Toyota Estima (2017 year). Manual japanese — part 5
63
1-2. ハイブリッドシステム
安全・安心のために
1
■
車両接近通報装置について
次のような場合は、周囲の人に通報音が聞こえにくくなることがあります。
●
周囲の騒音が大きい場合
●
雨または強風の場合
また、車両接近通報装置は車両前側にあるので、車両前方と比較して、車両後方
は聞こえにくくなることがあります。
■
メンテナンスや修理・廃車について
お車のメンテナンスや修理・廃車の際は必ずトヨタ販売店にご相談ください。特
に廃車する場合は、トヨタ販売店を通じて駆動用電池の回収を行っていますの
で、ご協力ください。
■
カスタマイズ機能
車両接近通報装置の音量を大きくするように変更できます。
(カスタマイズ一覧:→ P. 406)
64
1-2. ハイブリッドシステム
ハイブリッドシステムの注意
イラストは説明のための例であり、実際とは異なります。
ハイブリッドシステムには、駆動用電池・パワーコントロールユニット・
オレンジ色の高圧ケーブル・電気モーターなどの高電圧部位(最高約
650V)や、冷却用ラジエーターなどの高温部位がありますので、ご注
意ください。なお、高電圧部位などには、取り扱い上の注意を記載した
ラベルが貼付してありますので、ラベルの指示に従って正しい取り扱い
をしてください。
ラベル
サービスプラグ
リヤモーター
高電圧ケーブル(オレンジ色)
駆動用電池
フロントモーター
エアコンコンプレッサー
パワーコントロールユニット
1
2
3
4
5
6
7
8
65
1-2. ハイブリッドシステム
安全・安心のために
1
センターコンソールうしろ側には
駆動用電池冷却用の吸入口があり
ます。吸入口をふさいだりすると、
駆動用電池の過熱や出力低下の原
因となります。
事故により衝撃を受けたときなどは、ハイブリッドシステムを停止して
高電圧を遮断します。また、フューエルポンプ制御により燃料供給を停
止し、燃料もれを最小限に抑えます。
この場合、ハイブリッドシステムを再始動させることができなくなるた
めトヨタ販売店へご連絡ください。
ハイブリッドシステムの異常やお知らせしたい事項が発生すると自動で
表示されます。
警告メッセージは、マルチインフォ
メーションディスプレイに表示さ
れます。
表示された画面の指示に従ってくださ
い。(→ P. 367)
駆動用電池冷却用吸入口
緊急停止システム
警告メッセージ
66
1-2. ハイブリッドシステム
■
警告灯が点灯したときや、警告メッセージが表示されたとき、または補機バッテ
リーとの接続が断たれたとき
ハイブリッドシステムを再始動できないおそれがあります。
もう一度始動操作をしてもREADYインジケーターが点灯しない場合はトヨタ販
売店にご連絡ください。
■
ガス欠になったとき
ガス欠でハイブリッドシステムが始動できないときは、燃料残量警告灯(→ P.
364)が消灯するまで給油してから再始動してください。少量の給油では始動で
きない場合があります。
(給油量の目安は車両水平状態で約 9.7L です。車両の傾
きによって給油量はかわります。傾いているときは、少し多めに給油してくださ
い)
■
電磁波について
●
高電圧部位や高電圧配線は、電磁シールド構造になっています。従来の車や家
電製品と比べて、電磁波が多いということはありません。
●
アマチュア無線の一部(遠距離通信)において、受信時に雑音が混入する場合
がありますので、あらかじめご了承ください。
■
駆動用電池について
駆動用電池には寿命があります。寿命は車の使い方、走行条件により異なります。
■
適合宣言
この車両は、ECE100(バッテリー電気車両安全)に基づいた水素排出量に適合
しています。
知識
67
1-2. ハイブリッドシステム
安全・安心のために
1
警告
■
高電圧・高温について
この車は、高電圧システムを使用しています。
次のことをお守りいただかないと、やけどや感電など重大な傷害におよぶか、
最悪の場合死亡につながるおそれがあります。
●
高電圧部位・高電圧の配線(オレンジ色)およびそのコネクターの取りはず
し・分解などは絶対に行わないでください。
●
走行後はハイブリッドシステムが高温になります。車に貼ってあるラベルの指
示に従い、常に高電圧・高温部位に注意してください。
