Toyota Estima (2017 year). Instruction japanese — part 23
万一の場合には
351
7
7-1. まず初めに
故障したときは. . . . . ...352
非常点滅灯
(ハザードランプ). . . . 353
発炎筒 . . . . . . . . . ..354
車両を緊急停止するには . ...356
7-2. 緊急時の対処法
けん引について. . . . . ...357
警告灯がついたときは . . ...363
警告メッセージが
表示されたときは . . . . 367
パンクしたときは. . . . ...371
ハイブリッドシステムが
始動できないときは . . . 384
電子キーが正常に
働かないときは . . . . . 386
補機バッテリーが
あがったときは . . . . . 388
オーバーヒートしたときは ...393
スタックしたときは . . . ...397
352
7-1. まず初めに
故障したときは
非常点滅灯(→ P. 353)を点滅さ
せながら、車を路肩に寄せ停車する
非常点滅灯は、故障などでやむを得ず
路上駐車する場合、他車に知らせるた
め使用します。
高速道路や自動車専用道路では、次
のことに従う
●
同乗者を避難させる
●
車両の 50m 以上後方に発炎筒
(→ P. 354)と停止表示板を置
くか、停止表示灯を使用する
・ 見通しが悪い場合はさらに後方に
置いてください。
・ 発炎筒は、燃料もれの際やトンネ
ル内では使用しないでください。
●
その後、ガードレールの外側など
に避難する
■
停止表示板・停止表示灯について
故障のときはすみやかに次の指示に従ってください。
50m 以上
後方に置く
知識
●
高速道路や自動車専用道路でやむを得ず
駐停車する場合は、停止表示板または停止
表示灯の表示が、法律で義務付けられてい
ます。
●
停止表示板・停止表示灯のご購入について
は、トヨタ販売店にお問い合わせくださ
い。
停止表示板
停止表示灯
353
7
万一の場合には
7-1. まず初めに
非常点滅灯(ハザードランプ)
スイッチを押す
すべての方向指示灯が点滅します。
もう一度押すと消灯します。
■
非常点滅灯について
ハイブリッドシステム停止中(READY インジケーターが点灯していないとき)
に、非常点滅灯を長時間使用すると、補機バッテリーがあがるおそれがあります。
事故などでやむを得ず路上駐車する場合、他車に知らせるために使用し
てください。
知識
354
7-1. まず初めに
発炎筒
助手席足元の発炎筒を取り出す
本体をまわしながら抜き、本体を
逆さにして挿し込む
先端のフタを取り、すり薬で発炎
筒の先端をこすり、着火させる
必ず車外で使用してください。
着火させる際は、筒先を顔や体に向け
ないでください。
高速道路や踏切などでの故障・事故時に非常信号用として使用します。
(トンネル内や可燃物の近くでは使用しないでください)
発炎時間は約 5 分です。非常点滅灯と併用してください。
1
2
すり薬
3
355
7-1. まず初めに
7
万一の場合には
■
発炎筒の有効期限
本体に表示してある有効期限が切れる前に、トヨタ販売店でお求めください。有
効期限が切れると、着火しなかったり、炎が小さくなる場合があります。
知識
警告
■
発炎筒を使用してはいけない場所
次の場所では、発炎筒を使用しないでください。
煙で視界が悪くなったり、引火するおそれがあるため危険です。
●
トンネル内
●
ガソリンなど可燃物の近く
■
発炎筒の取り扱いについて
次のことを必ずお守りください。
お守りいただかないと、重大な傷害を受けるおそれがあり危険です。
●
使用中は、発炎筒を顔や体に向けたり、近付けたりしない
●
発炎筒は、お子さまにさわらせない
356
7-1. まず初めに
車両を緊急停止するには
ブレーキペダルを両足でしっかりと踏み続ける
ブレーキペダルをくり返し踏まないでください。通常より強い力が必要となり、制
動距離も長くなります。
シフトレバーを N に入れる
X
シフトレバーが N に入った場合
減速後、車を安全な道路脇に停める
