Toyota Mirai (2017 year). Manual japanese — part 16
239
5-5. 運転支援装置について
5
運転
警告
■
システムの支援内容に関する注意点
プリクラッシュセーフティシステムは、警報やブレーキ制御により衝突回避支
援を行うために、運転者が「見る」・「判断する」・「操作する」過程で、支援を
行います。システムの支援には限界があるため、次の点に注意してください。
●
運転者が見る過程での支援内容
プリクラッシュセーフティシステムは、前方の障害物を可能な範囲で検知する
のみであり、わき見やぼんやり運転を許容するシステムでも、視界不良時の運
転を補助するシステムでもありません。運転者自らが周囲の状況に注意を払う
必要があります。
●
運転者が判断する過程での支援内容
プリクラッシュセーフティシステムは、検知しうる前方の障害物の情報のみか
ら衝突の可能性を判断するものです。安全の確保の判断は運転者自らが行う必
要があります。
●
運転者が操作する過程での支援内容
プリクラッシュセーフティシステムの制動制御は、衝突が避けられないと判断
した段階で作動するもので、運転者の適切な操作なしに衝突を回避したり、安
全に停止させるものではありません。このため、危険性があれば自らが安全を
確保する必要があります。
240
5-5. 運転支援装置について
BSM(ブラインドスポットモニター)
運転者による車線変更時の判断を支援するシステムです。
レーダーセンサーにより、隣の車線のドアミラーに映らない領域(死角
領域)を併走する車両を検知し、ドアミラーのインジケーターによって
車両の存在を知らせます。
BSM ドアミラーインジケーター
死角領域に車両を検知したときは、検
知した側のドアミラーインジケーター
が点灯します。
また、方向指示レバーを操作した際に
死角領域に車両がいたときは、ドアミ
ラーインジケーターが点滅します。
機能概要
241
5-5. 運転支援装置について
5
運転
マルチインフォメーションディスプレイの
「設定」(→ P. 107)
で ON(作動)・OFF(停止)の切りかえができます。
メーター操作スイッチ
(
→
P. 108)
の
または、
を押して
を選択する
メーター操作スイッチの
を押すごとに ON・OFF が切りかわる
ON を選択すると、メーター内に BSM 表示灯が点灯します。
設定のしかた
242
5-5. 運転支援装置について
死角領域となる、次の範囲に入った車両を検知します。
車両側面から外側に約 3.5m
車両側面から外側に約 0.5m は検知し
ません
車両後端から後方に約 3m
車両後端から前方に約 1m
■
ブラインドスポットモニターの作動条件
システムが ON の状態で、車速が約 16km/h 以上のとき
■
センサーが車両を検知する条件
ブラインドスポットモニターは、次のような状況で検知範囲に入った車両を検知
します。
●
隣の車線を走行する他車に自車が追い越されるとき
●
他車が車線変更中に検知範囲に進入するとき
ブラインドスポットモニターが検知できる範囲
知識
243
5-5. 運転支援装置について
5
運転
■
センサーが検知しない条件
ブラインドスポットモニターは、次のような車両や車両以外のものを検知対象と
しません。
●
小型の二輪車、自転車、歩行者など
※
●
対向車
●
ガードレール・壁・標識・駐車車両などの静止物
※
●
同じ車線を走行する後続車
※
●
2 つ隣の車線を走行する他車
※
※
状況によっては検知をすることがあります。
■
ブラインドスポットモニターが有効に作動しないおそれがある状況
●
次のような状況では有効に検知しないおそれがあります。
・ 大雨・霧・雪などの悪天候時
・ 氷雪・泥等がリヤバンパーに付着したとき
・ 水たまりなど濡れた路面を走行するとき
・ 検知範囲に入る他車と自車の速度差が大きすぎるとき
・ 停止状態から発進した際に、検知範囲に他車が存在し続けたとき
・ 急勾配の上り・下りが連続した坂道を走行しているとき
・ 複数台の他車が狭い間隔で連続して接近するとき
・ 車線の幅が広く、隣の車線の他車が自車から離れすぎているとき
・ 検知範囲に入る他車と自車の速度がほとんど等しいとき
