Toyota Mirai (2017 year). Manual japanese — part 6
79
2-1. 燃料電池車について
2
FC
システム
■
FC スタック用冷却水について
●
高電圧であるFCスタックを安全に冷却するために、FCスタック用冷却水は絶縁
性の高い専用品を使用しています。
●
水や他の種類の冷却水は故障の原因になりますので、絶対に入れないでくださ
い。
●
FC スタック用冷却水の補充・交換は、トヨタ販売店にご相談ください。
■
イオンフィルタについて
●
FCスタック用冷却水の絶縁性を常に維持するために、FCスタック用冷却水の経
路にはイオンフィルタが設置されています。
●
イオンフィルタは定期的な交換が必要となります。(→ P. 369)
■
排気排水管について
●
走行後、パワースイッチを OFF にして FC システムを停止(→ P. 169)したと
きに排気排水管から排水されます。車両後方に立つと水がかかることがありま
すので注意してください。
●
車庫や立体駐車場で排水量を少なくしたい場合は、駐車する前にスイッチ操作
で排水することが可能です。(→ P. 169)
●
寒冷時に排気排水管から排出される白霧は水蒸気ですので異常ではありませ
ん。
●
排気排水管が異物でふさがれると FC システムが停止することがあります。
■
水素ディテクタ(検知器)について
パワースイッチを ON モードにすると、水素ガスもれの検知を開始します。
80
2-1. 燃料電池車について
■
出力制限について
出力が制限されたときは、電気モーターに供給される電力が制限されるため、ア
クセルペダルを踏んでも車速があがらなかったり、減速することがあります。安
全な走行速度が維持できない場合は、走行車線から離れた安全な場所に停車して
ください。
●
急加速・急減速のくり返し、上り坂での連続走行、高地での高負荷連続走行な
どによって冷却水の温度が高くなったときは、メインディスプレイに出力制限
表示灯(橙色)と、マルチインフォメーションディスプレイに「FC 高温出力制
限中です 注意しながら走行してください」が表示され、出力が制限されるこ
とがあります。冷却水が正常な温度にもどれば出力制限は解除されます。
(→ P. 369)
●
燃料残量警告灯が点灯したあとに、しばらく走行していると走行可能な距離を
伸ばすため出力が制限されることがあります。この状態になると残りわずかし
か走行できません。すぐに圧縮水素ガスを充てんしてください。
●
寒冷時は、通常よりも早く燃料残量警告灯が点灯し、出力が制限されることが
あります。
■
車両接近通報装置について
次のような場合は、周囲の人に通報音が聞こえにくくなることがあります。
●
周囲の騒音が大きい場合
●
雨または強風の場合
また、車両接近通報装置は車両前側にあるので、車両前方と比較して、車両後方
は聞こえにくくなることがあります。
■
電磁波について
●
高電圧部位や高電圧配線は、電磁シールド構造になっています。従来の車や家
電製品と比べて、電磁波が多いということはありません。
●
アマチュア無線の一部(遠距離通信)において、受信時に雑音が混入する場合
がありますので、あらかじめご了承ください。
■
駆動用電池について
駆動用電池には寿命があります。寿命は車の使い方、走行条件により異なります。
■
適合宣言(駆動用電池)
この車両は、ECE100(バッテリー電気車両安全)に基づいた水素排出量に適合
しています。
81
2-1. 燃料電池車について
2
FC
システム
■
水素ガスの特性
●
水素ガスはガソリンにくらべて着火しやすいですが、空気にくらべて軽く拡散
しやすいので、外部にもれた場合でもすぐに燃焼可能な濃度より薄くなる特徴
があります。
●
水素ガスは下記に示す特性を理解した上で正しく使用すれば、ガソリンや天然
ガスなどと同様に危険な燃料ではありません。
水素ガス
LPG
(液化石油ガス)
ガソリン
空気中での
状態
気体
(空気より軽い)
気体
(空気より重い)
液体。揮発後は気体
(空気より重い)
着火しやすさ
ガソリンにくらべ
て着火しやすい
ガソリンと同程度
−
たまりやすさ
・ 上 方 に 拡 散 し、
開放空間ではす
ぐに安全な濃度
に薄まる
