Suzuki Ignis (2016 year). Instruction japanese — part 15
運転するときは/ABS
4-31
4
制動距離について
ABSは制動距離を短くするものではあり
ません。
ABS作動時の振動や音
ブレーキペダルを強く踏むと、ブレーキ
ペダル、ハンドル、車体の小刻みな振動
を感じることがあります。これはABSの
作動によるもので、異常ではありませ
ん。ブレーキペダルをそのまま強く踏み
続けてください。
タイヤについて
急ブレーキをかけたときや、滑りや
すい路面でブレーキをかけたときの
制動距離は、ABS がついていない車
と同等です。
次のようなときは、ABS のついてい
ない車より制動距離が長くなること
があります。スピードを控えめにし
て、車間距離を十分にとってくださ
い。
・凸凹道や石だたみなどの悪路
・じゃり道、新雪路
・道路の継ぎ目などの段差を乗り越
えるとき
・マンホールなど鉄板の上を通過す
るとき
・タイヤチェーンの装着時
急 ブ レ ー キ 時 に は、ポ ン ピ ン グ ブ
レーキ(※)をせずに、ブレーキペ
ダルを思い切り強く踏み込んでくだ
さ い。ポ ン ピ ン グ ブ レ ー キ を す る
と、制動距離が長くなります。
※ブレーキペダルを数回に分けて小
刻みに踏むブレーキのかけかた
路面の状況によりますが、約10 km/h
以下ではABSが作動しません。
エンジンをかけて発進した直後に、一
時的にモーター音などが聞こえること
があります。これはシステムをチェッ
クしている音で、異常ではありません。
ABSは、各車輪の回転速度をセンサー
で検出しています。タイヤ交換時は、
指定のサイズで、4輪ともサイズ、メー
カー、銘柄、トレッドパターン(溝模
様)が同一のものを装着してください。
また、著しく摩耗状態の異なるタイヤ
を使用しないでください。正確な回転
速度が検出できなくなって ABS が正
常に機能しなくなり、思わぬ事故につ
ながるおそれがあります。
000.book 31 ページ 2015年12月10日 木曜日 午後2時24分
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4
運転するときは/ABS
4-32
ABS は、こんな場合にもブ
レーキをかけると作動するこ
とがあります
滑りやすい路面を走行しているとき
80J1040
80J1041
80J1042
道路の継ぎ目などの段差を乗り越えるとき
80J1043
80J1044
悪路を走行しているとき
80J1045
80J1046
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000.book 32 ページ 2015年12月10日 木曜日 午後2時24分
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運転するときは/ABS
4-33
4
ABS警告灯
81M40171
メーターパネル内にあります。
ABS の電子制御システムに異常がある
と、エンジンスイッチが
のとき
に点灯します。
→ 1-13ページ(警告灯)
ブレーキアシスト
ブレーキ踏力を補助する装置です。急ブ
レーキをかけたときに、ABSの効果が十
分に発揮されるまでの時間を短縮しま
す。
しっかりとブレーキペダルを踏まない
と、ブレーキアシストは作動しません。
ブレーキアシストは、本来のブレーキ
性能を超えた制御をする装置ではあり
ません。
ON
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運転するときは/ABS
4-34
4
エマージェンシーストップシグナル(ESS)
ESS とは Emergency Stop Signal(エマージェンシーストップシグナル)の略です。
ESSは次の条件をすべてみたしているときに、非常点滅表示灯を通常よりも速く点滅さ
せることで、後続車へ注意を促す機能です。またその際、メーター内の方向指示器表示
灯もあわせて点滅します。
ブレーキペダルを勢いよく踏み込んだときの車速が約55 km/h以上のとき