ハイブリッドシステムを停止する
X
シフトレバーが N に入らない場合
ブレーキペダルを両足で踏み続け、可能な限り減速させる
パワースイッチを 2 秒以上押し
続けるか、素早く 3 回以上連続
で押してハイブリッドシステム
を停止する
車を安全な道路脇に停める
万一、車が止まらなくなったときの非常時のみ、次の手順で車両を停止
させてください。
1
2
3
4
3
2 秒以上押すまたは
3 回以上連続で押す
4
警告
■
走行中にやむを得ずハイブリッドシステムを停止するとき
ハンドル操作が重くなるため、車のコントロールがしにくくなり危険です。ハ
イブリッドシステムを停止する前に、十分に減速するようにしてください。
5
357
7
万一の場合には
7-2. 緊急時の対処法
けん引について
次の場合は、駆動系の故障が考えられるため、トヨタ販売店または専門
業者へご連絡ください。
●
マルチインフォメーションディスプレイに「ハイブリッドシステム故
障 安全な場所に停車して取扱書を確認」と表示され、車が動かない
(→ P. 367)
●
異常な音がする
けん引は、できるだけトヨタ販売店または専門業者にご依頼ください。
その場合は、レッカー車または、車両運搬車を使用することをおすすめ
します。
やむを得ず他車にロープでけん引してもらう場合は、車両積載車までの
移動など、できるだけ短距離にとどめてください。
けん引の前に販売店への連絡が必要な状況
レッカー車でけん引するとき
X
前向きにけん引するときは
X
うしろ向きにけん引するときは
台車を使用して後輪を持ち上げる
台車を使用して前輪を持ち上げる
358
7-2. 緊急時の対処法
車両運搬車で輸送するときは、図の
場所で固縛する
鎖やケーブルなどを使用して車両
を固縛する場合は図に黒く示す角
度が 45°になるように固縛する
車両運搬車を使用するとき
BTO72DZ004
359
7-2. 緊急時の対処法
7
万一の場合には
けん引フックを取り出す(→ P. 315)
マイナスドライバーを使ってフ
タをはずす
傷が付くのを防ぐため、マイナスドラ
イバーの先端に布などを巻いて保護し
てください。
けん引フックを穴に挿し込んで
まわし、軽く締める
ホイールナットレンチや金属の
固い棒などを使い確実に取り付
ける
車体に傷が付かないようにロープをけん引フックにかける
車体に傷が付かないように注意してください。また、前進方向でけん引してください。
他車にけん引してもらうとき
1
2
3
4
5
360
7-2. 緊急時の対処法
ロープの中央に白い布を付ける
布の大きさ:
0.3m 平方(30cm × 30cm)以上
運転者はけん引される車両に乗り、ハイブリッドシステムを始動する
ハイブリッドシステムが始動しないときは、パワースイッチを ON モードにしてく
ださい。
けん引される車両のシフトレバーを N にしてから、パーキングブレー
キを解除する
けん引中は、ロープがたるまないよう、減速時なども前の車の速度に合わせてくだ
さい。
シフトレバーがシフトできないときは:→ P. 191
■
けん引フックの使用目的
けん引フックはけん引してもらうときに使うものであり、他車をけん引するため
のものではありません。
■
他車にけん引してもらうときに
ハイブリッドシステムが停止しているとブレーキの効きが悪くなったり、ハンド
ル操作が通常より重くなったりします。
■
ホイールナットレンチについて
工具袋に収納されています。(
→
P. 315)
■
リヤ側フックについて
25m 以内
5m 以内
けん引方向
白い布
6
知識
7
8
このフックは、自車より軽い車をやむを得
ず一般路上でロープによりけん引するとき
に使用することができます。
・ フックの取り付け穴は、リヤバンパー
の左右どちらでも使用することができ
ます。
BTO72DW109
361
7-2. 緊急時の対処法
7
万一の場合には
警告
次のことを必ずお守りください。
お守りいただかないと、重大な傷害におよぶか、最悪の場合死亡につながるおそ
れがあります。
■
けん引されるとき
■
他車にけん引してもらうときの運転について
●
