Toyota Crown Comfort (2014 year). Manual japanese — part 15
5
223
5-2. 緊急時の対処法
トラブルが起きたら
■
バッテリーの充電について
バッテリーの電力は、車両を使用していないあいだも、一部の電装品による消
費や自然放電のために、少しずつ消費されています。そのため、車両を長期間
放置すると、バッテリーがあがってエンジンを始動できなくなるおそれがあり
ます。(バッテリーは走行中に自動で充電されます)
警告
■
バッテリーの引火または爆発を防ぐために
バッテリーから発生する可燃性ガスに引火して爆発するおそれがあり危険です
ので、火や火花が発生しないよう次のことをお守りください。
●
ブースターケーブルは正しい端子または接続箇所以外に誤って接触させない
●
ブースターケーブルは“+”と“−”の端子を絶対に接触させない
●
バッテリー付近では、喫煙したりマッチやライターなどで火を起こさない
■
バッテリーの取り扱いについて
バッテリー内には有毒で腐食性のある酸性の電解液が入っており、また関連部
品には鉛または鉛の混合物を含んでいるので、取り扱いに関し、次のことを必
ずお守りください。
●
バッテリーを取り扱うときは保護メガネを着用し、液 ( 酸 ) が皮膚・衣服・車体
に付着しないようにする
●
必要以上、顔や頭などをバッテリーに近付けない
●
誤ってバッテリー液が体に付着したり目に入った場合、ただちに大量の水で洗
い、すぐに医師の診察を受ける
また、医師の診察を受けるまで、水を含ませたスポンジや布を患部にあてて
おく
●
誤ってバッテリー液を飲み込んだ場合、多量の水を飲んで、すぐに医師の診察
を受ける
●
バッテリーの支柱、ターミナル、その他の関連部品の取り扱い後は手を洗う
●
お子さまをバッテリーに近付けない
224
5-2. 緊急時の対処法
注意
■
ブースターケーブルの取り扱いについて
ブースターケーブルを接続したり、取りはずすときは、冷却ファンやベルトに
巻き込まれないように十分注意してください。
■
バッテリーあがりのあと、エンジンを始動したときは
必ず十分に暖機し、エンジン回転数を確認してください(
o
P. 222)。エンジ
ン回転数が異なっていると、エンジンのシステムが正常に作動せず、エンスト
する場合があります。
■
バッテリー液の点検、バッテリー液の補充を行うときは
バッテリー液補充口のキャップをラジエー
ターの近くに置かないでください。キャッ
プに付着したバッテリー液によりラジエー
ター部品が損傷するおそれがあります。
例えば、ラジエータータンク前面に貼り付
けてあるエアシールスポンジの上にキャッ
プを置くと、バッテリー液がスポンジを通
してラジエータータンクに付着し、損傷さ
せるおそれがあります。
5
225
5-2. 緊急時の対処法
トラブルが起きたら
オーバーヒートしたときは
対処方法
安全な場所に停車し、エアコンを OFF にしてから、エンジンを
停止する
蒸気が出ている場合:
蒸気が出なくなったことを確認してから、注意してボンネッ
トを開ける
蒸気が出ていない場合:
注意してボンネットを開ける
エンジンが十分に冷えてから、ラ
ジエーターコア部(放熱部)やホー
スなどからの冷却水もれを点検す
る
ラジエーター
ファン
多量の冷却水もれがある場合は、ただ
ちにトヨタ販売店に連絡してくださ
い。
冷却水の量がリザーバータンクの
“FULL”
(上限)と“LOW”
(下限)
のあいだにあるかを点検する
リザーバータンク
“FULL”(上限)
“LOW”(下限)
ラジエーターキャップ
次のような場合は、オーバーヒートの可能性があります。
● 水温計(oP. 101)の針がレッドゾーンに入ったり、エンジン出
力が低下する(スピードが出ないなど)
● エンジンルームから蒸気が出る
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5-2. 緊急時の対処法
冷却水が不足している場合は、冷
却水を補給する
冷却水がない場合は、応急措置として
水を補給してください。
エンジンを始動し、エアコンを作動させてラジエーター冷却用の
ファンが作動しているか、およびラジエーターコアやホースなど
から冷却水もれがないことを再度確認する
エンジンが冷えた状態での始動直後は、エアコンを ON にすることでファン
が作動します。ファンの音や風で確認してください。わかりにくいときは、
エアコンの ON・OFF を繰り返してください。
(ただし、氷点下となる寒冷時はファンが作動しないことがあります)
ファンが作動していない場合:
すぐにエンジンを停止し、トヨタ販売店に連絡する
ファンが作動している場合:
最寄りのトヨタ販売店で点検を受ける