ABSが作動しているとき、またはABSが作動するような急ブレーキのとき
74P40170
ESSは次の状態になると機能が停止します。
車速が十分に低下したとき
ブレーキペダルを離したとき
ABSの作動が終了したとき
非常点滅表示灯スイッチの位置を
にしたとき
ESS は走行中の急ブレーキ時に、後続車に注意を促すことで追突を軽減する機能
で、すべての追突を防ぐものではありません。減速や停車するときは不要な急ブ
レーキはさけ、常に安全運転に努めてください。
ESSの機能を停止させることはできません。
ESSの機能よりも、非常点滅表示灯スイッチの操作が優先されます。
次のような路面を走行中に、一瞬しかABSが作動しなかったときは、ESS は作動し
ないことがあります。
・滑りやすい路面を走行しているとき
・道路の継ぎ目などの段差を乗り越えるとき
タイプ別装備
ON
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運転するときは/ESP
®
4-35
4
ESP
®
(※)は、ABS、ブレーキアシスト、
トラクションコントロール、スタビリ
ティコントロール(横滑り防止機能)な
どを総合的に制御して、車両の走行安定
性を補助しようとするシステムです。
※ESP
®
は、Electronic Stability Program
(エレクトロニック スタビリティ プロ
グラム)の略で、Daimler AGの登録商
標です。
■ ABS(アンチロックブレーキ
システム)
をお読みください。
■ ブレーキアシスト
ABSのブレーキアシストと同様です。
■ トラクションコントロール
滑りやすい路面での発進時や加速時に起
こる駆動輪の過度の空転を、ブレーキ制
御およびエンジン出力制御により防ぎ、
適切な駆動力を確保しようとする補助機
能です。
■ ス タ ビ リ テ ィ コ ン ト ロ ー ル
(横滑り防止機能)
急激なハンドル操作をしたり、滑りやす
い路面で旋回したりするときの車の横滑
りなどを抑制することで、車両の走行安
定性を補助しようとする機能です。
常に周囲の状況を確認して、安全運転
に努めてください。ESP
®
による制御
には限界があります。
ESP
®
ESP
®
装備車の取扱い
次のことをお守りください。
守らないと ESP
®
が正常に作動しな
くなったり、誤作動につながったり
するおそれがあります。
・タイヤの空気圧を指定空気圧に調
・タイヤ交換時は指定のサイズで、
4 輪ともサイズ、銘柄、トレッド
パターン(溝模様)が同一のもの
を装着する
・著しく摩耗状態の異なるタイヤを
使用しない
・サスペンションやブレーキを改造
しない(車高やサスペンションの
硬さ変更など)
・サスペンションやブレーキを著し
く劣化した状態で走行しない
・エンジンを改造しない(マフラー
の改造など)
・LSD(リミテッドスリップデフ)
を装着するなどの改造をしない
タイヤチェーンやスペアタイヤ(市
販 品)を 装 着 し た と き な ど に は、
ESP
®
が正常に作動しない場合があ
ります。
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4
運転するときは/ESP
®
4-36
ESP
®
作動表示灯
65P40080
メーターパネル内にあります。
→ 1-13ページ(表示灯)
ESP
®
の電子制御システムに異常がある
と、エンジンスイッチが
のときに
点灯します。点灯中は次のようになり
ますので、スズキサービス工場で点検
を受けてください。
・次の機能が作動しません。
・トラクションコントロール
・スタビリティコントロール
・ヒルディセントコントロール
(タイプ別装備)
→ 4-40ページ(ヒルディセント
・グリップコントロール(タイプ別
装備)
→ 4-42ページ
・運転支援機能(タイプ別装備)
・アイドリングストップシステム
・ヒルホールドコントロールも作動し
ない場合があります。
→ 4-38ページ
・ABSは作動します。
・ブレーキアシストは、故障状況に
よっては作動しない場合がありま
す。
次のような操作をすると、一時的に
モーター音やカチッという音が聞こ
えることがあります。これはシステ
ムをチェックしている音で異常では