・ 衣服などに付着
しない
・ 地面、床に広がる
・ 衣 服 な ど に 付 着
しない
・ 地面、床に広がる
・ 衣 服 な ど に 付 着
する
発見しやすさ
・ 無色・無臭の気
体のため、色や
臭いでの発見は
難しい
・ ガスがもれる音
や マ ル チ イ ン
フォメーション
ディスプレイの
メッセージで判
別可能
臭い・ガスがもれる
音で判別可能
色・臭いで判別可能
82
2-1. 燃料電池車について
■
水素安全の基本的な考え方
●
もらさない
水素配管の接続部分はもれにくさに十分配慮した設計をしています。車検時に
は水素配管の接続部分のもれの確認をします。
●
検知して止める
・ 水素ディテクタ(検知器)を装着しています。万が一水素ガスがもれた場合
は、水素ガスを検知して水素タンクバルブが閉じて、水素ガスのもれが止ま
ります。
・ 衝突センサーを装備しています。衝突を検知したときは、水素タンクバルブ
が閉じ、水素ガスの大量もれを防止します。
●
もれた水素をためない
水素タンクや水素配管などは車室外に配置し、水素ガスがもれた場合も空気に
拡散する設計をしています。
●
火種を置かない
水素配管の付近には火種になるものを配置しない設計をしています。
警告
■
水素関係部位について
●
改造・架装・分解は絶対にしないでください。
●
床下の水素タンクやFCスタックおよびこれらを結ぶ部品や水素配管などには
水素ガスが充てんされています。これらの部品の取りはずし・分解などを行う
と、水素ガスもれの原因になり、車両火災や爆発につながり、最悪の場合死亡
につながるおそれがあり危険ですので、絶対にさわらないでください。
■
水素ガスもれやその他の異常に気付いたとき
●
水素ガスがもれる音や、その他の異常に気付いたときは、ただちに安全で風通
しのよい場所に停車してください。
●
マルチインフォメーションディスプレイにメッセージが表示されたときは、た
だちに安全で風通しのよい場所に停車してください。
●
大量の水素ガスもれに気付いたときは、パワースイッチを OFF にしていった
ん車両から離れてください。
水素ガスがもれているときや、異常な箇所が発見できないときなどは、火気を
近づけないように、付近の人に救援を求めて監視人をつけるか、火気厳禁を表
示して、ただちにトヨタ販売店へ連絡してください。
●
発炎筒は車両の近くで使用しないでください。車両の近くで使用すると、もれ
た水素ガスに引火して車両火災になるおそれがあり危険です。(→ P. 354)
83
2-1. 燃料電池車について
2
FC
システム
警告
■
排気排水管について
●
排気排水管から出てくる水や水蒸気を直接さわらないでください。低温やけど
をする可能性があります。
●
排気排水管から生成水が排出されますが、飲料水としての処理はしていません
ので、飲まないでください。
●
新車納車後の一定期間や長期放置後などは、まれに排気排水管から臭いが感じ
られる場合がありますが、異常ではありません。また、臭いは有害ではありま
せんが、気分を害するおそれがあるため嗅がないでください。
■
高電圧・高温について
この車は、高電圧システムを使用しています。
次のことをお守りいただかないと、やけどや感電など重大な傷害におよぶか、
最悪の場合死亡につながるおそれがあります。
●
高電圧部位・高電圧配線(オレンジ色)およびそのコネクターの取りはずし・
分解などは絶対に行わないでください。
●
走行後はモータールーム内の部品が高温になります。車に貼ってあるラベルの
指示に従い、常に高電圧・高温部位に注意してください。
●
FCスタック・駆動用電池にはサービスプラ
グが設置してあります。サービスプラグは
絶対にさわらないでください。サービスプ
ラグは、トヨタ販売店での車両の修理時な
どに、FC スタック・駆動用電池の高電圧
を遮断するためのものです。
84
2-1. 燃料電池車について
警告
■
事故が発生したとき
次のことをお守りいただかないと、車両火災や感電事故などが発生し、重大な
傷害におよぶか、最悪の場合死亡につながるおそれがあります。
●
続発事故防止のため安全な場所に停車して、パーキングブレーキをかけ、シフ
トポジションを P にする
●
水素ガスもれがないか確認する
