Toyota Estima (2017 year). Instruction japanese — part 15
223
4
運転
4-5.Toyota Safety Sense C
LDA(レーンディパーチャーアラート/車線逸脱警報)
白(黄)線の整備された道路を走行中、車線からの逸脱の可能性を運転
者に警告します。
LDA は、フロントウインドウガラ
ス上部の前方センサーで、白(黄)
線を認識します。
車両が車線から逸脱する可能性が
ある場合に、マルチインフォメー
ションディスプレイの表示および、
警報ブザーにより注意をうながし
ます。
警報ブザーが鳴ったときは、周りの道
路状況を確認の上、ハンドルを慎重に
操作して、白(黄)線内の中央付近に
もどってください。
機能概要
車線逸脱警報機能
224
4-5.Toyota Safety Sense C
警告
■
LDA をお使いになる前に
LDA を過信しないでください。LDA は自動で運転する装置でも前方への注意
を軽減する装置でもないため、運転者は常に自らの責任で周囲の状況を把握し、
ハンドル操作で進路を修正し、安全運転を心がけてください。また、長時間の
運転などによる疲労時は適切に休憩をとってください。
適切な運転操作をしなかったり、注意を怠ったりすると、思わぬ事故につなが
るおそれがあり危険です。
■
誤作動を防ぐために
LDA を使用しないときは、LDA スイッチでシステムを OFF してください。
■
LDA の故障、または誤作動を防ぐために
●
ヘッドランプを改造したり、ランプの表面にステッカーなどを貼ったりしない
でください。
●
サスペンションなどを改造しないでください。交換が必要な場合は、トヨタ販
売店にご相談ください。
●
ボンネットやグリルの上には、何も取り付けたり置いたりしないでください。
また、グリルガード(ブルバー・カンガルーバーなど)を取り付けたりしない
でください。
●
フロントウインドウガラスの修理が必要な場合は、トヨタ販売店にご相談くだ
さい。
225
4-5.Toyota Safety Sense C
4
運転
LDA を使用するには LDA スイッチ
を押す
メーター内のLDA表示灯が緑色で点灯
します。
OFF にするには再度 LDA スイッチを
押します。
いったん LDA を ON/OFF すると、次
回ハイブリッドシステムを始動したと
きにも、そのままの状態が続きます。
設定のしかた
マルチインフォメーションディスプレイ表示
白線表示の内側が白いとき:
システムが白(黄)線を認識してい
ることを示しています。車両が車線
から逸脱した場合、逸脱している側
の白線表示が橙色で点滅します。
白線表示の内側が黒いとき
システムが白(黄)線を認識でき
ていない、またはシステムが一時
的に解除されていることを示して
います。
226
4-5.Toyota Safety Sense C
■
作動条件
次の条件をすべて満たしたとき作動します。
●
LDA を ON にしているとき
●
車速が約 50km/h 以上のとき
●
システムが白(黄)線を認識しているとき
●
車線の幅が約 3m 以上のとき
●
方向指示レバーを操作していないとき
●
直線路または半径が約 150m よりゆるいカーブを走行しているとき
●
システムの異常が検知されていないとき(→ P. 367)
■
機能の一時解除
作動条件(→ P. 226)が満たされなくなった場合、一時的に機能が解除されま
すが、ふたたび作動条件が満たされると、自動的に復帰します。
■
車線逸脱警報機能について
外部の騒音やオーディオの音などにより、警報ブザーが聞きとりにくい場合があ
ります。
■
白(黄)線が片側にしかないとき
白(黄)線が認識できていない方向への車線逸脱警報は作動しません。
■
炎天下に駐車したあとは
走行開始後、しばらくのあいだ LDA は作動せず、マルチインフォメーションディ
スプレイに警告メッセージが表示されることがあります。室内温度が低下し、前方
センサー周辺(→ P. 206)の温度 が適温になると作動するので、いったん LDA
スイッチを OFF にして、しばらくしてから ON にしてください。
知識
227
4-5.Toyota Safety Sense C
4
運転
■
機能が正常に作動しないおそれのある状況
次のような状況では、前方センサーが白(黄)線を正しく検知できず、車線逸脱