・ 自車線と隣車線の高さに差があるとき
・ システムを ON にした直後
●
特に次のような状況では不要な検知が増えることがあります。
・ ガードレールや壁等との距離が短い状況で、それらが検知範囲に入ったとき
・ 後続車との車間距離が短いとき
・ 車線の幅が狭く、2 つ隣の車線を走行する他車が検知範囲に入ったとき
・ 車両後部に自転車キャリアなどのアクセサリーを装着しているとき
244
5-5. 運転支援装置について
■
BSM ドアミラーインジケーターの視認性について
強い日差しのもとでは、BSM ドアミラーインジケーターが見えづらいことがあ
ります。
■
マルチインフォメーションディスプレイに「BSM 現在使用できません」が表示さ
れたときは
センサー周辺のバンパーに氷・雪・泥などが付着していることが考えられます。
(→ P. 245)センサー周辺のバンパーの氷・雪・泥などを取り除けば、正常に復
帰します。また、極めて高温または低温の環境で使用した場合正常に作動しない
ことがあります。
■
マルチインフォメーションディスプレイに「BSM 故障 販売店で点検してくだ
さい」が表示されたときは
センサーの故障や電圧異常などが考えられます。トヨタ販売店にて点検を受けて
ください。
警告
■
安全にお使いいただくために
安全運転を行う責任は運転者にあります。常に周囲の状況を把握し、安全運転
に努めてください。
ブラインドスポットモニターは、死角に入った車両の存在をドライバーに提供
する、補助的なシステムです。本システムだけで安全な車線変更の可否を判断
できるものではないため、システムを過信すると思わぬ事故につながり、重大
な傷害におよぶか、最悪の場合死亡につながるおそれがあります。また、状況
によっては有効に機能しないことがあるため、運転者は自らの目視による安全
確認をおこなう必要があります。
245
5-5. 運転支援装置について
5
運転
警告
■
レーダーセンサーの取り扱い
ブラインドスポットモニターのセンサーは、車両後部に左右ひとつずつ設置さ
れています。システムを正しく作動させるために次のことをお守りください。
●
センサー周辺のバンパーへの強い衝撃を避ける
センサーの位置がずれると、検知範囲に入った車両を検知できないなど、シ
ステムに異常が起こるおそれがあります。強い衝撃を受けた際は、必ずトヨ
タ販売店にて点検を受けてください。
●
センサーを分解しない
●
センサーやセンサー周辺のバンパーにステッカーを貼らない
●
センサーやセンサー周辺のバンパーを改造しない
●
リヤバンパーの塗装修理の際にはトヨタ設定色以外への変更は行わないでく
ださい
●
本製品は各国の電波法に適合しています。製品に貼られているシールはその証
明ですので、剥がさないでください。
製品を改造しないでください。改造すると認証番号が無効となります。
●
センサー周辺のバンパーは常にきれいに
しておく
246
5-6. 運転のアドバイス
寒冷時の運転
●
ウォッシャー液は外気温に適したものをお使いください。
●
補機バッテリーの点検を受けてください。
●
冬用タイヤ(4 輪)やタイヤチェーン(前 2 輪)を使用してください。
タイヤは 4 輪とも同一サイズで同一銘柄のものを、タイヤチェーンは
タイヤサイズに合ったものを使用してください。
(タイヤについて:→ P. 327)
状況に応じて次のことを行ってください。
●
ドアやワイパーが凍結したときは無理に開けたり動かしたりせず、ぬ
るま湯をかけるなどして氷を溶かし、すぐに水分を十分にふき取って
ください。
●
フロントウインドウガラス前の外気取り入れ口に雪が積もっていると
きは、エアコンのファンを正常に作動させるために、雪を取り除いて
ください。
●
外装ランプ・車両の屋根・タイヤの周辺やブレーキ装置に雪や氷が付
いているときは、取り除いてください。
●
乗車する前に靴底に付いた雪をよく落としてください。
ゆっくりスタートし、車間距離を十分にとって控えめな速度で走行して
ください。
寒冷時に備えて、準備や点検など正しく処置していただいた上で適切に
運転してください。
冬を迎える前の準備
運転する前に
運転するとき
247
5-6. 運転のアドバイス
5
運転
