Toyota Passo (2016 year). Manual japanese — part 22
335
7-2. 緊急時の対処法
7
万一の場合には
ホイール接触面の汚れや異物を
ふき取る
ホイール接触面が汚れていると、走行
中にナットがゆるみ、タイヤがはずれ
るおそれがあります。
警告
■
タイヤ交換について
●
走行直後、ディスクホイールやブレーキまわりなどにはふれないでください。
走行直後のディスクホイールやブレーキまわりは高温になっているためタイ
ヤ交換などで手や足などがふれると、やけどをするおそれがあります。
●
次のことをお守りいただかないとナットがゆるみ、ホイールがはずれ落ち、重
大な傷害におよぶか、最悪の場合死亡につながるおそれがあります。
・ ねじ部やナットのテーパー部にオイルやグリースを塗らない
ナットを締めるときに必要以上に締め付けられ、ボルトが破損したり、ディ
スクホイールが損傷するおそれがあります。またナットがゆるみホイール
が落下するおそれがあります。オイルやグリースがねじ部に付いている場
合はふき取ってください。
・ ホイールの交換後は、すぐに 103N・m(1050kgf・cm)の力でナット
を締める
・ タイヤの取り付けには、使用しているホイール専用のナットを使用する
・ ボルトやナットのねじ部や、ホイールのボルト穴につぶれや亀裂などの異
常がある場合は、トヨタ販売店で点検を受ける
・ ナットを取り付けるときは、必ずテーパー部を内側にして取り付ける
(→ P. 257)
応急用タイヤの取り付け
KBPA720412
336
7-2. 緊急時の対処法
応急用タイヤを取り付けタイヤが、がたつかない程度まで手でナット
を仮締めする
ナットのテーパー部がホイールのシート部に軽くあたるまでまわす
車体を下げる
図の番号順でナットを 2、3 度
しっかり締め付ける
締め付けトルク:
103N・m(1050kgf・cm)
すべての工具・ジャッキ・パンクしたタイヤを収納する
X
スチールホイール装着車
X
アルミホイール装着車
KBPA720413
シート部
テーパー部
KBPA720414
シート部
テーパー部
KBPA720415
3
1
4
2
KBPA720416
337
7-2. 緊急時の対処法
7
万一の場合には
■
応急用タイヤについて
●
タイヤの側面に TEMPORARY USE ONLY と書かれています。応急用にのみ
使用してください。
●
空気圧を必ず点検してください。(→ P. 357)
■
応急用タイヤを装着しているとき
標準タイヤ装着時にくらべ車高が低くなっています。段差を乗りこえるときはご
注意ください。
■
雪道・凍結路で前輪がパンクしたとき
後輪を応急用タイヤに交換する
パンクした前輪をはずした後輪に交換する
タイヤチェーンを前輪に装着する
知識
警告
■
応急用タイヤを使用するとき
●
お客様の車専用になっているため、他の車には使用しないでください。
●
同時に 2 つ以上の応急用タイヤを使用しないでください。
●
できるだけ早く通常のタイヤと交換してください。
●
急加速・急ハンドル・急ブレーキやシフト操作による急激なエンジンブレーキ
の使用は避けてください。
■
応急用タイヤを収納するとき
ボデーと応急用タイヤとのあいだに、指などを挟まないように注意してくださ
い。
338
7-2. 緊急時の対処法
警告
■
応急用タイヤを装着しているとき
正確な車両速度が検出できない場合があり、次のシステムが正常に作動しなく
なるおそれがあります。
また、下記のシステムは、性能が十分に発揮できないばかりでなく、駆動系部
品に悪影響を与えるおそれがあります。
■
応急用タイヤ使用時の速度制限
応急用タイヤを装着しているときは、80km/h 以上の速度で走行しないでくだ
さい。
応急用タイヤは、高速走行に適していないため、思わぬ事故につながるおそれ
があります。
注意
■
応急用タイヤ装着中の注意
応急用タイヤ装着中は、標準タイヤ装着時にくらべ車高が低くなる場合があり
ます。段差を乗りこえるときは注意してください。
■
タイヤチェーンの装着について
応急用タイヤには、タイヤチェーンを装着しないでください。
タイヤチェーンが車体にあたり、車を損傷したり走行に悪影響をおよぼしたり
するおそれがあります。
・ ABS
・ ブレーキアシスト
・ EPS
・ VSC
・ TRC
・ スマートアシストⅡ
★
・ V フレックスフルタイム 4WD システム
★
★
:グレード、オプションなどにより、装備の有無があります。
339