警報機能が正しく作動しないおそれがあります。
●
白(黄)線に平行するような影がある、または白(黄)線が影の中にあるとき
●
料金所や検札所の手前や交差点など、白(黄)線がない場所を走行するとき
●
白(黄)線がかすれている、またはキャッツアイ(道路鋲)や置き石などがあ
るとき
●
白(黄)線が砂ぼこりなどで見えない、または見えにくくなっているとき
●
雨天・雨上がり・水たまりなどぬれた路面を走行しているとき
●
車線が黄色のとき(白線にくらべて認識率が低下することがあります)
●
白(黄)線が縁石などの上に引かれているとき
●
コンクリート路のような明るい路面を走行しているとき
●
照り返しなどにより明るくなった路面を走行しているとき
●
トンネルの出入口など明るさが急変する場所を走行しているとき
●
対向車のヘッドランプ光・太陽光などがカメラに入射しているとき
●
分岐・合流路などを走行しているとき
●
坂道を走行しているとき
●
左右に傾いた道路やうねった道路を走行しているとき
●
舗装されていない道路や荒れた道路を走行しているとき
●
急カーブを走行しているとき
●
車線の幅が極端に狭いとき、または広いとき
●
重い荷物の積載やタイヤ空気圧の不足などで、車両が著しく傾いているとき
●
先行車との車間距離が極端に短くなったとき
●
走行中の路面状況(悪路・道路の継ぎ目など)により、車両が上下に大きく揺
れているとき
●
夜間にヘッドランプのレンズが汚れて照射が弱いときや、光軸がずれていると
き
●
車線変更をした直後、または交差点を通過した直後
■
警告メッセージ
走行操作に関して注意が必要な場合や、システムに異常が発生したときには、警
告メッセージで注意をうながします。(
→
P. 367)
警告メッセージが表示されても、通常の走行に支障はありません。
■
カスタマイズ機能
→ P. 87
228
4-5.Toyota Safety Sense C
オートマチックハイビーム
ランプスイッチを
または
にし、レバーを前方へ押す
オ ー ト マ チ ッ ク ハ イ ビ ー ム ス
イッチを押す
オートマチックハイビームが作動する
と、オートマチックハイビーム表示灯
が点灯します。
オートマチックハイビームは、フロントウインドウガラス上部に設置さ
れた前方センサーにより前方車両のランプや街路灯などの明るさを判定
し、自動的にハイビームとロービームを切りかえます。
警告
■
安全にお使いいただくために
オートマチックハイビームを過信しないでください。運転者は常に自らの責任
で周囲の状況を把握し、安全運転を心がけ、必要に応じて手動でハイビームと
ロービームを切りかえてください。
■
オートマチックハイビームの誤操作を防ぐために
荷物を積み過ぎないでください。
オートマチックハイビームの使い方
1
2
229
4-5.Toyota Safety Sense C
4
運転
■
ロービームへの切りかえ
レバーをもとの位置にもどす
オートマチックハイビーム表示灯が
消灯します。
オートマチックハイビームにもどす
には、再度レバーを前方に押します。
■
ハイビームへの切りかえ
オ ー ト マ チ ッ ク ハ イ ビ ー ム ス
イッチを押す
オートマチックハイビーム表示灯が
消灯し、ハイビーム表示灯が点灯し
ます。
オートマチックハイビームにもどす
には、再度スイッチを押します。
手動切りかえのしかた
230
4-5.Toyota Safety Sense C
■
ハイビームとロービームの自動切りかえ条件
●
次の条件をすべて満たすと、ハイビームを点灯します。
・ 車速が約 30km/h 以上
・ 車両前方が暗い
・ 前方にランプを点灯した車両がいない
・ 前方の道路沿いの街路灯の光が少ない
■
次の条件のいずれかのときはロービームが点灯します。
●
次の条件のいずれかのときはロービームが点灯します。
・ 車速が約 25km/h 以下
・ 車両前方が明るい
・ 前方車両がランプを点灯している
・ 前方の道路沿いの街路灯の光が多い
■
前方センサーの検知について
●
次の状況では、ハイビームが自動でロービームに切りかわらない場合がありま
す。
・ 見通しの悪いカーブで対向車と突然すれ違ったとき
・ 他車が前方を横切ったとき
・ 連続するカーブや中央分離帯、街路樹などで前方車両が見え隠れするとき