けん引フックやロープに過剰な負荷をかける急発進などを避けてください。
けん引フックやロープが破損し、その破片が周囲の人などにあたり、重大な傷
害を与えるおそれがあります。
●
パワースイッチを OFF にしないでください。
ハンドルがロックされ、ハンドル操作ができなくなるおそれがあります。
■
けん引フックを車両に取り付けるとき
指定の位置にしっかりと取り付けてください。
指定の位置にしっかり取り付けていないと、けん引時にフックがはずれるおそ
れがあります。
4 輪とも持ち上げた状態で運搬してくださ
い。タイヤが地面に着いた状態でけん引す
ると、駆動系部品の破損や、車が台車から
飛び出したり、モーターが回転することに
より発電され、故障や破損の状態によって
は火災が発生するおそれがあります。
362
7-2. 緊急時の対処法
注意
■
レッカー車でけん引するとき
■
車両運搬車に車を固縛するとき
ケーブルなどを過度に締め付けすぎないでください。車両の損傷につながるお
それがあります。
■
駆動系部品の損傷を防ぐために
●
他車にけん引してもらうときは次のことを必ずお守りください。
・ ワイヤーロープは使用しない
・ 速度は 30km/h 以下、距離は車両積載車までの移動など、できるだけ短距
離にとどめる
・ 前進方向でけん引する
・ サスペンション部などにロープをかけない
●
この車両で他車やボート(トレーラー)などをけん引しないでください。
■
長い下り坂でけん引するときは
レッカー車で 4 輪とも持ち上げた状態でけん引してください。レッカー車でけ
ん引しないと、ブレーキが過熱し効きが悪くなるおそれがあります。
■
リヤ側フックについて
やむを得ない場合以外は使用しないでください。装置の変形や車両の損傷など
につながるおそれがあります。
車両の損傷を防ぐために図のようなレッ
カー車ではけん引しないでください。
363
7
万一の場合には
7-2. 緊急時の対処法
警告灯がついたときは
警告灯が点灯または点滅したままの場合は、落ち着いて次のように対処
してください。点灯・点滅しても、その後消灯すれば異常ではありませ
ん。ただし、同じ現象が再度発生した場合は、トヨタ販売店で点検を受
けてください。
警告灯・警告ブザー一覧
警告灯
警告灯名・警告内容・対処方法
(黄色)
電子制御ブレーキ警告灯
・ 回生ブレーキシステムの異常
・ 電子制御ブレーキシステムの異常
→ ただちにトヨタ販売店で点検を受けてください。
(赤色)
ブレーキ警告灯(警告ブザー
※ 1、2
)
・ ブレーキ液の不足
・ ブレーキ系統の異常
パーキングブレーキが解除されていないときも点灯しま
す。
解除後、消灯すれば正常です。
→ ただちに安全な場所に停車し、トヨタ販売店へ連絡してくだ
さい。走行を続けると危険です。
エンジン警告灯
・ エンジン電子制御システムの異常
・ 電子制御スロットルの異常
・ オートマチックトランスミッション電子制御システムの異
常
→ ただちにトヨタ販売店で点検を受けてください。
SRS エアバッグ/プリテンショナー警告灯
・ SRS エアバッグシステムの異常
・ プリテンショナー付シートベルトシステムの異常
→ ただちにトヨタ販売店で点検を受けてください。
ABS &ブレーキアシスト警告灯
・ ABS の異常
・ ブレーキアシストの異常
→ ただちにトヨタ販売店で点検を受けてください。
パワーステアリング警告灯(警告ブザー)
・ EPS(エレクトリックパワーステアリング)の異常
→ ただちにトヨタ販売店で点検を受けてください。
364
7-2. 緊急時の対処法
警告灯
警告灯名・警告内容・対処方法
PCS(プリクラッシュセーフティシステム) 警告灯
警告灯が点滅した場合(ブザーあり):
プリクラッシュセーフティシステムの異常
→
ただちにトヨタ販売店で点検を受けてください。
警告灯が点滅した場合(ブザーなし):
次の原因などによりプリクラッシュセーフティシステムが一
時停止している可能性があります。
・ 前方センサー周辺のフロントウインドウガラスに汚れ(く
もり、結露、凍結などを含む)や付着物がある
→
汚れや付着物を取り除いてください。(→ P. 208)