7
万一の場合には
7-2. 緊急時の対処法
エンジンがかからないときは
次の原因が考えられます。
●
燃料が入っていない可能性があります。
給油してください。
●
燃料を吸い込みすぎている可能性があります。
再度、正しい手順(→ P. 126, 129)に従って、エンジンをかけて
ください。
●
エンジンイモビライザーシステム
★
に異常がある可能性があります。
(→ P. 58)
次の原因が考えられます。
●
バッテリーあがりの可能性があります。(→ P. 343)
●
バッテリーのターミナルがゆるんでいる可能性があります。
●
電装品の断線やヒューズ切れなど、電気系統異常の可能性があります。
異常の種類によっては、エンジンを一時的な処置でかけることができ
ます。(→ P. 341)
●
ステアリングロックシステムに異常がある可能性があります。
正しいエンジンのかけ方(→ P. 126, 129)に従っても、エンジンが
かからないときは、次のことを確認してください。
スターターは正常にまわっているのにエンジンがかからない場合
スターターがゆっくりまわる/室内灯・ヘッドランプが暗い/ホーンの
音が小さい、または鳴らない場合
スターターがまわらない(キーフリーシステム装着車)
★
:グレード、オプションなどにより、装備の有無があります。
340
7-2. 緊急時の対処法
次の原因が考えられます。
●
バッテリーのターミナルがはずれている可能性があります。
●
バッテリーあがりの可能性があります。(→ P. 343)
処置のしかたがわからないとき、あるいは処置をしてもエンジンがかからないとき
は、トヨタ販売店にご連絡ください。
スターターがまわらない/室内灯・ヘッドランプが点灯しない/ホーン
が鳴らない場合
341
7
万一の場合には
7-2. 緊急時の対処法
電子カードキーが正常に働かないときは
(キーフリーシステム装着車)
メカニカルキー(→ P. 77)を使っ
て次の操作ができます。
全ドア施錠
全ドア解錠
シフトレバーが P の状態でブレーキペダルを踏む
電子カードキーのトヨタエンブ
レム面で、エンジンスイッチにふ
れる
エンジンスイッチの表示灯が緑色に
点灯します。
エンジンスイッチを押す
処置をしても作動しないときは、トヨタ販売店にご連絡ください。
電子カードキーと車両間の通信がさまたげられたり(→ P. 89)、電子
カードキーの電池が切れたときは、キーフリーシステムとワイヤレスリ
モコンが使用できなくなります。このような場合、次の手順でドアを開
けたり、エンジンを始動したりすることができます。
ドアの施錠・解錠
1
2
KBPA720801
エンジン始動の方法
KBPA720802
342
7-2. 緊急時の対処法
■
エンジンの停止方法
通常のエンジン停止のしかたと同様、シフトレバーを P にしてエンジンスイッチ
を押します。
■
電池交換について
ここで説明しているエンジンの始動方法は一時的な処置です。電池が切れたとき
は、ただちに電池の交換をおすすめします。(→ P. 268)
■
エンジンスイッチのモードの切りかえ
エンジン始動方法の手順
で、ブレーキペダルから足を離してエンジンスイッチ
を押すと、エンジンが始動せず、スイッチを押すごとにモードが切りかわります。
(→ P. 130)
知識
343
7
万一の場合には
7-2. 緊急時の対処法
バッテリーがあがったときは
ブースターケーブルと 12V のバッテリー付き救援車があれば、次の手順
に従って、エンジンを始動させることができます。
バッテリーの + 端子のカバーをはずし、ブースターケーブルを次の順
につなぐ
赤色のブースターケーブルを自車のバッテリーの+端子につなぐ
赤色のブースターケーブルのもう一方の端を救援車のバッテリーの
+端子につなぐ
黒色のブースターケーブルを救援車のバッテリーの−端子につなぐ
黒色のブースターケーブルのもう一方の端をバッテリーから離れ
た、未塗装の金属部(図に示すような固定された部分)につなぐ
救援車のエンジンをかけ、回転を少し高めにして、約 5 分間自車の
バッテリーを充電する
キーフリーシステム非装着車:
救援車のエンジン回転を維持したまま、エンジンスイッチをいったん
“ON”にしてから自車のエンジンをかける
キーフリーシステム装着車:
救援車のエンジン回転を維持したまま、エンジンスイッチをいったん
イグニッション ON モードにしてから、自車のエンジンをかける
バッテリーがあがった場合、次の手順でエンジンを始動することができ
ます。
3
4
2
1