・ 前方車両が離れた車線から接近してきたとき
・ 前方車両が無灯火のとき
●
前方車両のフォグランプにより、ハイビームがロービームに切りかわる場合が
あります。
●
街路灯や信号・広告などの照明、または標識・看板などの反射物によりハイビー
ムがロービームに切りかわる場合や、ロービームが継続する場合があります。
●
次の原因により、ハイビームとロービームの切りかえのタイミングが変化する
場合があります。
・ 前方車両のランプの明るさ
・ 前方車両の動きや向き
・ 前方車両のランプが片側のみ点灯しているとき
・ 前方車両が二輪車のとき
・ 道路の状態(勾配やカーブ、路面状況など)
・ 乗車人数や荷物の量
●
ハイビームとロービームが運転者の感覚に合わず切りかわる場合があります。
●
自転車などの軽車両は検知しない場合があります。
知識
231
4-5.Toyota Safety Sense C
4
運転
●
次の状況では、周囲の明るさが正確に検知されず、ハイビームが歩行者や前方
車両などの迷惑になる場合や、ロービームが継続する場合があります。このよ
うな場合は、手動でハイビームとロービームを切りかえてください。
・ 悪天候時(霧・雪・砂嵐・大雨など)
・ フロントウインドウガラスが汚れているときや、曇っているとき
・ フロントウインドウガラスにひび割れや破損があるとき
・ 前方センサーが変形しているときや、汚れているとき
・ 前方センサーの温度が非常に高いとき
・ 周囲にヘッドランプや尾灯などに似た光があるとき
・ 前方車両のランプが無灯火のときや、ランプに汚れや変色があるとき、また
は光軸がずれているとき
・ 急激な明るさの変化が連続するとき
・ 起伏や段差が多い道路を走行しているとき
・ カーブが多い道路を走行しているとき
・ 車両前方に標識やミラーのように光を強く反射するものがあるとき
・ コンテナなど、先行車両の後部が光を強く反射するとき
・ 自車のヘッドランプが破損または汚れているとき
・ パンクやけん引などにより車両が傾いているとき
・ ハイビームとロービームをひんぱんに切りかえているとき
・ ハイビームの使用に問題がある、または他の運転者・付近の歩行者の迷惑に
なると思われるとき
232
4-5.Toyota Safety Sense C
先行車発進告知機能
前の車に続いて停車しているとき
に先行車を認識し続け、先行車が発
進してしばらく進んでも自車が停
車し続けた場合にお知らせします。
■
作動条件
シフトレバーが P・R 以外でブレーキペダルを踏んで停車している、またはシ
フトレバーが N で停車しているとき
■
先行車が発進していても先行車発進告知機能が作動しないおそれのある状況
例えば次のような状況では、前方センサーが対象を検出できず、先行車発進告知
機能が正常に作動しないおそれがあります。
●
自車と先行車の停車位置がずれており、先行車を正しく認識できないとき
●
坂道やカーブなどにより、先行車を正しく認識できないとき
●
先行車の背面形状(けん引をしている車両や荷物を積んでいないトレーラー、雪
や泥などが大量に付着している車両など)やボデーカラーにより、先行車を正
しく認識できないとき
●
先行車が二輪車のとき
●
先行車の右左折や車線変更などにより、先行車を認識できなくなったとき
●
先行車を認識できないような悪天候時(霧・雪・砂嵐・激しい雨など)
●
前方センサー周辺への強い衝撃などにより、前方センサーの向きがずれ、先行
車を正しく認識できないとき
●
プリクラッシュセーフティシステムが一時的に使用できないときや、故障など
により PCS 警告灯が点滅しているとき
●
ハンドルを大きくきっているとき
先行車の発進後、自車が停車し続けた場合、警告ブザーと表示でお知ら
せする機能です。
先行車発進告知機能
先行車
知識
233
4-5.Toyota Safety Sense C
4
運転
■
先行車が発進していなくても先行車発進告知機能が作動するおそれがあるとき
例えば次のような状況では、先行車発進告知機能が先行車が発進したと判断し、
作動するおそれがあります。
●
悪天候(霧・雪・砂嵐・激しい雨など)により、先行車の発進を誤認識したとき
●
坂道やカーブなどにより、間違った対象を先行車と認識しているとき
●
前方センサー周辺への強い衝撃などにより、前方センサーの向きがずれ、間違っ