ありません。
・エンジンスイッチを
にしたと
き
・ブレーキペダルを踏んだ状態でエ
ンジンスイッチを
にし、最初
にブレーキペダルから足を離した
とき
・エンジンをかけたとき
・エンジンをかけ、最初の発進時
エンジン回転が高いときに ESP
®
が作
動すると、エンジン回転の変動や車
体 の 振 動 を 感 じ る こ と が あ り ま す
が、異常ではありません。
ON
ON
ON
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運転するときは/ESP
®
4-37
4
次のような状況になると、0.2秒間隔で
小刻みに点滅します。
・発進時や加速時にトラクションコン
トロールが作動している
・急ハンドル時や旋回時にスタビリ
ティコントロールが作動している
・下り坂などでヒルディセントコント
ロール(タイプ別装備)が作動して
いる
→ 4-40 ページ(ヒルディセント
・発進時などでグリップコントロール
(タイプ別装備)が作動している
→ 4-42ページ
システムが正常な場合はエンジンス
イッチを
にしたときに、約2秒間
点灯したあと消灯します。
ESP
®
OFFスイッチ
次のようなときは、メーター内のESP
®
OFF 表示灯が点灯するまで ESP
®
OFF
スイッチを押し続けてください。トラ
クションコントロールおよびスタビリ
ティコントロールが作動しなくなりま
す。
・車検を受けるときなどテスターに載
せる場合。トラクションコントロー
ルおよびスタビリティコントロール
を作動停止の状態にする必要があり
ます。
・スタックからの脱出などの場合。ト
ラクションコントロール/グリップ
コントロール(タイプ別装備)が脱
出に適さないときがあります。
次のような操作をすると、ESP
®
OFF
表示灯が消灯し、トラクションコント
ロールおよびスタビリティコントロー
ルが作動可能な状態にもどります。
・もう一度ESP
®
OFFスイッチを押す
・一度エンジンを止め、再始動する
62R0020
スタックからの脱出などのあとに通常
走行するときは、ESP
®
OFF スイッチ
を再度押して ESP
®
OFF 表示灯を消灯
させ、もとの状態にもどしてくださ
い。トラクションコントロールおよび
スタビリティコントロールは自動復帰
しません。(一度エンジンを止め、再
始動したときを除く)
小刻みに点滅したときは、滑りやすい
路面で、車がスタックまたは横滑りし
やすい状態になっています。とくに慎
重に運転してください。
点灯中はトラクションコントロールお
よびスタビリティコントロールは作動
しませんが、ABSは使用することがで
きます。
ON
000.book 37 ページ 2015年12月10日 木曜日 午後2時24分
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4
運転するときは/ESP
®
4-38
ESP
®
OFF表示灯
62R0338
メーターパネル内にあります。
→ 1-13ページ(表示灯)
エンジンスイッチが
のときに、
ESP
®
OFF スイッチを長押しすると点
灯します。
・点灯中は、トラクションコントロー
ルおよびスタビリティコントロール
は作動しません。
システムが正常な場合はエンジンス
イッチを
にしたときに、約2秒間
点灯したあと消灯します。
ヒルホールドコントロールは、急な上り
坂での発進時に、ブレーキペダルからア
クセルペダルへの踏み替えの間に車が後
退することを一時的に(約 2 秒間)防
ぎ、スムーズな発進を補助するシステム
です。
ヒルホールドコントロールは、坂道で
車を停止させるシステムではありませ
ん。
本システムに異常があると、メーター
内の ESP
®
作動表示灯が点灯し、ヒル
ホールドコントロールが作動しない場
合があります。また、アイドリングス
トップシステムが作動しません。スズ
キサービス工場で点検を受けてくださ
い。
→ 4-36ページ(ESP
®
作動表示灯)
62R0055
安全のため、ESP
®
OFFスイッチを操
作しても、ABSおよびブレーキアシス
トは作動停止の状態になりません。
ESP
®