■
事故が発生したとき
次のことをお守りいただかないと、感電など重大な傷害におよぶか、最悪の場
合死亡につながるおそれがあります。
●
続発事故防止のため安全な場所に停車して、パーキングブレーキをかけ、シフ
トレバーを P に入れ、ハイブリッドシステムを停止する
●
高電圧部位・高電圧配線(オレンジ色)などには、絶対にさわらない
●
車室内および車室外に、はみ出している電気配線には絶対さわらない
●
液体の付着やもれがある場合は絶対にさわらない
駆動用電池の電解液(強アルカリ性)が目や皮膚にふれると失明や皮膚傷害の
おそれがあり危険です。万一、目や皮膚に付着した場合はただちに多量の水で
洗い流し、早急に医師の診察を受けてください。
●
万一、車両火災が発生したときは、ABC 消火器を使用して消火する
水をかける場合は、消火栓などから大量にかけてください。
●
タイヤが接地した状態でけん引しない
電気モーターから発電され、破損の状態によっては、火災のおそれがあり危険
です。(→ P. 361)
●
車の下の路面などを確認し、液体のもれ(エアコンの水以外)が見つかった場
合、燃料系統が損傷している可能性があります。そのままハイブリッドシステ
ムを始動すると燃料に引火するおそれがあり危険ですので、始動しないでくだ
さい。
この場合は、トヨタ販売店に状況を連絡するときに併せてお伝えください。
●
サービスプラグが駆動用電池に設置して
あります。サービスプラグは絶対にさわら
ないでください。サービスプラグは、トヨ
タ販売店での車両の修理時などに、駆動用
電池の高電圧を遮断するためのものです。
68
1-2. ハイブリッドシステム
警告
■
駆動用電池について
●
絶対に転売・譲渡・改造などをしないでください。廃車から取りはずされた駆
動用電池は事故防止のため、トヨタ販売店を通じて回収を行っていますので、
ご協力ください。
適切に回収されないと、次のようなことがおこり、重大な傷害におよぶか、最
悪の場合死亡につながるおそれがあります。
・ 不法投棄または放置され、環境汚染となるばかりか、第三者が高電圧部位
にふれてしまい、感電事故が発生する
・ 装備された車両以外で駆動用電池を使用(改造などを含む)し、感電事故、
発熱・発煙・発火・爆発事故、電解液漏出事故などが発生する
特に、転売・譲渡などを行うと、相手にこれらの危険性が認識されず、事故
につながるおそれがあります。
●
駆動用電池を取りはずさないままでお車を廃棄された場合、高電圧部品・ケー
ブル・それらのコネクターにふれると、深刻な感電の危険があります。お車を
廃棄するときには、トヨタ販売店で駆動用電池を廃棄してください。駆動用電
池は適切に廃棄しないと、感電を引き起こし、重大な傷害におよぶか、最悪の
場合死亡につながるおそれがあります。
注意
■
駆動用電池冷却用の吸入口について
●
吸入口をふさぐように荷物などを置かないでください。
吸入口がふさがれると駆動用電池が過熱したり、故障の原因になります。
●
吸入口は、目づまりしないよう定期的に清掃してください。
●
吸入口に水や異物を入れないでください。
駆動用電池を損傷するおそれがあります。
●
駆動用電池周辺に多量の水をこぼさないよう注意してください。
誤ってこぼしてしまったときは、トヨタ販売店で点検を受けてください。
69
1-3. 盗難防止装置
1
安全・安心のために
イモビライザーシステム
パワースイッチを OFF にすると、
システムの作動を知らせるために
メーター内のセキュリティ表示灯
が点滅します。
登 録 さ れ た キ ー を 携 帯 し、パ ワ ー ス
イッチをアクセサリーモードまたは
ON モードにするとシステムが解除さ
れ、メーター内のセキュリティ表示灯
が消灯します。
■
メンテナンスについて
イモビライザーシステムのメンテナンスは不要です。
■
システムが正常に作動しないとき
●
キーが金属製のものに接したり、覆われているとき
●
キーが他の車両のセキュリティシステム用キー(信号発信機内蔵キー)と重なっ
ているときや接近しているとき
キーに信号発信機が内蔵してあり、あらかじめ登録されたキー以外では
ハイブリッドシステムを始動できません。
車両から離れる場合は、車内にキーを残さないでください。
このシステムは車両盗難の防止に寄与する機能であり、すべての車両盗
