Toyota Vitz (2017 year). Manual japanese — part 5
63
1-2. お子さまの安全
安全・安心のために
1
表に記入する記号の説明
×:
ISOFIX チャイルドシートを取り付けることはできません。
IUF: この質量グループでの使用を許可された汎用(ユニバーサル)カテゴリーの
ISOFIX 対応の前向きチャイルドシートに適しています。
IL:
この質量グループでの使用を許可された「特定車種用」・「一部制限付き」または
「準汎用」(セミユニバーサル)カテゴリーの ISOFIX チャイルドシートに適し
ています。
※
ヘッドレストとチャイルドシートが干渉してチャイルドシートが正しく取り
付けられない場合、ヘッドレストの取りはずしが可能なときは、ヘッドレスト
を取りはずしてください。
取りはずしができない場合は、ヘッドレストをいちばん上まで上げてくださ
い。
チャイルドシートの隣の席を使用するときは、肩部ベルトが確実に肩を
通り、腰部ベルトが腰骨のできるだけ低い位置に密着することを確認し
てください。チャイルドシートの隣の席に座ったときに、チャイルドシー
トの種類によっては、乗員の体またはシートベルトがチャイルドシート
と干渉するためシートベルトが正しく着用できず、十分な効果を発揮で
きない場合があります。その場合は、他の席を使用してください。
お守りいただかないと、重大な傷害におよぶか、最悪の場合死亡につな
がるおそれがあります。
64
1-2. お子さまの安全
■
ISOFIX 対応チャイルドシート固定専用バーで固定する
チャイルドシートに付属の取扱説明書に従ってチャイルドシートを取
り付けてください。
ヘッドレストとチャイルドシートが干渉してチャイルドシート
が正しく取り付けられない場合は、ヘッドレストを取りはずし
てください。取りはずしができない場合は、ヘッドレストをい
ちばん上まで上げてください。(→ P. 135)
チャイルドシートをシートに
取り付ける
チャイルドシートの取り付け金具を
チャイルドシート固定専用バーに取
り付けます。
取り付け方法は、それぞれのチャイ
ルドシートに付属の取扱説明書に
従ってください。
取り付けたチャイルドシートを前後左右にゆすり、固定されている
ことを確認する(→ P. 58)
1
2
警告
■
チャイルドシートを取り付けるとき
次のことを必ずお守りください。
お守りいただかないと、重大な傷害におよぶか、最悪の場合死亡につながるお
それがあります。
●
チャイルドシートを固定したあとは、シートを調整しないでください。
●
ISOFIX 対応チャイルドシート固定専用バーを使用するときは、周辺に障害物
がないか、シートベルトが挟まっていないかなどを確認してください。
●
必ずチャイルドシートに付属の取扱説明書をよくお読みの上、確実に取り付
け、使用方法をお守りください。
3
65
1-2. お子さまの安全
安全・安心のために
1
■
トップテザーアンカーについて
この車はリヤ外側席にトップテザーアンカーが装備されています。
テザーベルトを固定するときに
使います。
■
テザーベルトをトップテザーアンカーに固定する
チャイルドシートに付属の取扱説明書に従ってチャイルドシートを取
り付けてください。
ヘッドレストを上げる
ヘッドレストとチャイルドシートま
たはテザーベルトが干渉してチャイ
ルドシートが正しく取り付けられな
い場合は、ヘッドレストを取りはず
してください。
(→ P. 135)
フタを開けてトップテザーア
ンカーにフックを固定し、テ
ザーベルトを締める
テザーベルトをピンと張り、フック
がしっかり固定されていることを確
認します。(→ P. 58)
ヘッドレストを上げた状態でチャイ
ルドシートを取り付けるときは、テ
ザーベルトは必ずヘッドレストの下
へ通してください。
トップテザーアンカーを使用する
1
2
66
1-2. お子さまの安全
警告
■
チャイルドシートを取り付けるとき
次のことを必ずお守りください。
お守りいただかないと、重大な傷害におよぶか、最悪の場合死亡につながるお
それがあります。
●
テザーベルトがしっかり固定されて、ベルトがねじれていないか確認してくだ
さい。
●
テザーベルトはトップテザーアンカー以外に掛けないでください。
●
チャイルドシートを固定したあとは、シートを調整しないでください。
●
必ずチャイルドシートに付属の取扱説明書をよくお読みの上、確実に取り付
け、使用方法をお守りください。
●
ヘッドレストを上げた状態でチャイルドシートを取り付けるときは、ヘッドレ
ストを引き上げてトップテザーアンカーに固定したあとに、ヘッドレストを下