を作動停止(OFF)にすると、
デ ュ ア ル カ メ ラ ブ レ ー キ サ ポ ー ト
(DCBS)OFF 表示灯および車線逸脱
警報 OFF 表示灯が点灯し、運転支援
機能(タイプ別装備)が停止します。
→ 4-44ページ(運転支援機能)
ON
ON
ヒルホールドコントロール
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運転するときは/ESP
®
4-39
4
■ ヒルホールドコントロールの
作動条件
ヒルホールドコントロールは、次の条件
をすべてみたしているときに、ブレーキ
ペダルから足を離すと約 2 秒間、車が後
退することを防ぎます。
セレクトレバーが前進または後退の位
置に入っている
パーキングブレーキを解除している
進行方向が坂の上りである
アイドリングストップシステム装備車の
場合、前記条件をみたしていなくても、
エンジン自動停止後の再始動時ならヒル
ホールドコントロールが作動します。
→ 4-66ページ
(アイドリングストップシステム)
常に周囲の状況を確認して、必要に
応じてブレーキペダルを操作して安
全運転に努めてください。ヒルホー
ルドコントロールによる制御には限
界があります。
極端に急な坂道、凍結路、泥道を上
るときや、積載重量によっては、発
進時に車両が後退する場合がありま
す。
ブレーキペダルから足を離したら、
すみやかに発進操作を行なってくだ
さい。ブレーキペダルから足を離し
たまま 2 秒以上たつとヒルホールド
コントロールが解除されるため、勾
配によっては自重で坂道を下り、思
わぬ事故につながるおそれがありま
す。また、エンストしてブレーキペ
ダ ル を 踏 む と き に 強 い 力 が 必 要 に
なったり、ハンドルが重くなったり
して思わぬ事故や故障の原因となる
おそれがあります。
作動中にエンジンルームから音が聞こ
えることがありますが、異常ではあり
ません。
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4
運転するときは/ESP
®
4-40
ヒルディセントコントロールは、エンジ
ンブレーキだけでは十分減速できないよ
うな急な坂道を下るときに、ESP
®
の制
御により一定の低車速を保ち、走行を補
助するシステムです。
ヒルディセントコントロール
の作動ついて
■ スタンバイ
セレクトレバーを
、
または
位置に入れます。
車速が約 25 km/h 以下のときにヒ
ルディセントコントロールスイッチ
(1)を押します。メーター内のヒ
ルディセントコントロール表示灯が
点灯し、ヒルディセントコントロー
ルが作動可能な状態になります。
→ 4-41 ページ(ヒルディセント
62R0293
■ 作動
アクセルペダルを踏んでいない状態で車
速が約 7 km/h を超えると自動でブレー
キが作動して約7 km/hに保ちます。
自 動 ブ レ ー キ が 作 動 し て い る と き、
ESP
®
作動表示灯が小刻みに点滅しま
す。また、同時に制動灯も点灯します。
車速が約40 km/h以上になると、メー
ター内のヒルディセントコントロール
表示灯が点滅するとともに、自動的に
作動停止します。車速が約25 km/h以
下になると再びランプが点灯し、作動
可能状態になります。
ヒルディセントコントロールを過信し
ないでください。極端に急な坂道、凍
結路、泥道を下るときや、積載重量に
よっては、下り坂走行で一定の低車速
を維持できず、思わぬ事故につながる
おそれがあります。必要に応じてブ
レーキペダルを踏み、安全運転に心が
けてください。
ヒルディセントコントロールは、雪道
などの滑りやすい坂道において、ブ
レーキやアクセル操作に気をつかうこ
となく、ハンドル操作に集中すること
ができます。
ヒルディセントコントロール
タイプ別装備
1
R
L
M
2
(1)
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運転するときは/ESP
®
4-41
4
■ システムを解除するときは
もう一度ヒルディセントコントロールス
イッチ(1)を押し、ヒルディセントコ
ントロール表示灯を消灯させます。