難に対する完全なセキュリティを保証するものではありません。
知識
注意
■
イモビライザーシステムを正常に作動させるために
システムの改造や取りはずしをしないでください。システムが正常に作動しな
いおそれがあります。
70
1-3. 盗難防止装置
オートアラーム
★
オートアラームとは、侵入を検知した場合に音と光で警報する機能です。
オートアラームを設定すると、次のような状況でオートアラームが作動
します。
●
施錠されたドアまたはバックドアが、スマートエントリー&スタート
システム・ワイヤレスリモコン・メカニカルキーを使わずに解錠され
たり、開けられたとき
●
ボンネットが開けられたとき
全ドア・ボンネットを閉め、すべて
のドアを施錠
※
します。
30 秒以上経過すると自動的に設定
されます。
オートアラームが設定されるとメー
ター内のセキュリティ表示灯は点灯か
ら点滅にかわります。
※
メカニカルキーで施錠した場合、オートアラームはセットされません。
次のいずれかを行ってください。
●
ドアを解錠する
●
パワースイッチをアクセサリーモードまたはONモードにするか、ハイ
ブリッドシステムを始動する(数秒後に解除・停止します)
オートアラームとは
オートアラームを設定する
★
:グレード、オプションなどにより、装備の有無があります。
オートアラームの設定を解除・作動を停止する
71
1-3. 盗難防止装置
安全・安心のために
1
■
メンテナンスについて
オートアラームシステムのメンテナンスは不要です。
■
ドアを施錠する前の確認
オートアラームの思わぬ作動、および盗難を防ぐため、次のことを必ず確認して
ください。
●
車内に人が乗っていないか
●
ドアガラスとムーンルーフ
★
が閉じているか
●
車内に貴重品などを放置していないか
■
オートアラームの作動について
次のような場合、オートアラームが作動することがあります。オートアラームの
設定を解除・作動を停止する操作を行ってください。
■
オートアラーム作動によるドアロック機能について
次のような場合、車内への不正な侵入を防止するため自動的にドアが施錠される
ことがあります。
●
ドアがキー以外で施錠されオートアラームが作動したとき
●
オートアラーム作動中にドアがキー以外で解錠されたとき
●
補機バッテリーあがりなどで充電・交換したとき
知識
●
車内に残った人が、ドアやボンネットを開
けたとき
●
車内に残った人が、ロックレバーで解錠し
たとき
●
施錠後、補機バッテリーあがりなどで補機
バッテリーの充電や交換をしたとき(→ P.
390)
★
:グレード、オプションなどにより、装備の有無があります。
BTO12DZ002
72
1-3. 盗難防止装置
注意
■
オートアラームを正常に作動させるために
システムの改造や取りはずしをしないでください。システムが正常に作動しな
いおそれがあります。
メーターの見方
73
2
2.
計器の見方
警告灯/表示灯. . . . . . ..74
計器類 . . . . . . . . . . .78
マルチインフォメーション
ディスプレイ . . . . . . ...81
74
2. 計器の見方
警告灯/表示灯
メーター内の警告灯/表示灯でお車の状況をお知らせします。
次のイラストは、説明のためすべての警告灯/表示灯を示しています。
75
2. 計器の見方
2
メーターの見方
システム異常などを警告します。
※ 1
作動確認のためにパワースイッチを ON モードにすると点灯し、数秒後また
はハイブリッドシステムを始動すると消灯します。点灯しない場合や点灯し
たままのときはシステム異常のおそれがあります。トヨタ販売店で点検を受
けてください。
※ 2
マルチインフォメーションディスプレイ内に表示されます。
警告灯
※ 1
(黄色)
電子制御ブレーキ警告灯
(→ P. 363)
※ 2
高水温警告灯
(
→
P. 364)
※ 1
(赤色)
ブレーキ警告灯
(→ P. 363)
※ 2
充電警告灯(
→
P. 364)
※ 1
エンジン警告灯
(
→
P. 363)
※ 2
油圧警告灯(
→
P. 364)
※ 1
SRS エアバッグ/プリテン
ショナー警告灯
(
→
P. 363)
燃料残量警告灯
(
→
P. 364)
※ 1
ABS &ブレーキアシスト警
告灯(
→
P. 363)
※ 1
マスターウォーニング
(