・ 前方センサー温度が作動範囲外
→
センサーの周辺温度が下がるまでしばらくお待ちください。
警告灯が点灯した場合:
VSC(ビークルスタビリティコントロール)システムまたは
プリクラッシュセーフティシステム、もしくは両方が OFF に
なっています。
→
VSC システムとプリクラッシュセーフティシステムを ON
にすると、プリクラッシュセーフティシステムが利用可能に
なります。(→ P. 213, 246)
※ 3
高水温警告灯
エンジン冷却水の高温異常
→ ただちに安全な場所に停車してください。走行を続けると危
険です。対処方法(
→
P. 393)
※ 3
充電警告灯
・ 充電系統の異常
→ ただちに安全な場所に停車し、トヨタ販売店へ連絡してくだ
さい。走行を続けると危険です。
※ 3
油圧警告灯(警告ブザー
※ 4
)
・ エンジンオイルの圧力異常
→ ただちに安全な場所に停車し、トヨタ販売店へ連絡してくだ
さい。走行を続けると危険です。
燃料残量警告灯
燃料の残量が約 9.7L 以下になった
→ 燃料を補給する
マスターウォーニング
システムの異常時に点灯・点滅し、マルチインフォメーショ
ンディスプレイに警告メッセージを表示します。
→ P. 368
365
7-2. 緊急時の対処法
7
万一の場合には
※ 1
ブレーキ警告ブザー:
ブレーキの効き低下につながる異常があると、警告灯の点灯と同時にブザーが
鳴ります。
※ 2
パーキングブレーキ未解除走行時警告ブザー:
パーキングブレーキをかけたまま
、
車速が 5km/h 以上になると警告ブザーが
鳴り、マルチインフォメーションディスプレイに「パーキングブレーキを解除
してください」と表示されます。
※ 3
マルチインフォメーションディスプレイ内に表示されます。
※ 4
油圧警告ブザー:
警告灯が点灯している状態で、車速が 5km/h 以上になると警告ブザーが鳴り
ます。
※ 5
シートベルト非着用警告ブザー:
運転席・助手席シートベルト非着用のまま車速が約 20km/h 以上になると警
告ブザーが1回鳴ります。その後も運転席・助手席シートベルトを非着用のま
ま 24 秒を経過すると、30 秒間断続的に鳴り、さらにブザーの音がかわり
90 秒間鳴ります。
スリップ表示灯(点灯したままのとき)
次のいずれかの機能の異常
・ VSC 異常
・ TRC 異常
・ ヒルスタートアシストコントロールシステムの異常
VSC・TRC・ABS システムの作動時は点滅します。
→ ただちにトヨタ販売店で点検を受けてください。
シートベルト非着用警告灯(警告ブザー
※ 5
)
運転席・助手席シートベルトの非着用
→ シートベルトを着用する
警告灯
警告灯名・警告内容・対処方法
366
7-2. 緊急時の対処法
■
シートベルト非着用警告灯の乗員検知センサーの作動について
●
助手席に乗員がいなくても、シートに荷物などを置くと、センサーが重量を検
知して警告灯が点滅することがあります。
●
助手席に座布団などを敷くと、センサーが乗員を検知せず警告灯が作動しない
ことがあります。
■
パワーステアリング警告灯/警告ブザーについて
補機バッテリーの充電が不十分な場合、または一時的に電圧が下がった場合に警
告灯が点灯し、警告ブザーが鳴ることがあります。
■
警告ブザーについて
状況によっては、外部の騒音やオーディオの音などにより、ブザー音が聞こえな
い場合があります。
知識
警告
■
ABS &ブレーキアシスト警告灯とブレーキ警告灯が同時に点灯したとき
この場合、ABS、ブレーキアシストに異常が発生しているだけでなく、強めに
ブレーキをかけた際に車両姿勢が不安定になるおそれがあります。
ABS &ブレーキアシスト警告灯とブレーキ警告灯が同時に点灯したときは、た
だちに安全な場所に停車し、トヨタ販売店にご連絡ください。
■
パワーステアリング警告灯が点灯したとき
ハンドル操作が非常に重くなることがあります。
ハンドル操作が通常より重いときは、ハンドルをしっかりと持ち、通常より強
く操作してください。
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