ヒルディセントコントロール
表示灯
65P40260
メーターパネル内にあります。
エンジンスイッチが
のときに、
ヒルディセントコントロールスイッチ
を押し、ヒルディセントコントロール
が作動可能な状態になると点灯しま
す。点滅した場合は、ヒルディセント
コントロールが作動しません。次の作
動条件がみたされているか確認してく
ださい。
・セレクトレバーが
、
または
の位置
・車速が25 km/h以下
・ブレーキ装置が過熱していない
システムが正常で、エンジンスイッチ
を
にすると約2秒間点灯したあと
消灯します。
次のような場合はシステムの異常が考
えられます。スズキサービス工場で点
検を受けてください。
・エンジンスイッチを
にしても
点灯しない
・エンジンスイッチを
にし、約2
秒間たっても消灯しない
・エンジンスイッチが
のとき
に、ヒルディセントコントロールス
イッチを押しても点灯または点滅し
ない
長時間連続して使うと、ブレーキ装
置が過熱する場合があります。この
場合は装置保護のため、ヒルディセ
ントコントロール表示灯が点滅する
とともに自動的に作動停止します。
ブレーキペダルを踏んで安全な場所
に停車してください。
しばらくしてブレーキ装置の温度が
下 が る と、ヒ ル デ ィ セ ン ト コ ン ト
ロール表示灯が点滅から点灯に切り
替わるとともに作動可能な状態にも
どります。
セレクトレバーが
位置でも、ヒ
ルディセントコントロールが作動す
る 場 合 が あ り ま す が、エ ン ジ ン ブ
レ ー キ が 効 き ま せ ん。セ レ ク ト レ
バーを
、
または
の位置に
入れてください。
ヒルディセントコントロールを作動
させるときは、ヒルディセントコン
トロールスイッチを押してヒルディ
セントコントロール表示灯の点灯お
よびマルチインフォメーションディ
スプレイの表示を確認してください。
ヒルディセントコントロール作動中
はアクセルの操作量によってデュア
ルカメラブレーキサポート(DCBS)
が作動しない場合があります。
→ 4-50ページ(デュアルカメラブ
作動中にエンジンルームから音が聞こ
えることがありますが、異常ではあり
ません。
N
R
L
M
ON
R
L
M
ON
ON
ON
ON
000.book 41 ページ 2015年12月10日 木曜日 午後2時24分
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4
運転するときは/ESP
®
4-42
グリップコントロールは、雪道などの滑
りやすい路面で片側のタイヤが空転して
しまい発進が難しいとき、ESP
®
の制御
により 4 輪の駆動力とブレーキ力をコン
トロールしてスムーズな発進を補助する
システムです。場合によっては、両側の
タイヤが空転したときにも発進を補助す
ることもあります。
常に周囲の状況を確認して、安全運転
に努めてください。グリップコント
ロールによる制御には限界がありま
す。
次のことをお守りください。守らない
とグリップコントロールが正常に作動
しなくなったり、誤作動につながった
りするおそれがあります。
タイヤの空気圧を指定空気圧に調整
する
→ 8-4ページ(タイヤの空気圧)
タイヤ交換時は指定のサイズで、4輪
ともサイズ、銘柄、トレッドパター
ン(溝模様)が同一のものを装着する
著しく摩耗状態の異なるタイヤを使
用しない
サスペンションやブレーキを改造し
ない(車高やサスペンションの硬さ
変更など)
サスペンションやブレーキを著しく
劣化した状態で走行しない
エンジンを改造しない(マフラーの
改造など)
グリップコントロール
タイプ別装備
LSD(リミテッドスリップデフ)を
装着するなどの改造をしない
タイヤチェーンや応急用スペアタイ
ヤを装着したときなどには、グリッ
プコントロールが正常に作動しない
場合があります。
両側のタイヤが空転したときにもグ
リップコントロールは作動する場合
がありますが、特に効果を発揮する
のは片側のタイヤが空転したときで
す。
次のような操作をすると、一時的に
モーター音やカチッという音が聞こ
えることがあります。これはシステ
ムをチェックしている音で異常では