げないでください。
注意
■
トップテザーアンカーについて
使用しないときはフタを確実に閉めてください。開けたままにしておくとフタ
が破損するおそれがあります。
67
1-3. ハイブリッドシステム
1
安全・安心のために
ハイブリッドシステムの特徴
※ イラストは説明のための例であり、実際とは異なります。
ガソリンエンジン
電気モーター
ハイブリッドシステムは、電気モーターとガソリンエンジンという 2 つ
のパワーのシナジー(相乗)効果により、優れた動力性能と低燃費化の
両立を高い次元で実現したシステムです。さらに、排出ガスを低減、ク
リーン化した環境に配慮した技術となっています。
68
1-3. ハイブリッドシステム
◆
停車時・発進時・低速走行時
停車中はガソリンエンジンを停止
※
します。
発進時は電気モーターを使って発進します。
低速走行時や下り坂走行時もガソリンエンジンを停止
※
し、電気モー
ターを使って走行します。
シフトレバーが N にあるときは駆動用電池への充電が行われません。
※
駆動用電池の充電が必要なときやエンジン暖機中など、ガソリンエンジンが自
動停止しないことがあります。(→ P. 69)
◆
通常走行時
主にガソリンエンジンを使用して走行します。
必要に応じて電気モーターを発電機として動かし、駆動用電池へ充電
します。
◆
急加速時
アクセルペダルを強く踏み込むと、ガソリンエンジンに加え、駆動用
電池からも電気モーターに電力を供給し、電気モーターの出力を上げ、
力強く加速します。
◆
減速時・制動時(回生ブレーキ)
車輪が電気モーターを発電機として動かし、駆動用電池へ充電します。
69
1-3. ハイブリッドシステム
安全・安心のために
1
ガソリンエンジンが停止した状態での走行時、車両の接近を周囲の人
に知らせるため、車速に応じた音階で音を鳴らします。車速が約 25
km/h をこえると消音します。スイッチ操作で消音することもできま
す。
消音するには、READY インジケー
ターが点灯している状態で、スイッ
チを押す
スイッチ上のインジケーターが点灯し
ます。再度スイッチを押すと ON にな
ります。ハイブリッドシステムを始動
するごとに、車両接近通報装置は ON
になります。
■
回生ブレーキについて
次の場合、車の運動エネルギーを電気エネルギーに変換し、駆動用電池へ充電す
ると共に減速力を得ることができます。
●
シフトレバーが D または B で走行中に、アクセルペダルから足を離したとき
●
シフトレバーが D または B で走行中に、ブレーキペダルを踏んだとき
■
EV 走行インジケーターランプについて
■
ガソリンエンジンの自動停止について
車両状態に応じて、ガソリンエンジンは自動的に始動・停止します。
ただし、次の状態では自動停止しないことがあります。
●
ガソリンエンジン暖機中
●
駆動用電池充電時
●
駆動用電池の温度が高いとき、または低いとき
●
暖房をかけているとき
車両接近通報装置
知識
ガソリンエンジン停止中や、電気モーターの
みで走行しているときに、EV 走行インジ
ケーターランプが点灯します。
70
1-3. ハイブリッドシステム
■
駆動用電池の充電について
ガソリンエンジンの動力による充電や回生ブレーキにより、駆動用電池が充電さ
れるため、車外からの充電は必要ありません。しかし、車両を長時間放置すると、
少しずつ放電します。そのため少なくとも、2 ∼ 3ヶ月に一度、約 30 分間また
は 16 km ほど運転してください。
万一、駆動用電池が完全に放電し、ハイブリッドシステムを始動できないときは
トヨタ販売店にご連絡ください。
■
補機バッテリーの充電について
→ P. 396
■
補機バッテリーあがり発生後や、交換などでターミナルを脱着したとき
ガソリンエンジンの自動停止が行われないことがあります。
自動停止しない状態が 2 ∼ 3 日続く場合は、トヨタ販売店へご連絡ください。
■
ハイブリッド車特有の音と振動について
ハイブリッド車は、READY インジケータが点灯し、走行可能な状態でも、通常
の車のように、エンジン音や振動がないことがあるため、走行可能な状態である
ことに気が付かない場合があります。安全のため、駐車時は確実にシフトレバー
を P にして、パーキングブレーキをかけてください。
ハイブリッドシステム始動後は、次のような音や振動が発生する場合があります
が、異常ではありません。
●
エンジンルームからのモーター音
●
ハイブリッドシステム始動時や停止時に聞こえる車両後方および駆動用電池か
らの音
●
ハイブリッドシステム始動時および停止時に車両後方から聞こえる “ コトン ”、