KBPA720901
344
7-2. 緊急時の対処法
自車のエンジンが始動したら、ブースターケーブルをつないだときと
逆の順ではずす
エンジンがかかっても、早めにトヨタ販売店で点検を受けてください。
■
バッテリーあがり時の始動について
この車両は、押しがけによる始動はできません。
■
バッテリーあがりを防止するために
●
エンジンがかかっていないときは、ランプやエアコンの電源を切ってください。
●
渋滞などで長時間止まっているときは、不必要な電装品の電源を切ってくださ
い。
■
バッテリーがあがったときは
コンピューターに記憶されている情報が消去されます。バッテリーがあがったと
きはトヨタ販売店で点検を受けてください。
■
バッテリーの充電について
バッテリーの電力は、車両を使用していないあいだも、一部の電装品による消費
や自然放電のために、少しずつ消費されています。そのため、車両を長期間放置
すると、バッテリーがあがってエンジンを始動できなくなるおそれがあります。
(バッテリーは走行中に自動で充電されます)
■
バッテリーあがり時や取りはずし時など(キーフリーシステム装着車)
●
バッテリーがあがった直後はキーフリーシステムによるドアの解錠ができない
場合があります。解錠できなかった場合はワイヤレスリモコン、またはメカニ
カルキーで解錠・施錠を実施してください。
●
バッテリーがあがったあとの、最初のエンジン始動は失敗することがあります。
2回目以降のエンジン始動は正常に動作しますので、問題ではありません。
●
車両は常にエンジンスイッチの状態を記憶しています。バッテリーあがり時、
バッテリー脱着後は、バッテリーをはずす前の状態に復帰します。バッテリー
を脱着する際は、エンジンスイッチを OFF にしてから行ってください。
バッテリーがあがる前の状態が不明の場合、バッテリー接続時は特に注意して
ください。
■
バッテリーを交換するとき
装着されているバッテリーは、Stop & Start システム専用品です。
同等の性能のものと交換してください。
適切なバッテリーをご使用いただかない場合、バッテリーの早期劣化や、最悪の
場合にはエンジンが再始動しなくなるおそれがあります。
詳しくはトヨタ販売店にご相談ください。
知識
345
7-2. 緊急時の対処法
7
万一の場合には
警告
■
バッテリーの引火または爆発を防ぐために
救援車のバッテリーから発生する可燃性ガスに引火して爆発するおそれがあり
危険ですので、火や火花が発生しないよう、次のことをお守りください。
●
ブースターケーブルは正しい端子または接続箇所以外に誤って接触させない
●
+端子に接続したブースターケーブルの先を付近のブラケットや未塗装の金
属部に接触させない
●
ブースターケーブルは+側と−側の端子を絶対に接触させない
●
バッテリー付近では、喫煙したりマッチやライターなどで火を起こさない
■
バッテリーの取り扱いについて
バッテリー内には有毒で腐食性のある酸性の電解液が入っており、また関連部
品には鉛または鉛の混合物を含んでいるので、取り扱いに関し、次のことを必
ずお守りください。
●
バッテリーを取り扱うときは保護メガネを着用し、液(酸)が皮膚・衣服・車
体に付着しないようにする
●
必要以上、顔や頭などをバッテリーに近付けない
●
誤ってバッテリー液が体に付着したり目に入ったりした場合、ただちに大量の
水で洗い、すぐに医師の診察を受ける
また、医師の診察を受けるまで、水を含ませたスポンジや布を患部にあててお
く
●
誤ってバッテリー液を飲み込んだ場合、多量の水を飲んで、すぐに医師の診察
を受ける
●
バッテリーの支柱・ターミナル・その他の関連部品の取り扱い後は手を洗う
●
お子さまをバッテリーに近付けない
■
車の損傷を防ぐために
車両を押したり、引いたりして始動させないでください。
触媒コンバーターが過熱し、火災の原因になるおそれがあります。
注意
■
ブースターケーブルの取り扱いについて
ブースターケーブルを接続したり、取りはずすときは、冷却ファンやベルトに
巻き込まれないように十分注意してください。
346
7-2. 緊急時の対処法
オーバーヒートしたときは
■
高水温警告灯が点滅または点灯したとき
安全な場所に停車し、エアコンを OFF にしてから、エンジンを停
止する
蒸気が出ている場合:
蒸気が出なくなったことを確認してから、注意してボンネットを
開ける
蒸気が出ていない場合:
注意してボンネットを開ける
エンジンが十分に冷えてから、
ラジエーターコア部(放熱部)