5
227
5-2. 緊急時の対処法
トラブルが起きたら
警告
■
エンジンルーム点検中の事故やけがを防ぐために
●
エンジンルームから蒸気が出ている場合は、蒸気が出なくなるまでボンネット
を開けないでください。エンジンルーム内が高温になっているため、やけどな
どの重大な傷害を受けるおそれがあり危険です。
●
手や着衣(特にネクタイ・スカーフ・マフラーなど)をファンやベルトから離
してください。手や着衣が巻き込まれ、重大な傷害を受けるおそれがあり危険
です。
●
エンジンおよびラジエーターが熱い場合は、ラジエーターキャップおよび冷却
水リザーバータンクのキャップを開けないでください。
高温の蒸気や冷却水が圧力によって噴き出し、やけどなどの重大な傷害を受け
るおそれがあり危険です。
注意
■
冷却系統の故障を防ぐために
次のことをお守りください。
●
異物(砂やほこりなど)を冷却水に混入させない
●
市販の冷却水添加剤を使用しない
228
5-2. 緊急時の対処法
スタックしたときは
知識
■
脱出しにくいときは
ぬかるみや砂地、雪道などでタイヤが空転したり埋まり込んで動けな
くなったときは次の方法で脱出してください。
パーキングブレーキをかけ、シフトレバーを P にして、エン
ジンを停止する
後輪周辺の土や雪を取り除く
後輪の下に木や石などをあてがう
エンジンを再始動する
シフトレバーを D または R に入れ、パーキングブレーキを解
除して注意しながらアクセルペダルを踏む
を押して TRC を OFF にしてくださ
い。
5
229
5-2. 緊急時の対処法
トラブルが起きたら
警告
■
脱出するときは
前進と後退を繰り返してスタックから脱出する場合、他の車、ものまたは人と
の衝突を避けるため周囲に何もないことを確認してください。
スタックから脱出するとき、車が前方または後方に飛び出すおそれがあります
ので、特に注意してください。
■
シフトレバーを操作するときは
アクセルペダルを踏み込んだまま操作しないように気を付けてください。
車が急発進し、思わぬ事故につながるおそれがあり危険です。
注意
■
トランスミッションやその他の部品への損傷を避けるために
●
後輪が空転するのを避け、必要以上にアクセルペダルを踏まないでください。
●
上記の方法で脱出できなかった場合、けん引による救援が必要です。
230
5-2. 緊急時の対処法
車両を緊急停止するには
警告
■
走行中にやむを得ずエンジンを切るときは
●
ブレーキの効きが悪くなりハンドルが重くなるため、車のコントロールがしに
くくなり危険です。エンジンを切る前に、十分に減速するようにしてください。
●
キーを抜くとハンドルがロックされるため、キーは絶対に抜かないでくださ
い。
万一、車が止まらなくなったときの非常時のみ、以下の手順で車両を
停止させてください。
ブレーキペダルを両足でしっかりと踏み続ける
ブレーキペダルを繰り返し踏まないでください。通常より強い力が必要
となり、制動距離も長くなります。
シフトレバーを N に入れる
シフトレバーが N に入った場合
減速後、車を安全な道路脇に停める
エンジンを停止する
シフトレバーが N に入らない場合
ブレーキペダルを両足で踏み続け、可能な限り減速させる
エンジン スイッチを“ ACC ”
にして、エンジンを停止する
車を安全な道路脇に停める
6
車両仕様
231
6-1. 仕様一覧
メンテナンスデータ
(油脂類の容量と銘柄). .. 232
232
6-1. 仕様一覧
メンテナンスデータ(油脂類の容量と銘柄)
燃料
※ 1
燃料冷却システム非装着車は、プロパン率(燃料のプロパン割合)冬期:70%以
下、夏期:30%以下のオートガスを補給してください。
※ 2
燃料冷却システム装着車は、プロパン率(燃料のプロパン割合)100%のオートガ
スを使用できます。
※ 3
保安基準により、タンク容量の 85%が最大充てん量となります。
指定燃料
容量 [L](参考値)
LP オートガス
※ 1 ※ 2
94
※ 3
使用するオイルや液類の品質により、自動車の寿命は著しく左右され
ます。トヨタ車には最も適したトヨタ純正オイル・液類(以下、「指
定銘柄」といいます)のご使用をおすすめします。指定銘柄以外を使
用される場合は、指定銘柄に相当する品質のものをご使用ください。
233
6-1. 仕様一覧
6
車両仕様
エンジンオイル
※ 1
エンジンオイルの容量は交換する際の目安です。オイル量の確認は、エンジンを暖
機後に停止し、5 分以上経過してからレベルゲージで行ってください。
※ 2
0W-20 は上記表の指定銘柄の中では、最も省燃費性に優れるオイルです。
指定銘柄
容量 [L](参考値
※ 1
)
オイルのみ
交換
オイルとオイル
フィルター交換