→
P. 364)
※ 1
パワーステアリング警告灯
(
→
P. 363)
※ 1
(点灯し
たまま)
スリップ表示灯
(
→
P. 365)
※ 1
(点滅)
PCS(プリクラッシュセー
フティシステム) 警告灯
(
→
P. 364)
シートベルト
非着用警告灯(
→
P. 365)
76
2. 計器の見方
システムの作動状況を表示します。
※ 1
作動確認のためにパワースイッチを ON モードにすると点灯し、数秒後また
はハイブリッドシステムを始動すると消灯します。点灯しない場合や点灯し
たままのときはシステム異常のおそれがあります。トヨタ販売店で点検を受
けてください。
※ 2
マルチインフォメーションディスプレイ内に表示されます。
※ 3
システムが OFF のときに点灯します。
※ 4
外気温が約 3 ℃以下のとき、約 10 秒間点滅後に点灯します。
表示灯
方向指示表示灯
(
→
P. 193)
※ 1
(点滅)
スリップ表示灯
(
→
P. 245)
尾灯表示灯(
→
P. 195)
※ 1
VSC OFF 表示灯
(
→
P. 246)
※ 2
LDA(レ ー ン デ ィ パ ー
チャーアラート)表示灯
(→ P. 225)
※ 1
エ コ ド ラ イ ブ イ ン ジ ケ ー
ターランプ(
→
P. 77)
オートマチックハイビーム
表示灯(→ P. 228)
セキュリティ表示灯
(
→
P. 69, 70)
※ 1、3
PCS(プリクラッシュセー
フティシステム) 警告灯
(→ P. 213)
※ 2、4
低温表示灯(
→
P. 78)
ハイビーム表示灯
(
→
P. 195)
EV インジケーター
(→ P. 188)
クリアランスソナー表示灯
★
(
→
P. 237)
READY インジケーター
(→ P. 183)
※ 2
クルーズコントロール
表示灯(
→
P. 234)
★
:グレード、オプションなどにより、装備の有無があります。
77
2. 計器の見方
2
メーターの見方
■
エコドライブインジケーターランプについて
■
カスタマイズ機能
エコドライブインジケーターランプの作動/非作動を設定できます。
(
→
P. 87)
知識
警告
■
安全装置の警告灯が点灯しないとき
ABS や SRS エアバッグなど安全装置の警告灯がパワースイッチを ON モード
にしても点灯しない場合や点灯したままの場合は、事故にあったときに正しく
作動せず、重大な傷害を受けたり、最悪の場合死亡につながるおそれがありま
す。ただちにトヨタ販売店で点検を受けてください。
環境に配慮した運転をしているとき、エコ
ドライブインジケーターランプが点灯しま
す。
必要以上にアクセルペダルを踏んだときや
停車中は消灯します。
次の場合、エコドライブインジケーターラ
ンプは作動しません。
●
シフトポジションが D 以外のとき
●
車速が約 100km/h 以上のとき
78
2. 計器の見方
計器類
シフトポジション表示
選択されているシフトポジションを表示します。(
→
P. 190)
マルチインフォメーションディスプレイ
・ 走行に関するさまざまな情報を表示します。(→ P. 81)
・ システムの故障や誤った操作をしたときの警告、メンテナンスが必要であるこ
とをお知らせするメッセージが表示されます。(→ P. 367)
スピードメーター
車両の走行速度を示します。
タコメーター
毎分のガソリンエンジンのエンジン回転数を示します。
燃料計
燃料残量を示します。次の場合、実際の燃料残量が正しく表示されないことがあり
ます。
・ 少量給油(約 5L 以下)を行ったとき
・ 坂道など傾いた場所に停車したとき
・ 坂道やカーブを走行したとき
オドメーター/トリップメーター/メーター照度調整
オドメーター:
走行した総距離を km の単位で表示します。
トリップメーター:
リセットしてからの走行距離を km の単位で表示します。区間距離は、トリップ
A・トリップ B の 2 種類で使い分けることができます。
メーター照度調整:
メーター照度が調整できます。
外気温表示
外気温度を -40 ℃∼ 50 ℃の間で表示します。外気温が約 3 ℃以下のときは、低
温表示灯(oP. 76)が点灯します。
1
2
3
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