
●
操縦安定性の低下
●
タイヤの過熱による破裂
●
タイヤとホイールのあいだからの空気漏れ
●
ホイールの変形、タイヤの損傷
●
走行時にタイヤが損傷する可能性の増大
(路上障害物、道路のつなぎ目や段差など)
注意
■
タイヤ空気圧の点検・調整をしたあとは
タイヤのバルブキャップを確実に取り付けてください。
バルブキャップをはずしていると、ほこりや水分がバルブに入り空気が漏れ、タ
イヤの空気圧が低下するおそれがあります。
282
4-2. 簡単な点検・部品交換
ボンネット
知識
■
バッテリー端子をはずすときは
バッテリー端子をはずすと、コンピューターに記憶されている情報が消去され
ます。バッテリー端子をはずすときは、トヨタ販売店にご相談ください。
室内からロックを解除して、ボンネットを開けます。
ボンネット解除レバーを引く
ボ ン ネ ッ ト が 少 し 浮 き あ が り ま
す。
レバーを左方向に押して、ボン
ネットを開ける
ボンネットステーをステー穴に
挿し込む
手順
1
手順
2
手順
3
283
4-2. 簡単な点検・部品交換
4
お手入れのしかた
警告
■
走行前の確認
ボンネットがしっかりロックされていることを確認ください。
ロックせずに走行すると、走行中にボンネットが突然開いて、生命の危険また
は重大な傷害につながるおそれがあります。
■
けがを防ぐために
●
走行後のエンジンルーム内は高温になっています。熱くなった部品にさわると
やけどなどの重大な傷害を受けるおそれがあります。
●
スマートエントリー&スタートシステム非装着車:ボンネットを開ける前にエ
ンジンスイッチを“LOCK”にしてください。作動中の部品に巻き込まれてけ
がなどの重大な傷害を受けるおそれがあります。しばらくたってからボンネッ
トを開けてください。
●
スマートエントリー&スタートシステム装着車:ボンネットを開ける前に“エ
ンジン スタート ストップ”スイッチを OFF にしてください。作動中の部品
に巻き込まれてけがなどの重大な傷害を受けるおそれがあります。しばらく
たってからボンネットを開けてください。
■
エンジンルームを点検したあとは
エンジンルーム内に工具や布を置き忘れていないことを確認してください。
点検や清掃に使用した工具や布などをエンジンルーム内に置き忘れていると、
故障の原因となったり、また、エンジンルーム内は高温になるため車両火災に
つながるおそれがあり危険です。
■
ボンネットを閉めるときは
●
ボンネットを閉めるときは、手などを挟
まないように注意してください。
重大な傷害を受けるおそれがあり危険で
す。
●
ス テー を 外 し てホ ル ダ ーに 収 め、ボ ン
ネットをゆっくり降ろしてボデーに近く
なったら(約 30 cm)手を離します。
確実にロックされていることを確認して
ください。
284
4-2. 簡単な点検・部品交換
注意
■
ボンネットを開けるときには
●
ワイパーアームは起こさないでください。また、ワイパーを作動させないでく
ださい。ボンネットとワイパーアームが接触しボンネットを傷つけるおそれが
あります。
●
風の強いときには充分注意して開けてください。ボンネットが閉まることがあ
ります。
●
ボンネットにトヨタ純正品以外のアクセサリー用品を取り付けないでくださ
い。ボンネットの重量が極端に重くなると、開けたときにステーが支えきれな
くなるおそれがあります。
■
ボンネットへの損傷を防ぐために
ボンネットを閉めるときは、体重をかけるなどして強く押さないでください。
ボンネットがへこむおそれがあります。
285
4-2. 簡単な点検・部品交換
お手入れのしかた
4
ガレージジャッキ
ガレージジャッキを使用して車両を持ち上げる時は、正しい位置にガ
レージジャッキを取り付けてください。
正しい位置に取り付けないと、車両が損傷したり、けがをするおそれ
があります。
■ フロント側
■ リヤ側
286
4-2. 簡単な点検・部品交換
警告
■
車両を持ち上げるときは
次のことを必ずお守りください。お守りいただかないと、重大な傷害におよぶ
か、最悪の場合死亡につながるおそれがあります。
●
ガレージジャッキを使用するときは、必ずガレージジャッキ付属の取扱説明書
を十分に確認の上、使用する
●
車に搭載されているジャッキを使用しない
車両が落下するおそれがあります。
●
ガレージジャッキのみで支えられた車両の下に体の一部を入れたり、もぐり込
んだりしない
●
ガレージジャッキおよび、自動車用ジャッキスタンドをしっかりとした傾きの
ない平坦な床面で使用してください。
●
車両がジャッキアップされた状態でエンジンを始動しない
●
平らで硬い地面に停車させ、しっかりとパーキングブレーキをかけ、オートマ
チック車はシフトレバーを P、マニュアル車はシフトレバーを R にする
●
ガレージジャッキは、必ずジャッキポイントに正しくセットする
ガレージジャッキを正しくセットせずに車両を持ちあげると、車両が損傷しま
す。また、車両がガレージジャッキから落下するおそれがあります。
●
車内に乗員がいるときは車両を持ちあげない
●
車両を持ちあげるときは、ガレージジャッキの上下にものを置かない
●
車両を持ち上げるときは、車両両側に十分なスペースを確保してください。
ジャッキアップ前と後で、車両の位置が移動することがあります。
●
図のようなガレージジャッキを使用して
車両を持ちあげる
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