ありません。
・エンジンスイッチを
にしたと
き
・ブレーキペダルを踏んだ状態でエ
ンジンスイッチを
にし、最初
にブレーキペダルから足を離した
とき
・エンジンをかけたとき
・エンジンをかけ、最初の発進時
エンジン回転が高いときにグリップ
コントロールが作動すると、エンジ
ン回転の変動や車体の振動を感じる
ことがありますが、異常ではありま
せん。
ON
ON
000.book 42 ページ 2015年12月10日 木曜日 午後2時24分
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運転するときは/ESP
®
4-43
4
グリップコントロールスイッチ
エンジンスイッチが
のときにグ
リップコントロールスイッチを押すと、
スイッチ内の表示灯(1)が点灯し、グ
リ ッ プ コ ン ト ロ ー ル は 作 動 可 能 状 態
(ON)となります。もう一度押すと表示
灯が消灯し停止状態(OFF)となります。
車両が安定し、車速が約30 km/hを超
えると自動停止して、スイッチ内の表
示灯が消灯します。
ESP
®
が作動停止状態(OFF)のとき、
グリップコントロールは ON になりま
せん。
62R0022
グリップコントロールの作動
について
グリップコントロールスイッチが ON の
とき、車輪にスリップが発生するとグ
リップコントロールが作動し、4 輪の駆
動力とブレーキ力をコントロールするこ
とで発進を補助します。
ESP
®
が作動停止状態(OFF)のとき、
グリップコントロールは作動しませ
ん。
ON
(1)
グリップコントロールを作動させると
きは、グリップコントロールスイッチ
を押してスイッチ内の表示灯の点灯を
確認してください。
グ リ ッ プ コ ン ト ロ ー ル が 作 動 中、
ESP
®
作動表示灯が点滅します。
000.book 43 ページ 2015年12月10日 木曜日 午後2時24分
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4
運転するときは/運転支援機能
4-44
運転支援機能は、ステレオカメラにより
前方の障害物や区画線を検知し、衝突の
回避や衝突時の被害を軽減したり、ドラ
イバーに注意をうながしたりする機能で
す。
62R0114
運転支援機能には次の機能があります。
デ ュ ア ル カ メ ラ ブ レ ー キ サ ポ ー ト
(DCBS)
→ 4-50ページ
誤発進抑制機能
→ 4-56ページ
車線逸脱警報
→ 4-59ページ
ふらつき警報
→ 4-60ページ
先行車発進お知らせ機能
→ 4-61ページ
次の項目もあわせてお読みください。
→ 2-31ページ
ステレオカメラ
(1) ステレオカメラ
運転支援機能
運転支援機能
タイプ別装備
(1)
ステレオカメラによる検知機能には限
界があり、すべての車両や障害物、区
画線を検知できるわけではありませ
ん。走行中は常に周囲の状況を確認し、
必要に応じてブレーキペダルなどを操
作して安全運転に努めてください。
ステレオカメラを正しく作動させる
ために、次のことをお守りください。
取扱いを誤ると、前方障害物や区画
線を正しく検知できなくなり、誤作
動し、思わぬ事故につながるおそれ
があります。
・ステレオカメラのレンズ部には触
れない
・ステレオカメラのレンズ部は清掃
しない
・ステレオカメラ本体、およびその
周辺部に強い衝撃や力を加えない
・ステレオカメラを取り外したり、
分解したりしない
・ステレオカメラのレンズ部にフィ
ルムやステッカーなどを貼らない
(透明なものを含む)
接触事故などでステレオカメラ周辺
部が変形・損傷した場合や、ステレ
オカメラ前面のフロントガラスにひ
び割れなどの傷がある状態で走行す
ると、ステレオカメラが前方障害物
や区画線を正しく検知できないた
め、誤作動して思わぬ事故につなが
るおそれがあります。
デュアルカメラブレーキサポート
(DCBS)OFF スイッチを操作して、
DCBS および誤発進抑制機能を停止
させ、スズキサービス工場で点検を
受けてください。
000.book 44 ページ 2015年12月10日 木曜日 午後2時24分