水素ガスもれの有無は、水素ガスのもれる音がする・マルチインフォメーショ
ンディスプレイにメッセージが表示されるなどの症状で確認できます。
●
大量の水素ガスもれに気付いたときは、パワースイッチを OFF にしていった
ん車両から離れる
水素ガスがもれているときや、異常な箇所が発見できないときなどは、火気を
近づけないように、付近の人に救援を求めて監視人をつけるか、火気厳禁を表
示して、ただちにトヨタ販売店へ連絡してください。
●
発炎筒は車両の近くで使用しない
車両の近くで使用すると、もれた水素ガスに引火して車両火災になるおそれが
あり危険です。(→ P. 354)
●
高電圧部位・高電圧配線(オレンジ色)などには、絶対にさわらない
●
車室内および車室外にはみ出している電気配線には絶対にさわらない
●
液体の付着やもれがある場合は絶対にさわらない
駆動用電池の電解液(強アルカリ性)が目や皮膚にふれると失明や皮膚傷害の
おそれがあり危険です。万一、目や皮膚に付着した場合はただちに多量の水で
洗い流し、早急に医師の診察を受けてください。
●
万一、車両火災が発生したときは、ABC 消火器を使用して消火する
水をかける場合は、消火栓などから大量にかけてください。
●
車両火災のときには、水素タンクの破損を軽減するために、水素タンク内の水
素ガスが水素タンクバルブから車両後方ななめ下に放出されます。車両から離
れてください。
●
前輪が接地した状態でけん引しない
電気モーターから発電され、破損の状態によっては、火災のおそれがあり危険
です。(→ P. 361)
85
2-1. 燃料電池車について
2
FC
システム
警告
■
駆動用電池について
●
絶対に転売・譲渡・改造などをしないでください。廃車から取りはずされた駆
動用電池は事故防止のため、トヨタ販売店を通じて回収を行っていますので、
ご協力ください。
適切に回収されないと、次のようなことがおこり、重大な傷害におよぶか、最
悪の場合死亡につながるおそれがあります。
・ 不法投棄または放置され、環境汚染となるばかりか、第三者が高電圧部位
にふれてしまい、感電事故が発生する
・ 装備された車両以外で駆動用電池を使用(改造などを含む)し、感電事故、
発熱・発煙・発火・爆発事故、電解液漏出事故などが発生する
特に、転売・譲渡などを行うと、相手にこれらの危険性が認識されず、事故
につながるおそれがあります。
●
駆動用電池を取りはずさないままでお車を廃棄された場合、高電圧部品・ケー
ブル・それらのコネクターにふれると、深刻な感電の危険があります。お車を
廃棄するときには、トヨタ販売店で駆動用電池を廃棄してください。駆動用電
池は適切に廃棄しないと、感電を引き起こし、重大な傷害におよぶか、最悪の
場合死亡につながるおそれがあります。
注意
■
駆動用電池冷却用の吸入口について
●
ほこりや異物の混入により駆動用電池の出力が低下した場合、マルチインフォ
メーションディスプレイにメッセージが表示されます。トヨタ販売店で点検を
受けてください。
●
吸入口をふさぐように荷物などを置かないでください。
吸入口がふさがれると駆動用電池の出力低下の原因や、故障の原因になりま
す。
●
吸入口は、目づまりしないよう定期的に清掃してください。
●
吸入口に水や異物を入れないでください。
駆動用電池を損傷するおそれがあります。
■
駆動用電池について
駆動用電池周辺に多量の水をこぼさないよう注意してください。
誤ってこぼしてしまったときは、トヨタ販売店で点検を受けてください。
86
2-1. 燃料電池車について
燃料電池車運転のアドバイス
◆
FC システムインジケーターの利用
マルチインフォメーションディスプレイの FC システムインジケー
ターの表示をエコエリアの範囲に保つことで、走行距離をのばすこと
が可能です。(→ P. 109)
◆
アクセルペダル・ブレーキペダルの操作
急加速・急減速を控え、スムーズな運転を心がけましょう。ゆるやか
に加速・減速することで、余分な燃料消費を抑えることができます。
◆
減速時のブレーキ操作
減速時は、早めに、ゆるやかなブレーキ操作を行いましょう。
減速時に発生する電気エネルギーをより多く回収することができま
す。
◆
渋滞
加速・減速のくり返しや、長い信号待ちは燃費を悪化させます。お出
