Toyota SAI (2017 year). Manual japanese — part 25
383
7-2. 緊急時の対処法
7
万一の場合には
■
補機バッテリーあがり時や取りはずし時など
●
パワースイッチを OFF にしてすぐにバッテリーターミナルを取りはずすと、
ディスプレイ(ナビゲーションなど)に関連する一部のデータがハードディス
クに正常に保存されないことがあります。詳しくはトヨタ販売店にお問い合わ
せください。
●
補機バッテリーがあがった直後はスマートエントリー&スタートシステムによ
るドアの解錠ができない場合があります。解錠できなかった場合はワイヤレス
リモコン、またはメカニカルキーで解錠・施錠を実施してください。
●
補機バッテリーがあがったあとの、最初の始動操作ではハイブリッドシステム
が始動できないことがありますが異常ではありません。再度始動操作を行って
ください。
●
車両は常に電源の状態を記憶しています。補機バッテリーあがり時、補機バッ
テリー脱着後は、バッテリーをはずす前の状態に復帰します。補機バッテリー
を脱着する際は、パワースイッチを OFF にしてから行ってください。
補機バッテリーがあがる前の状態が不明の場合、補機バッテリー接続時は特に
注意してください。
●
シフトポジションが P の状態で補機バッテリーがあがった場合は、シフトポジ
ション P から切りかえることができません。この場合パーキングロックにより
前輪が固定されているため、前輪を持ち上げないと車両の移動ができません。
●
補機バッテリーを再接続したときは、ハイブリッドシステムを始動させ、ブレー
キペダルを踏み、シフトポジションがすべてのポジションに切りかえられるこ
とをシフトポジション表示灯で確認してください。
●
補機バッテリーを充電・交換する場合は、車内にキーがないことを確認してく
ださい。オートアラームが作動するとキーが車内に閉じ込められるおそれがあ
ります。(→ P. 68)
384
7-2. 緊急時の対処法
警告
■
補機バッテリーの引火または爆発を防ぐために
補機バッテリーから発生する可燃性ガスに引火して爆発するおそれがあり危険
ですので、火や火花が発生しないよう、次のことをお守りください。
●
ブースターケーブルは正しい端子以外に接続しない
●
+端子に接続したブースターケーブルの先を付近のブラケットや未塗装の金
属部に接触させない
●
ブースターケーブルは+側と−側の端子を絶対に接触させない
●
補機バッテリー付近では、喫煙したりマッチやライターなどで火を起こさない
■
補機バッテリーの取り扱いについて
補機バッテリー内には有毒で腐食性のある酸性の電解液が入っており、また関
連部品には鉛または鉛の混合物を含んでいるので、取り扱いに関し、次のこと
を必ずお守りください。
●
補機バッテリーを取り扱うときは保護メガネを着用し、液(酸)が皮膚・衣
服・車体に付着しないようにする
●
必要以上、顔や頭などを補機バッテリーに近付けない
●
誤ってバッテリー液が体に付着したり目に入ったりした場合、ただちに大量の
水で洗い、すぐに医師の診察を受ける
また、医師の診察を受けるまで、水を含ませたスポンジや布を患部にあててお
く
●
誤ってバッテリー液を飲み込んだ場合、多量の水を飲んで、すぐに医師の診察
を受ける
●
補機バッテリーの支柱・ターミナル・その他の関連部品の取り扱い後は手を洗
う
●
お子さまを補機バッテリーに近付けない
■
補機バッテリーあがりの処置をしたあと
早めにトヨタ販売店で補機バッテリーの点検を受けてください。
補機バッテリーが劣化している場合、そのまま使い続けると補機バッテリーか
ら異臭ガスが発生し、乗員に健康障害をおよぼすおそれがあり危険です。
■
補機バッテリーの交換について
→ P. 284
385
7-2. 緊急時の対処法
7
万一の場合には
注意
■
救援用端子について
この車の救援用端子は、他の車から応急的に補機バッテリーを充電するための
ものです。この救援用端子を使用して、他の車のバッテリーあがりを救援する
ことはできません。
■
ブースターケーブルの取り扱いについて
ブースターケーブルを接続したり、取りはずすときは、冷却ファンやベルトに
巻き込まれないように十分注意してください。
386
7-2. 緊急時の対処法
オーバーヒートしたときは
■
高水温警告灯が点滅または点灯したとき
安全な場所に停車し、エアコンを OFF にしてから、ハイブリッド
システムを停止する
蒸気が出ている場合:
蒸気が出なくなったことを確認してから、注意してボンネットを