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運転するときは/運転支援機能
4-45
4
次の場所にアクセサリー(スズキ純
正用品を除く)などの取り付けや設
置、フィルムやステッカーなどの貼
付けをしないでください。ステレオ
カメラの視野に影響したり、安定し
た検知ができなかったりして、シス
テムが正常に作動しない場合があり
ます。また、禁止エリア(1)以外に
置いた場合でも、光の反射やガラス
への映りこみなどにより、ステレオ
カメラの動作に異常があるときは移
動させてください。
・フロントガラス(2)
・インパネ上面(3)
・ボンネット
62R0360
(4)ステレオカメラ
※車検標章(ステッカー)は、前図
を参考に貼り付けてください。ま
た、ETC アンテナなどを貼り付け
るときは、カメラの前面に貼らな
いようにしてください。
(4)
(1)
(2)
(3)
೫ൈቛ៶͇ȤܟͱᏚ
次のとき、ステレオカメラが安定して
検知できず、システムが正常に作動し
ない場合があります。
ワイパーのふき残しが発生したとき
スズキ純正品以外のフロントガラス
を使用したとき
スズキ指定以外のガラスコーティン
グ剤を使用したとき
レンズ部が汚れてカメラの交換が必要
になるおそれがあるため、次のことを
お守りください。
ステレオカメラのレンズ部には触れ
ない
ステレオカメラのレンズ部は清掃し
ない
ステレオカメラは人の目と似た特性
を持っているため、霧や大雨などで前
方の視界が悪いときには、ステレオカ
メラも同様に前方車両や障害物、区画
線を検知しづらくなります。
ステレオカメラによる前方車両や障
害物、区画線の検知は視野範囲内に限
られています。また、視野範囲に対象
物が入ってから制御、警報の対象とな
るまでには数秒間かかります。
000.book 45 ページ 2015年12月10日 木曜日 午後2時24分
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4
運転するときは/運転支援機能
4-46
■ ステレオカメラの一時停止・
故障
次の表のようになったとき、ステレオカ
メラが一時停止または故障しています。
※一時停止または故障の原因により、以
下のメッセージも同時に表示される場
合があります。
・カメラ視界不良
・カメラ温度範囲外
ステレオカメラのシステム一時停止
次のようなときステレオカメラの運転支
援機能が一時停止します。
状況が改善されれば、システムの一時停
止は解除されます。
カメラの視界不良のとき
→ 4-48ページ(こんな場合検知でき
ステレオカメラ本体が低温または高温
のとき
運転支援機能に関連するシステムが一
時停止のとき
鉛バッテリーの電圧が一時的に異常に
なったとき
カメラの自動調整が不十分なとき
ステレオカメラの故障
故障したときは、エンジンスイッチを
(OFF)にするまでシステムが停
止します。
安全な場所に停車して、エンジンスイッ
チを
(OFF)にし、エンジンを
止めてください。再度、エンジンを始動
したとき、デュアルカメラブレーキサ
ポート(DCBS)作動表示灯および車線
逸脱警報作動表示灯が消灯していること
を確認します。
エンジンを再始動しても表示灯が点灯
している場合、ステレオカメラの故障
が考えられます。スズキ販売店または
スズキ代理店にご連絡ください。
ステレオカメラ
システム
一時停止
故障
(1)
点灯
(2)
点灯
(3)
一時機能停止中
(※)
点灯
消灯
システム要点検
消灯
点灯
(4)
点滅
(1) デュアルカメラブレーキサポート
(DCBS)作動表示灯
(2) 車線逸脱警報作動表示灯
(3) マルチインフォメーションディスプ
レイの表示
(4) マスターウォーニング
システム一時停止または故障のときは
次の機能が停止します。
デュアル カメラブレーキサ ポート
(DCBS)
誤発進抑制機能
車線逸脱警報
ふらつき警報
先行車発進お知らせ機能
LOCK
LOCK
000.book 46 ページ 2015年12月10日 木曜日 午後2時24分
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