トヨタキヤッスルモーターオイル
SN 0W-20
※ 2
API SN/RC, ILSAC GF-5, SAE 0W-20
トヨタキヤッスルモーターオイル
SN 5W-20
API SN/RC, ILSAC GF-5, SAE 5W-20
トヨタキヤッスルモーターオイル
SN 5W-30
API SN/RC, ILSAC GF-5, SAE 5W-30
トヨタキヤッスルモーターオイル
SN 10W-30
API SN/RC, ILSAC GF-5, SAE 10W-30
5.2
5.7
234
6-1. 仕様一覧
■ 指定エンジンオイル
API 規格 SN/RC、SM/EC か、ILSAC 規格合格油をおすすめしま
す。なお、ILSAC 規格合格油の缶には ILSAC CERTIFICATION(イ
ルサックサーティフィケーション)マークがついています。
API マーク
ILSAC CERTIFICATIONマーク
■ エンジンオイル推奨粘度
下記図に基づき、外気温に適した粘度のものをご使用ください。
※
0W-20 は新車時に充填されており、上記図に示す中では、最も省燃費性に優れる
オイルです。
オイル粘度について(例として 0W-20 で説明します):
・ 0W-20 の 0W は、低温時のエンジン始動特性を示しています。W
の前の数値が小さいほど冬場や寒冷時のエンジン始動が容易にな
ります。
・ 0W-20 の 20 は、高温時の粘度特性を示しています。
粘度の高い(数値が大きい)オイルは、高速または重負荷走行に適
しています。
235
6-1. 仕様一覧
6
車両仕様
知識
■
工具袋に付属のビニールホースについて
注意
■
工具袋に付属のビニールホースについて
●
エンジンオイルフィルター交換時は、ホースから排出されるエンジンオイルが
受け皿に落ちるようにしてください。
●
ホースを使用した後は、耐油性のある袋などに入れてから、工具袋に収納して
ください。オイルが漏れ、お車がよごれる可能性があります。
エンジンオイルフィルターを交換する際
は、工具袋に付属のビニールホースを使用
してください。(
oP. 208)
エンジンオイル・フィルターの交換につい
てはトヨタ販売店にご相談ください。
ビニール
ホース
236
6-1. 仕様一覧
ラジエーター
オートマチックトランスミッション
交換が必要な際はトヨタ販売店にご相談ください。
ディファレンシャル
パワーステアリング
指定銘柄
容量 [L](参考値)
トヨタ純正 スーパーロングライフクーラント
凍結保証温度
濃度 50% − 35 ℃
7.8
指定銘柄
容量 [L](参考値)
トヨタ純正オートフルードタイプ T- Ⅳ
7.2
指定銘柄(推奨粘度)
容量 [L](参考値)
トヨタ純正ハイポイドギヤオイル SX
(API GL-5 SAE 85W-90)
1.25
指定銘柄
容量 [L](参考値)
トヨタ純正パワーステアリングフルード
0.8
237
6-1. 仕様一覧
6
車両仕様
ブレーキ
■ ブレーキフルード
■ ブレーキペダル
※
エンジン回転時に 490 N (50 kgf) の踏力をかけたときの床板とのすき間の最小値
■ パーキングブレーキ
※
ノッチとは、パーキングブレーキをかけるときの節度(“カチッ”という音)のこと
です。
ウォッシャー
タイヤ・ホイール
指定銘柄
トヨタ純正ブレーキフルード 2500H-A
項目
基準値 [mm]
遊び
1 ∼ 6
踏み込んだときの床板とのすき間
※
75 以上
項目
基準値(回数)
引きしろ
操作力 196 N (20 kgf) のときのノッチ
※
数
5 ∼ 8
容量 [L](参考値)
2.5
タイヤサイズ
タイヤが冷えているときの
空気圧 kPa (kg/cm
2
)
195/65R15 91S
220 (2.2)
238
6-1. 仕様一覧
電球(バルブ)
※
LED は、Light Emitting Diodes(発光ダイオード)の略で、半導体発光電子素子です。
車両仕様
電球
W(ワット)数
車外
ヘッドライト(バルブタイプ:H4)
60 / 55
車幅灯
5
フォグライト
*
(バルブタイプ:H3)
55
フロント方向指示 兼 非常点滅灯
21
サイド方向指示 兼 非常点滅灯
5
リヤ方向指示 兼 非常点滅灯
21
制動灯/尾灯
21 / 5
後退灯
21
ハイマウントストップライト
LED
※
番号灯
5
車内
インテリアライト
8
日報灯
8
トランクライト
3.8
ドアカーテシライト
3
型式
エンジン
駆動方式
TSS10
1TR-FPE
FR(後輪駆動)
*
: 車両型式などで異なる装備やオプション装備
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