かけ前に交通情報を確認するなどして、なるべく渋滞を回避するよう
にしましょう。また渋滞の際は、ブレーキペダルをゆるめて微前進し、
アクセルペダルをあまり踏まないようにしましょう。余分な燃料消費
を抑えることができます。
◆
高出力での運転
燃料電池車は、電気自動車と同様に、急な上り坂や高速走行など高出
力での運転時に燃費が悪化します。
速度を抑え、一定速度で走行しましょう。
経済的な運転のためには、次のことを心がけてください。
87
2-1. 燃料電池車について
2
FC
システム
◆
エコドライブモードの使用
エコドライブモード(→ P. 177)を使用すると、通常にくらべてア
クセルペダルの踏み込みに対するトルクの発生がゆるやかになり、燃
費向上につながります。
また、エアコン画面に
が表示され、エコ空調モード(→ P. 252)
になります。
◆
エアコンの ON / OFF
●
必要時以外はエアコン操作スイッチ
を OFF にしましょう。燃料
消費を抑えることができます。
夏季:外気温が高いときは、内気循環モードに設定しましょう。エア
コンへの負荷が減り燃費向上につながります。
冬季:過剰な暖房を避けると、燃費向上につながります。また、シー
トヒーター(→ P. 260)の活用も効果的です。
●
を押して、エコ空調モード(→ P. 252)にすることで、エアコ
ンが ON のときでも燃料消費を控えめにすることができます。
◆
タイヤ空気圧の点検
タイヤ空気圧はこまめに点検しましょう。タイヤ空気圧が適切でない
と、燃費の悪化につながります。
また、冬用タイヤは転がり抵抗が大きいため、乾燥した路面では燃費
の悪化につながります。季節、道路状況に応じて適切なタイミングで
タイヤを交換しましょう。
◆
荷物
重い荷物が積まれていると、燃費が悪化します。不要な荷物は、積ん
だままにせずに降ろしましょう。また、大型ルーフキャリアの装着も
重い荷物と同様に燃費の悪化につながります。
88
2-2. 外部電源供給システムについて
外部電源供給システム
※ 1
一般社団法人電動車両用電力供給システム協議会が発行する電動自動車用
充放電システムガイドライン
V2H DC 版または V2L DC 版に準拠した外部給電器
※ 2
給電設備や外部給電器が系統連系などの機能を持つものは、給電できない
場合があります。
詳しくは給電設備や外部給電器の製造業者または販売業者にご相談くださ
い。
※ 3
車両付属品ではありません
●
換気のよい地面が固く平らな場所に駐車する
輪止めの使用をおすすめします。輪止めはトヨタ販売店で購入できます。
●
パーキングブレーキをかける
●
シフトポジションを P にする
災害などによる非常時に電力が必要な場合、所定の外部給電器
※ 1, 2, 3
により給電が可能です。
●
このシステムを使用するには、所定の外部給電器が必要です。
●
このシステムは、車両の電気を供給して電気製品を使用するもので
あり、車両の駆動用電池を充電するものではありません。
給電作業をする前に
外部給電器
※ 1, 2, 3
給電口
※ 3
※ 3
89
2-2. 外部電源供給システムについて
2
FC
システム
●
FC システムを停止する
FC システム停止動作中(作動音が消えるまでのあいだ)にパワースイッチを ON
モードにすると、給電が開始しない場合があります。
●
給電口のキャップに破損がないか確認する
●
給電中はオートアラームを設定することができません。盗難を防ぐた
めに次のことを確認してください
・ ドアガラスを閉じる
・ 車内・トランク内に貴重品などを放置しない
トランクを開き、カバーを開ける
給電口のキャップを開ける
外部給電器の手順に従い、給電コ
ネクタを給電口に挿し込む
外部給電器は車の外に設置してくださ
い。
外部給電器の設置・使用方法は、外部
給 電器の取扱説 明書に従っ てくださ
い。
給電を開始する
90
2-2. 外部電源供給システムについて
ブレーキペダルを踏まずに、パ
ワースイッチを 2 回押して ON
モードにする
DC OUT スイッチを押す
スイッチ上のインジケーターが点灯し
ます。
外部給電器の手順に従い、外部給電器の給電操作をする