パーキングブレーキをかけると、ブレーキ装置が凍結して解除できなく
なるおそれがあります。パーキングブレーキはかけずに、シフトポジショ
ンを P にして駐車し、輪止め
※
をしてください。
※
輪止めは、トヨタ販売店で購入することができます。
■
タイヤチェーンについて
取り付け・取りはずし・取り扱い方法については次の指示に従ってください。
●
安全に作業できる場所で行う
●
前 2 輪に取り付ける
●
タイヤチェーンに付属の取扱説明書に従う
●
取り付け後約 0.5 ∼ 1.0km 走行したら締め直しを行う
■
寒冷地用ワイパーブレードについて
●
降雪期に使用する寒冷地用ワイパーブレードは、雪が付着するのを防ぐために
金属部分をゴムで覆ってあります。トヨタ販売店で各車指定のブレードをお求
めください。
●
高速走行時は、通常のワイパーブレードよりガラスがふき取りにくくなること
があります。その場合には速度を落としてください。
■
寒冷時の FC システム始動について
→ P. 171
■
寒冷時の FC システム停止について
→ P. 171
■
寒冷時の駐車中について
→ P. 172
駐車するとき
知識
248
5-6. 運転のアドバイス
警告
■
冬用タイヤを装着するとき
次のことを必ずお守りください。
お守りいただかないと、車両のコントロールが不能となり、重大な傷害におよ
ぶか、最悪の場合死亡事故につながるおそれがあります。
●
指定サイズのタイヤを使用する
●
空気圧を推奨値に調整する
●
装着する冬用タイヤの最高許容速度や制限速度をこえる速度で走行しない
●
冬用タイヤを装着する際は、必ず 4 輪とも装着する
■
タイヤチェーンを装着するとき
次のことを必ずお守りください。
お守りいただかないと、安全に車を運転することができずに、思わぬ事故につ
ながり、重大な傷害におよぶか、最悪の場合死亡につながるおそれがあります。
●
装着したチェーンに定められた制限速度、もしくは 30km/h のどちらか低い
方をこえる速度で走行しない
●
路面の凹凸や穴を避ける
●
急加速・急ハンドル・急ブレーキやシフト操作による急激な回生ブレーキの使
用は避ける
●
カーブの入り口手前で十分減速して、車のコントロールを失うのを防ぐ
●
LDA(レーンディパーチャーアラート)を使用しない
■
駐車するとき
パーキングブレーキをかけずに駐車するときは、必ず輪止めをしてください。
輪止めをしないと、車が動き思わぬ事故につながるおそれがあり危険です。
注意
■
タイヤチェーンの使用について
トヨタ純正タイヤチェーンのご使用をおすすめします。
トヨタ純正品以外のタイヤチェーンの中には、使用すると、車体にあたり、走
行のさまたげとなるおそれがあるものもあります。
詳しくはトヨタ販売店にご相談ください。
■
ガラスに付いた氷を除去するとき
たたいて割らないでください。
ガラス外側に傷がつかなくてもガラスの内側(車内側)が割れるおそれがあり
ます。
室内装備・機能
249
6
6-1. エアコンの使い方
オートエアコン . . . . . .. 250
ステアリングヒーター/
シートヒーター. . . . . 260
6-2. 室内灯のつけ方
室内灯一覧 . . . . . . . .. 263
・ インテリアランプ . . . . 264
・ パーソナルランプ . . . . 264
6-3. 収納装備
収納装備一覧 . . . . . . .. 266
・ グローブボックス . . . . 267
・ コンソールボックス . . . 267
・ カップホルダー . . . . . 269
・ ボトルホルダー . . . . . 270
・ 小物入れ. . . . . . . . 271
・ カードホルダー . . . . . 271
トランク内装備 . . . . . .. 272
6-4. その他の室内装備の使い方
その他の室内装備. . . . ...274
・ サンバイザー . . . . . .274
・ バニティミラー. . . . ..274
・ 時計. . . . . . . . . .275
・ アームレスト . . . . . .276
・ コートフック . . . . . .277