“ カチッ ” などの高電圧リレーの音
●
バックドアを開けたときに聞こえる作動音
●
ガソリンエンジンの始動・停止時や低速走行時、およびアイドリング中にトラ
ンスミッション付近から聞こえる音
●
急加速時のエンジン音
●
ブレーキペダルを踏んだときや、アクセルペダルをゆるめたときに聞こえる回
生ブレーキの音
●
ガソリンエンジンの始動・停止による振動
●
リヤシート下(左側)にある吸入口から聞こえるファンの音
71
1-3. ハイブリッドシステム
安全・安心のために
1
■
車両接近通報装置について
次のような場合は、周囲の人に通報音が聞こえにくくなることがあります。
●
周囲の騒音が大きい場合
●
雨または強風の場合
また、車両接近通報装置は車両前側にあるので、車両前方と比較して、車両後方
は聞こえにくくなることがあります。
■
メンテナンスや修理、廃車について
お車のメンテナンスや修理・廃車の際は必ずトヨタ販売店にご相談ください。特
に廃車する場合は、トヨタ販売店を通じて駆動用電池の回収を行っていますの
で、ご協力ください。
■
カスタマイズ機能
車両接近通報装置の音量を大きくするなどの変更ができます。
(カスタマイズ一覧→ P. 415)
■
車両接近通報一時停止スイッチ(→ P. 69)のインジケーターが点滅したときは
車両接近通報装置に異常があるおそれがあります。トヨタ販売店に連絡してくだ
さい。
72
1-3. ハイブリッドシステム
ハイブリッドシステムの注意
ハイブリッドシステムには、駆動用電池・パワーコントロールユニット・
オレンジ色の高圧ケーブル・電気モーターなどの高電圧部位(最高約
520V)や、冷却用ラジエーターなどの高温部位がありますので、ご注
意ください。なお、高電圧部位などには、取り扱い上の注意を記載した
ラベルが貼付してありますので、ラベルの指示に従って正しい取り扱い
をしてください。
ラベル
サービスプラグ
エアコンコンプレッサー
電気モーター
パワーコントロールユニット
駆動用電池
高電圧ケーブル(オレンジ色)
73
1-3. ハイブリッドシステム
安全・安心のために
1
リヤシート下(左側)部には、駆動
用電池冷却用の吸入口があります。
吸入口をふさいだりすると、駆動用
電池の入出力が制限され、燃費低下
の原因になります。
事故により衝撃を受けたときなどは、ハイブリッドシステムを停止して
高電圧を遮断します。また、フューエルポンプ制御により燃料供給を停
止し、燃料もれを最小限に抑えます。
この場合、ハイブリッドシステムを再始動させることができなくなるた
めトヨタ販売店へご連絡ください。
ハイブリッドシステムの異常やお知らせしたい事項が発生すると自動的
に警告灯が点灯または警告メッセージが表示されます。
警告灯はメーターで点灯し、警告
メッセージはマルチインフォメー
ションディスプレイに表示されま
す。
表示された警告灯または画面の指示に
従ってください。(→ P. 340,346)
駆動用電池冷却用吸入口
緊急停止システム
警告灯および警告メッセージ
74
1-3. ハイブリッドシステム
■
警告灯が点灯したときや、警告メッセージが表示されたとき、または補機バッテ
リーとの接続が断たれたとき
ハイブリッドシステムを再始動できないおそれがあります。
もう一度始動操作をしてもREADYインジケータが点灯しない場合はトヨタ販売
店にご連絡ください。
■
ガス欠になったとき
ガス欠でハイブリッドシステムが始動できないときは、燃料残量警告灯(→ P. 343)
が消灯するまで給油してから再始動してください。少量の給油では始動できない場
合があります。
(給油量の目安は車両水平状態で約 5L 以上です。車両の傾きによっ
て給油量はかわります。傾いているときは、少し多めに給油してください)
■
電磁波について
●
高電圧部位や高電圧配線は、電磁シールド構造になっています。従来の車や家
電製品とくらべて、電磁波が多いということはありません。
●
アマチュア無線の一部(遠距離通信)において、受信時に雑音が混入する場合
がありますので、あらかじめご了承ください。
■
駆動用電池について
駆動用電池には寿命があります。寿命は車の使い方、走行条件により異なります。
■
適合宣言
この車両は、ECE100(バッテリー電気車両安全)に基づいた水素排出量に適合
しています。
知識
75
1-3. ハイブリッドシステム
安全・安心のために
1
警告
■
高電圧・高温について
この車は、高電圧システムを使用しています。
次のことをお守りいただかないと、やけどや感電など重大な傷害におよぶか、