外部給電器によっては、パワースイッチが OFF になり、給電が停止する場合があ
ります。そのときは、再度
から実施してください。
マルチインフォメーションディ
スプレイに給電状態が表示され
ます
給電開始まで数秒かかります。
外部給電器に接続した電気製品を操作
して、使用してください。
給電口のおおよその消費電力
外部電源供給システムの状態
点滅:給電準備中/給電終了中
点灯:給電可能
流れているとき:給電中
※
現在の消費電力で給電可能な
おおよその時間
※
消費電力が小さいときは、表示されない場合があります。
給電状態表示
91
2-2. 外部電源供給システムについて
2
FC
システム
使用している電気製品の電源を OFF にする
外部給電器の手順に従い、外部給電器を停止する
DC OUT スイッチを押すか、パワースイッチを押しても給電を停止できます。
DC OUT スイッチ上のインジケーターが消灯し、マルチインフォメーションディ
スプレイの給電状態表示が消えます。
給電状態表示が消える前にパワースイッチを操作すると、モードを切りかえること
ができますが、外部電源供給システムが停止するのと同時にパワースイッチも OFF
になります。
外部給電器の手順に従い、給電コ
ネクタを取りはずす
給電口のキャップとカバーを閉めて、トランクを閉める
給電口のキャップが開いていると、FC システムを始動(→ P. 168)できない場
合があります。
車両の状態によっては、次回の FC システム始動に時間がかかることがありますが
異常ではありません。
続けて給電できない場合は、FC システムをいったん再始動して停止したあとに給
電開始操作を実施してください。
■
使用条件について
●
外部電源供給システムの車両側定格出力は DC9kW です。ただし、外部給電器
の出力上限以上は出力されません。
●
走行中は使用できません。また、道路での停車中は使用できません。
●
プリウス PHV のヴィークルパワーコネクタは接続できません。
給電を停止する
知識
92
2-2. 外部電源供給システムについて
■
給電中は
●
ワイヤレスリモコンでドアの施錠・解錠ができます。ただし、トランクは施錠
できません。また、オートアラームも作動しません。(→ P. 65)
●
ランプ消し忘れ防止機能・節電機能が作動します。(→ P. 185)
●
足元照明・シフト照明は消灯します。(→ P. 263)
●
外部電源供給システムの給電中は、車内の AC100V アクセサリーコンセント・
おくだけ充電(ワイヤレス充電器)は使用できません。
●
炎天下などで車内が高温になると、駆動用電池を冷却するために自動的にエア
コンが作動します。エアコン作動中はドアとドアガラスを閉めると、効率的に
車内を冷却することができます。
このとき、エアコン画面に「電池冷却のため空調一定制御中」が表示され、エ
アコン操作スイッチの操作を受け付けなくなります。
駆動用電池が冷却されたあともエアコンは自動的に停止しません。メッセージ
表示が消えたあとにエアコン操作スイッチを操作すれば、エアコンを停止する
ことができます。
●
気温が低いときまたは高いときは、出力を制限して停止することがありますが、
異常ではありません。
使用する電気製品を減らしてください。
●
燃料残量が少ないときは給電を停止します。
●
給電中は作動音がします。(→ P. 72)
●
給電中に排気排水管から水が出ることがありますが、異常ではありません。
●
給電中は H
2
O スイッチを押しても、ウォーターリリース(→ P. 169)はでき
ません。
■
安全機能について
●
車両の給電口に給電コネクタが接続されているときは、パワースイッチを操作
しても READY インジケーターは点灯しません。
●
READY インジケーターが点灯しているときに車両の給電口に給電コネクタを
接続すると、FC システムは自動的に停止し、走行できなくなります。
●
車両の給電口に給電コネクタが接続されているときは、P から他のシフトポジ
ションに切りかえることはできません。
93
2-2. 外部電源供給システムについて
2
FC
システム
■
給電中の表示について
給電中にマルチインフォメーションディスプレイに表示される情報は目安です。