開ける
蒸気が出ていない場合:
注意してボンネットを開ける
ハイブリッドシステムが十分
に冷えてから、ラジエーターコ
ア部(放熱部)やホースなどか
らの冷却水もれを点検する
ラジエーター
ファン
多量の冷却水もれがある場合は、た
だちにトヨタ販売店に連絡してくだ
さい。
冷却水の量がリザーバータン
クの“FULL”
(上限)と“LOW”
(下限)のあいだにあるかを点
検する
リザーバータンク
“FULL”(上限)
“LOW”(下限)
次のような場合は、オーバーヒートの可能性があります。
●
高水温警告灯(→ P. 331)が点滅または点灯したり、ハイブリッド
システムの出力が低下する(スピードが出ないなど)
●
マルチインフォメーションディスプレイに「ハイブリッドシステム
過熱」(→ P. 343)が表示される
●
エンジンルームから蒸気が出る
対処方法
387
7-2. 緊急時の対処法
7
万一の場合には
冷却水が不足している場合は、
冷却水を補給する
冷却水がない場合は、応急措置とし
て水を補給してください。
ハイブリッドシステムを始動し、エアコンを作動させてラジエー
ター冷却用のファンが作動しているか、およびラジエーターコアや
ホースなどから冷却水もれがないことを再度確認する
ハイブリッドシステムが冷えた状態での始動直後は、エアコンを ON にするこ
とでファンが作動します。ファンの音や風で確認してください。わかりにくい
ときは、エアコンの ON・OFF をくり返してください。
(ただし、氷点下となる寒冷時はファンが作動しないことがあります)
ファンが作動していない場合:
すぐにハイブリッドシステムを停止し、トヨタ販売店に連絡する
ファンが作動している場合:
最寄りのトヨタ販売店で点検を受ける
■
マルチインフォメーションディスプレイに「ハイブリッドシステム過
熱」が表示されたとき
安全な場所に停車する
ハイブリッドシステムを停止し、注意してボンネットを開ける
ハイブリッドシステムが十分
に冷えてから、ラジエーターコ
ア部(放熱部)やホースなどか
らの冷却水もれを点検する
ラジエーター
ファン
多量の冷却水もれがある場合は、た
だちにトヨタ販売店に連絡してくだ
さい。
388
7-2. 緊急時の対処法
冷却水の量がリザーバータン
クの“FULL”
(上限)と“LOW”
(下限)のあいだにあるかを点
検する
リザーバータンク
“FULL”(上限)
“LOW”(下限)
冷却水が不足している場合は、
冷却水を補給する
冷却水がない場合は、応急措置とし
て水を補給してください。
ハイブリッドシステムを始動し、マルチインフォメーションディス
プレイを確認する
表示が消えない場合:
ハイブリッドシステムを停止してトヨタ販売店に連絡する
表示が消えている場合:
最寄りのトヨタ販売店で点検を受ける
389
7-2. 緊急時の対処法
7
万一の場合には
警告
■
エンジンルームを点検しているとき
次のことを必ずお守りください。
お守りいただかないと、やけどなどの重大な傷害を受けるおそれがあります。
●
エンジンルームから蒸気が出ている場合は、蒸気が出なくなるまでボンネット
を開けないでください。エンジンルーム内が高温になっています。
●
ハイブリッドシステムを停止したときは、パワースイッチ上のインジケーター
と READY インジケーターが消灯していることを確認してください。
ハイブリッドシステムが作動していると、ガソリンエンジンが自動的に動き出
したり、ガソリンエンジンが停止していても、冷却ファンが急にまわり出すこ
とがあります。ファンなどの回転部分にふれたり、近付いたりすると、手や着
衣(特にネクタイ・スカーフ・マフラーなど)が巻き込まれたりして、重大な
傷害を受けるおそれがあり危険です。
●
ハイブリッドシステムおよびラジエーターが熱い場合は冷却水リザーバータ
ンクのキャップを開けないでください。
高温の蒸気や冷却水が噴き出すおそれがあります。
注意
■
冷却水を入れるとき
ハイブリッドシステムが十分に冷えてからゆっくり入れてください。
ハイブリッドシステムが熱いときに急に冷たい冷却水を入れると、ハイブリッ
ドシステムが損傷するおそれがあります。
■
冷却系統の故障を防ぐために
次のことをお守りください。
●
異物(砂やほこりなど)を冷却水に混入させない
●
冷却水用添加剤を使用しない
390
7-2. 緊急時の対処法
スタックしたときは
パーキングブレーキをかけシフトポジションを P にして、ハイブリッド
システムを停止する
前輪周辺の土や雪などを取り除く
前輪の下に木や石などをあてがう