最悪の場合死亡につながるおそれがあります。
●
高電圧部位・高電圧の配線(オレンジ色)およびそのコネクターの取りはず
し・分解などは絶対に行わないでください。
●
走行後はハイブリッドシステムが高温になります。車に貼ってあるラベルの指
示に従い、常に高電圧・高温部位に注意してください。
●
サービスプラグが駆動用電池に設置して
あります。サービスプラグは絶 対に さわ
らないでください。サービスプラグは、
トヨタ販売店での車両の修理時などに、
駆動用電池 の高電圧を遮断 するための
ものです。
76
1-3. ハイブリッドシステム
警告
■
事故が発生したとき
次のことをお守りいただかないと、感電など重大な傷害におよぶか、最悪の場
合死亡につながるおそれがあります。
●
続発事故防止のため安全な場所に停車して、パーキングブレーキをかけ、シフ
トレバーを P に入れ、ハイブリッドシステムを停止する
●
高電圧部位・高電圧配線(オレンジ色)などには、絶対にさわらない
●
車室内および車室外に、はみ出している電気配線には絶対さわらない
●
液体の付着やもれがある場合は絶対にさわらない
駆動用電池の電解液(強アルカリ性)が目や皮膚にふれると失明や皮膚傷害の
おそれがあり危険です。万一、目や皮膚に付着した場合はただちに多量の水で
洗い流し、早急に医師の診察を受けてください。
●
万一、車両火災が発生したときは、ABC 消火器を使用して消火する
水をかける場合は、消火栓などから大量にかけてください。
●
前輪が接地した状態でけん引しない
電気モーターから発電され、破損の状態によっては、火災のおそれがあり危険
です。(→ P. 334)
●
車の下の路面などを確認し、液体のもれ(エアコンの水以外)が見つかった場
合、燃料系統が損傷している可能性があります。そのままハイブリッドシステ
ムを始動すると燃料に引火するおそれがあり危険ですので、始動しないでくだ
さい。
この場合は、トヨタ販売店に状況を連絡するときに併せてお伝えください。
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1-3. ハイブリッドシステム
安全・安心のために
1
警告
■
駆動用電池について
●
絶対に転売・譲渡・改造などをしないでください。廃車から取りはずされた駆
動用電池は事故防止のため、トヨタ販売店を通じて回収を行っていますので、
ご協力ください。
適切に回収されないと、次のようなことがおこり、重大な傷害におよぶか、最
悪の場合死亡につながるおそれがあります。
・ 不法投棄または放置され、環境汚染となるばかりか、第三者が高電圧部位
に触れてしまい、感電事故が発生する
・ 装備された車両以外で駆動用電池を使用(改造などを含む)し、感電事故、
発熱・発煙・発火・爆発事故、電解液漏出事故などが発生する
特に、転売・譲渡などを行うと、相手にこれらの危険性が認識されず、事故
につながるおそれがあります。
●
駆動用電池を取りはずさないままでお車を廃棄された場合、高電圧部品・ケー
ブル・それらのコネクターにふれると、深刻な感電の危険があります。お車を
廃棄するときには、トヨタ販売店で駆動用電池を廃棄してください。駆動用電
池は適切に廃棄しないと、感電を引き起こし、重大な傷害におよぶか、最悪の
場合死亡につながるおそれがあります。
78
1-3. ハイブリッドシステム
注意
■
駆動用電池冷却用の吸入口について
●
シートカバーや荷物などで、吸入口がふさがれないようにしてください。
吸入口がふさがれると駆動用電池の入出力が制限され、燃費低下の原因になっ
たりします。
●
吸入口にほこりなどがたまったときは、目づまりしないよう掃除機などで清掃
してください。
●
吸入口に水や異物を入れないでください。
駆動用電池を損傷するおそれがあります。
●
駆動用電池周辺に多量の水をこぼさないよう注意してください。
誤ってこぼしてしまったときは、トヨタ販売店で点検を受けてください。
●
吸入口にはフィルターが取り付けられています。吸入口を清掃してもフィル
ターの汚れが目立つときは、フィルターの清掃・交換をお勧めします。フィル
ターの清掃・交換については、トヨタ販売店にご相談ください。
また、マルチインフォメーションディスプレイに「駆動用電池の冷却部品のメ
ンテナンス必要 取扱書を確認」が表示されたときは、フィルターの目づまり
が考えられます。吸入口の清掃をしてください。(→ P. 283)
吸入口を清掃しても表示が消えないときは、トヨタ販売店で点検を受けてくだ
さい。
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