消費電力や使用可能時間は、外気温やシステムの温度、接続している電気製品の
使用状況などにより大きく変化します。
■
外部給電器・電気製品について
●
接続する外部給電器や電気製品によっては、ラジオやテレビに雑音が入ること
があります。
●
使用中に瞬間的に大きな電流が流れる電気製品を使用した場合など、車両また
は外部給電器の保護機能が働き、電気製品が正常に起動しない場合があります。
正常に起動しない可能性がある電気製品:
ブラウン管式テレビ・コンプレッサー式冷蔵庫・電気ポンプ・電動工具・IH
調理器・電子レンジなど
●
低温時は、外部給電器を一回で起動できない場合があります。
■
マルチインフォメーションディスプレイにメッセージが表示されたときは
●
「この外部給電器は使用できません」が表示されたとき
使用できない外部給電器が接続されています。所定の外部給電器に交換してく
ださい。
●
「水素残量が低下した為、停止しました 水素を充填後、給電開始してください」
が表示されたとき
燃料の残量が少なくなると、外部電源供給システムは自動的に停止します。燃
料を充てんしてください。
●
「使用電力が許容を超えています 接続機器を減らし、初めから給電開始してく
ださい」が表示されたとき
車両の出力を超過する電気製品が使用されています。使用する電気製品を減ら
して、給電操作をやり直してください。
低温時または高温時に給電すると車両側の出力が制限されるため、表示される
ことがあります。
暖機または冷却してから時間をおいて再度給電してください。
●
「異常により外部給電を停止しました」が表示されたとき
外部給電器または車両に異常があります。外部給電器の表示に従い必要な処置
を行うかトヨタ販売店で点検を受けてください。
■
寒冷地で使用するとき
外気温が− 15 ℃以下になるようなときは、駆動用電池を保護するため、数十分
間外部電源供給システムが使用できないことがあります。この場合はエアコンを
使用して車内を暖房し、駆動用電池を暖めてから使用してください。
■
正常に給電できないときは
→ P. 388
94
2-2. 外部電源供給システムについて
警告
■
給電するとき
次のことを必ずお守りください。
お守りいただかないと、給電時に車両火災や感電事故などが発生し、重大な傷
害におよぶか、最悪の場合死亡につながるおそれがあります。
●
給電口の端子を手や異物(針金や針など)でふれない
●
給電口に破損箇所や異物がないか確認する
●
車をカーカバーで覆って使用しない
●
車庫内や雪が積もった場所など換気の悪い場所では絶対に使用しない
●
雨や雪の中で給電を行うときは、トランクの中に水が入らないようにする
屋根のある場所などで使用してください。
●
給電口に、水や雪または氷が付着していないか確認する
付着している場合は、給電コネクタを接続する前にしっかりと取り除いてくだ
さい。
●
落雷の可能性がある天候のときは給電を行わない
給電中、雷に気付いたときは、給電を停止してください。
●
車両が傾いた状態または坂道に止めて給電しない
●
外部給電器を接続したまま、洗車しない
●
給電する前に、接続した電気製品の電源が OFF になっていることを確認する
電源が ON になっていると、電気製品が突然作動するおそれがあります。
●
車両に外部給電器の給電コネクタが接続されているときは、シフトレバーを操
作しない
万一、車両または外部給電器が故障していた場合、シフトポジションが P か
ら他に切りかわることがあり、車両が動いて思わぬ事故につながるおそれがあ
り危険です。
●
外部電源供給システムを使用するときは、ボンネットを閉める
冷却ファンが急にまわり出すことがあります。ファンなどの回転部分にふれた
り、近づいたりすると、手や着衣(特にネクタイ・スカーフ・マフラーなど)
が巻き込まれたりして、重大な傷害を受けるおそれがあり危険です。
●
可燃物や危険物を車両の近くに置かない
■
給電口について
給電口の改造や分解、修理などは絶対にしないでください。思わぬ故障や事故
の原因になって、重大な傷害を受けるおそれがあり危険です。
修理については、トヨタ販売店にご相談ください。
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