ハイブリッドシステムを再始動する
シフトポジションを D または R に入れ、パーキングブレーキを解除し
て注意しながらアクセルペダルを踏む
■
シフトポジションを切りかえるときは
ブレーキペダルを踏み、車が完全に停止している状態で行ってください。
リジェクト機能が働き、シフトポジションの切りかえを無効にする場合や、自動
的に N ポジションに切りかわる場合があります。
ぬかるみや砂地・雪道などでタイヤが空転したり埋まり込んで動けなく
なったときは次の方法を試みてください。
知識
警告
■
脱出するとき
前進と後退をくり返してスタックから脱出する場合、他の車・ものまたは人と
の衝突を避けるため周囲に何もないことを確認してください。
スタックから脱出するとき、車が前方または後方に飛び出すおそれがあります
ので、特に注意してください。
■
シフトレバーを操作するとき
アクセルペダルを踏み込んだまま操作しないように気を付けてください。
車が急発進し、思わぬ事故につながるおそれがあり危険です。
注意
■
ハイブリッドトランスミッションやその他の部品への損傷を避けるために
●
前輪が空転するのを避け、必要以上にアクセルペダルを踏まないでください。
●
上記の方法で脱出できなかった場合、けん引による救援が必要です。
車両情報
391
8
8-1. 仕様一覧
メンテナンスデータ
(指定燃料・
オイル量など). . . . . ..392
8-2. カスタマイズ機能
ユーザーカスタマイズ
機能一覧. . . . . . . . 397
392
8-1. 仕様一覧
メンテナンスデータ(指定燃料・オイル量など)
※ 1
エンジンオイルの容量は交換する際の目安です。オイル量の確認は、エンジ
ンの暖機後にハイブリッドシステムを停止し、5 分以上経過してからレベル
ゲージで行ってください。
※ 2
0W-20 は上記表の指定銘柄の中では、最も省燃費性に優れるオイルです。
使用するオイルや液類の品質により、お車の寿命は著しく左右されます。
お車には、最も適した弊社純正オイル・液類(以下、
「指定銘柄」といい
ます)のご使用をおすすめします。
指定銘柄以外を使用される場合は、指定銘柄に相当する品質のものをご
使用ください。
燃料
指定燃料
容量[L](参考値)
無鉛レギュラーガソリン
55
エンジンオイル
指定銘柄
容量[L](参考値
※ 1
)
オイルのみ
交換
オイルと
オイル
フィルター
交換
トヨタキヤッスルモーターオイル SN 0W-20
※ 2
API SN/RC, ILSAC GF-5, SAE 0W-20
トヨタキヤッスルモーターオイル SN 5W-20
API SN/RC, ILSAC GF-5, SAE 5W-20
トヨタキヤッスルモーターオイル SN 5W-30
API SN/RC, ILSAC GF-5, SAE 5W-30
トヨタキヤッスルモーターオイル SN 10W-30
API SN/RC, ILSAC GF-5, SAE 10W-30
4.1
4.3
393
8
8-1. 仕様一覧
車両情報
■
指定エンジンオイル
API 規格 SN/RC、SM/EC か、ILSAC 規格に合致したオイルをご使用
ください。なお、ILSAC 規格合格油の缶には ILSAC CERTIFICATION
(イルサックサーティフィケーション)マークがついています。
API マーク
ILSAC CERTIFICATIONマー
ク
■
エンジンオイル推奨粘度
下記図に基づき、外気温に適した粘度のものをご使用ください。
※
0W-20 は新車時に充填されており、上記図に示す中では、最も省燃費性に
優れるオイルです。
オイル粘度について(例として 0W-20 で説明します):
・ 0W-20 の 0W は、低温時のエンジン始動特性を示しています。W
の前の数値が小さいほど冬場や寒冷時のエンジン始動が容易になり
ます。
・ 0W-20 の 20 は、高温時の粘度特性を示しています。
粘度の高い(数値が大きい)オイルは高速または重負荷走行に適し
ています。
394
8-1. 仕様一覧
※
交換が必要な際はトヨタ販売店にご相談ください
■
ブレーキフルード
■
ブレーキペダル
※
ハイブリッドシステムが作動している状態で、196N(20kgf)の踏力をか
けたときの床板とのすき間の最小値
■
パーキングブレーキ
※
ノッチとは、パーキングブレーキをかけるときの節度(“カチッ”という音)
のことです。
ラジエーター
指定銘柄
容量[L](参考値)
トヨタ純正スーパーロングライフクー
ラント
凍結保証温度
濃度 30% − 12qC