やホースなどからの冷却水も
れを点検する
ファン
ラジエーター
多量の冷却水もれがある場合は、た
だちにトヨタ販売店に連絡してくだ
さい。
次のような場合は、オーバーヒートの可能性があります。
●
高水温警告灯(→ P. 308)が赤色点滅または点灯したり、エンジン
の出力が低下する(スピードが出ないなど)
●
エンジンルームから蒸気が出る
対処方法
2
1
KBPA721001
347
7-2. 緊急時の対処法
7
万一の場合には
冷却水の量がリザーバータンクの“FULL”
(上限)と“LOW”
(下
限)のあいだにあるかを点検する
冷却水が不足している場合は、冷却水を補給する
冷却水がない場合は、応急措置として水を補給してください。
エンジンを始動し、エアコンを作動させてラジエーター冷却用の
ファンが作動しているか、およびラジエーターコアやホースなどか
ら冷却水もれがないことを再度確認する
エンジンが冷えた状態での始動直後は、エアコンを ON にすることでファンが
作動します。ファンの音や風で確認してください。わかりにくいときは、エア
コンの ON・OFF をくり返してください。
(ただし、氷点下となる寒冷時はファンが作動しないことがあります)
ファンが作動していない場合:
すぐにエンジンを停止し、トヨタ販売店に連絡する
ファンが作動している場合:
最寄りのトヨタ販売店で点検を受ける
リザーバータンク
“FULL”(上限)
“LOW”(下限)
ラジエーターキャップ
1
4
2
3
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KBPA721003
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7-2. 緊急時の対処法
警告
■
エンジンルーム点検中の事故やけがを防ぐために
次のことを必ずお守りください。
お守りいただかないと、やけどなどの重大な傷害を受けるおそれがあります。
●
エンジンルームから蒸気が出ている場合は、蒸気が出なくなるまでボンネット
を開けないでください。エンジンルーム内が高温になっています。
●
手や着衣(特にネクタイ・スカーフ・マフラーなど)をファンやベルトから離
してください。手や着衣が巻き込まれ、重大な傷害を受けるおそれがあり危険
です。
●
エンジンおよびラジエーターが熱い場合はラジエターキャップおよび冷却水
リザーバータンクのキャップを開けないでください。
高温の蒸気や冷却水が圧力によって噴き出すおそれがあります。
注意
■
冷却水を入れるとき
エンジンが十分に冷えてから入れてください。
冷却水はゆっくり入れてください。
エンジンが熱いときに急に冷たい冷却水を入れると、エンジンが損傷するおそ
れがあります。
■
冷却系統の故障を防ぐために
次のことをお守りください。
●
異物(砂やほこりなど)を冷却水に混入させない
●
冷却水用添加剤を使用しない
349
7
万一の場合には
7-2. 緊急時の対処法
スタックしたときは
パーキングブレーキをかけ、シフトレバーを P にして、エンジンを停
止する
タイヤ前後の土や雪を取り除く
タイヤの下に木や石などをあてがう
エンジンを再始動する
シフトレバーを D または R に確実に入れ、注意しながらアクセルを踏
む
TRC・VSC の作動で脱出しにくいときは、TRC または VSC を停止してくださ
い。(→ P. 200, 201)
ぬかるみや砂地・雪道などでタイヤが空転したり埋まり込んで動けなく
なったときは次の方法を試みてください。
警告
■
脱出するとき
前進と後退をくり返してスタックから脱出する場合、他の車・ものまたは人と
の衝突を避けるため周囲に何もないことを確認してください。
スタックから脱出するとき、車が前方または後方に飛び出すおそれがあります
ので、特に注意してください。
■
シフトレバーを操作するとき
アクセルペダルを踏み込んだまま操作しないように気を付けてください。
車が急発進し、思わぬ事故につながるおそれがあり危険です。
注意
■
トランスミッションやその他の部品への損傷を避けるために
●
タイヤが空転するのを避け、必要以上にアクセルペダルを踏まないでくださ
い。
●
上記の方法で脱出できなかった場合、けん引による救援が必要です。
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7-2. 緊急時の対処法
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