・ アシストグリップ. . . ..278
・ アクセサリーソケット . ..279
・ アクセサリー
コンセント . . . . . . .280
・ おくだけ充電
(ワイヤレス充電器). . ..286
ステアリングスイッチ . . ...292
ITS スポット対応
DSRC ユニット
(ETC・VICS 機能付). . .294
250
6-1. エアコンの使い方
オートエアコン
■
温度を調整する
センサーにタッチしながら、指を
上または下にスライドする
センサーにタッチしても温度を調整
することができます。設定温度が変
わるとブザーが鳴ります。
■
風量を切りかえる
風量を増やすときは
(増)を、減らすときは
(減)を押す
を押すと、ファンがとまります。
設定温度に合わせて吹き出し口と風量を自動で調整します。
エアコン操作スイッチについて
251
6-1. エアコンの使い方
6
室内装備・機能
■
吹き出し口を切りかえる
を押す
押すたびに吹き出し口が切りかわります。
上半身に送風
上半身と足元に送風
足元に送風
足元とフロントウインドウガ
ラスへ送風
■
その他の機能
●
内気循環/外気導入を切りかえる ( → P. 252)
●
フロントウインドウガラスの曇りを取る ( → P. 252)
●
リヤウインドウの曇りやミラーの霜をとる ( → P. 253)
を押す
温度を設定する
を押す
スイッチを押すたびに冷房・除湿機能の ON・OFF が切りかわります。
ファンをとめたいときは、
を押す
■
オート設定時の作動表示灯について
風量や吹き出し口を切りかえると、AUTO スイッチの作動表示灯が消
灯しますが、操作した機能以外のオート設定は継続します。
オート設定で使用する
252
6-1. エアコンの使い方
■
運転席と助手席の設定温度を別々に設定する(左右独立モード)
次のいずれかの操作をすると、左右独立モードが ON になります。
●
エアコン操作パネルの
を押す
●
助手席の設定温度を変更する
左右独立モードになりスイッチの作動表示灯が点灯します。
■
内気循環/外気導入を切りかえるには
を押す
内気循環のときは作動表示灯が点灯します。
■
エコ空調モードを使用するには
を押す
エアコン画面に
が表示され、燃費を優先した空調制御をします。
を
長押しするとエアコン画面に
が表示され、さらに燃費を優先した空調制
御をします。(空調はさらに控えめの作動となります)
エコ空調モードを解除する場合は再度
を押す。
は、他のエアコン操作スイッチを押した際に解除される場合があります。
■
フロントウインドウガラスの曇りをとるには
を押す
除湿機能が作動し、風量が変わります。内気循環にしている場合は、外気導入
にしてください。(自動的に外気導入に切りかわることがあります。)
風量を強くし、設定温度を上げると、より早く曇りを取ることができます。曇
りが取れたら再度
を押すと前のモードにもどります。
その他の機能
253
6-1. エアコンの使い方
6
室内装備・機能
■
リヤウインドウデフォッガー & ミラーヒーター
リヤウインドウの曇りを取るときや、ドアミラーから雨滴や霜を取る
ときに使用ください。
を押す
リヤウインドウデフォッガーおよびミラーヒーターが ON のとき、スイッチの
作動表示灯が点灯します。
リヤウインドウデフォッガーおよびミラーヒーターは、しばらくすると自動的
に OFF になります。
■
ウインドシールドデアイサー
★
フロントウインドウガラスとワ
イパーブレードの凍結を防ぐた
めに使用ください。
を押す
ウインドシールドデアイサーが ON
のとき、スイッチの作動表示灯が点
灯します。
ウインドシールドデアイサーは、し
ばらくすると自動的に OFF になり
ます。
★
:グレード、オプションなどにより、装着の有無があります。
254
6-1. エアコンの使い方
■
吹き出し口の位置
吹き出し口の切りかえ設定によ
り、風が出る位置や風量が変化し
ます。(→ P. 251)
■
風向きの調整と吹き出し口の開閉
吹き出し口について
X
フロント
X
リヤ
風向きの調整
吹き出し口の開閉
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