濃度 50% − 35qC
ガソリンエンジン
7.3
インバーター
2.9
トランスミッション
指定銘柄
容量[L](参考値
※
)
トヨタ純正オートフルード WS
4.1
ブレーキ
指定銘柄
トヨタ純正ブレーキフルード 2500H-A
項目
基準値[mm]
遊び
1 ∼ 6
踏み込んだときの床板とのすき間
※
82
項目
基準値(回数)
踏みしろ
操作力 300N(31kgf)のときのノッチ
※
数
8 ∼ 11
395
8
8-1. 仕様一覧
車両情報
※
表に記載のないランプは LED を採用しています。
ウォッシャータンク
容量 [L](参考値)
ヘッドランプクリーナー非装着車
2.5
4.8
ヘッドランプクリーナー装着車
タイヤ・ホイール
タイヤサイズ
ホイール
サイズ
タイヤが冷えている
ときの空気圧
kPa(kg/cm
2
)
前輪
後輪
標準タイヤ
205/60R16 92V
16 × 6 1/2J
230
(2.3)
210
(2.1)
215/45R18 89W
18 × 7J
230
(2.3)
210
(2.1)
応急用タイヤ
★
T135/70D17
102M
17 × 4T
420(4.2)
電球(バルブ)
※
電球
W(ワット)数
車外
フロント方向指示灯/非常点滅灯
21
リヤ方向指示灯/非常点滅灯
21
後退灯
16
リヤフォグランプ
★
21
車内
バニティミラーランプ
8
フロントインテリアランプ/パーソナルランプ
8
リヤインテリアランプ
8
トランクランプ
3.8
★
:グレード、オプションなどにより、装着の有無があります。
396
8-1. 仕様一覧
車両仕様
名称
型式
エンジン
電動機型式
駆動方式
SAI
AZK10
2AZ-FXE
(2.4L ガソリン)
2JM
FF(前輪駆動)
★
:グレード、オプションなどにより、装着の有無があります。
397
8
車両情報
8-2. カスタマイズ機能
ユーザーカスタマイズ機能一覧
■
ナビゲーションシステムで設定するには(ナビゲーションシステム装
着車)
リモートタッチのメニュースイッチを押し、
「設定・編集」を選択する
「設定・編集」画面の「車両」を選択する
設定を変更したいカテゴリー
を選択する
一覧表示された中から設定を変更する項目を選択する
機能の作動内容を選択する
作動・非作動を変更できる機能では、
「する」
(作動)
・「しない」
(非作動)を選
択します。
音量やセンサーの感度などを変更できる機能では、「+」または「−」を選択し
てレベルを調整し、「完了」を選択します。
■
マルチインフォメーションディスプレイで設定するには
→ P. 82
お車に装備されている各種の機能は、ご希望に合わせてトヨタ販売店で
作動内容を変更することができます。また、ナビゲーションシステム
★
・
マルチインフォメーションディスプレイ・ワイヤレスリモコンの操作に
より、設定を変更することができる機能もあります。
設定変更のしかた
★
:グレード、オプションなどにより、装着の有無があります。
398
8-2. カスタマイズ機能
■
ワイヤレスリモコンで設定するには
ワイヤレスリモコンを使用して、スマートエントリー&スタートシス
テムで解錠できるドアの設定を切りかえることができます。切りかえ
の操作は車外(車両から 1m 以内)で行ってください。
パワースイッチを OFF にする。
キー表面のインジケーターが点滅していないのを確認後、
ボ
タンと同時に
または
のいずれかを約5秒押し続ける。
操作を行うごとに次の表のように設定が切りかわります。
(続けて切り
かえ操作を行う場合は、ボタンから手を離したあと、5秒以上間隔を
あけてから
を行ってください。)
オートアラームの誤作動防止のため、設定切りかえ後はいったんワイ
ヤレスリモコンで解錠し、ドアを開閉してください。
(
ボタンを
押して 30 秒以内にドアを開けなかった場合は、ドアが再び施錠され
オートアラーム設定されます。)
オートアラームが作動し警告が鳴ってしまったときは、作動を停止す
る操作を行ってください。(→ P. 67)
マルチ
インフォメーション
ディスプレイ表示
解錠できるドア
ブザー音
運転席のドアハンドルを握
ると運転席のみ解錠
車外:“ピピッ”(3回)
車内:“ポーン”(1回)
助手席のドアハンドルを握
ると全席解錠
いずれかのフロントドアハ
ンドルを握ると全席解錠
車外:“ピピッ”(2 回)
車内:“ポーン”(1回)
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