た対象を先行車と認識しているとき
●
交差点を先頭で停車時、交差点の先の車両や正面を横切る車両などを先行車と
認識したとき
●
自車と先行車のあいだに、他の車両や歩行者などが割りこんだり通過したとき
■
先行車発進告知機能を ON / OFF するには
マルチインフォメーションディスプレイの設定(→ P. 87)により、先行車発進
告知機能を ON / OFF できます。
■
先行車発進告知機能の告知タイミングを切りかえるには
マルチインフォメーションディスプレイの設定(→ P. 87)により、先行車発進
告知機能の告知タイミングを変更することができます
234
4-6. 運転支援装置について
クルーズコントロール
アクセルペダルを踏まなくても一定の速度で走行できます。
クルーズコントロール表示灯
クルーズコントロールスイッチ
ON-OFF スイッチを押して、シ
ステムを ON にする
マルチインフォメーションディスプレ
イ内のクルーズコントロール表示灯が
点灯します。
OFF にするには、再度スイッチを押し
ます。
希望の速度まで加速/減速し、レ
バーを下げて設定する
レバーを離したときの速度で定速走行
できます。
機能概要
1
2
速度を設定する
1
2
235
4-6. 運転支援装置について
4
運転
設定速度をかえるには、希望の速度になるまでレバーを操作します。
速度を上げる
速度を落とす
微調整:
レバーを上または下に軽く操作して手
を離す
調整:
希望の車速になるまでレバーを保持す
る
設定速度は、次のとおりに増減されます。
微調整:
レバー操作するごとに約 1.6km/h
調整:
レバーを保持するあいだ
解除するには、レバーを手前に引
く
ブレーキペダルを踏んだときも解除さ
れます。
定速走行にもどすには、レバーを
上げる
レバーを上げると、もとの定速走行に
もどります。ただし、実際の速度が約
40km/h 以下になると設定速度が消去
されるため、復帰しません。
設定速度をかえる
BTO45DZ003
1
2
1
2
定速走行を解除する・復帰させる
BTO45DZ004
1
2
1
2
236
4-6. 運転支援装置について
■
設定条件について
●
シフトレバーが D または S のとき設定できます。
●
車速は約 40km/h ∼約 100km/h の範囲で設定できます。
■
車速設定後の加速について
●
通常走行と同様にアクセルで加速できます。加速後、設定車速にもどります。
●
クルーズコントロールを解除しなくても、希望の速度まで加速して、レバーを
下げることにより設定車速を変更することができます。
■
定速走行の自動解除
次のとき、自動的に定速走行が解除されます。
●
設定速度より実際の速度が約 16km/h 以上低下した
●
実際の速度が約 40km/h 以下になった
●
VSC が作動した
■
定速走行中、マルチインフォメーションディスプレイに「クルーズシステムチェッ
ク」が表示されたとき
ON-OFF スイッチでシステムを一度 OFF にし、再度設定してください。
設定できないとき、またはすぐに解除されるときは、システム異常のおそれがあ
ります。トヨタ販売店で点検を受けてください。
知識
警告
■
誤操作を防ぐために
クルーズコントロールを使用しないときは、ON-OFF スイッチでシステムを
OFF にしてください。
■
クルーズコントロールを使用してはいけない状況
次の状況では、クルーズコントロールを使用しないでください。
車のコントロールを失い、思わぬ事故につながり、重大な傷害におよぶか、最
悪の場合死亡につながるおそれがあります。
●
交通量の多い道
●
急カーブのある道
●
曲がりくねった道
●
雨天時や、凍結路・積雪路などのすべりやすい路面
●
急な下り坂
急な下り坂では設定車速以上になることがあります。
237
4
運転
4-6. 運転支援装置について
クリアランスソナー
★
フロントコーナーセンサー
リヤコーナーセンサー
バックセンサー
スイッチを押す
スイッチを押すとクリアランスソナー
は ON になり、メーター内のクリアラ
ンスソナー表示灯が点灯します。
OFF にするには再びスイッチを押しま
す。
クリアランスソナーは、低速(約 10km/h 以下)で運転しているとき
に、車両と障害物とのおおよその距離を超音波センサーによって感知し
て、ブザー音とメーター内のマルチインフォメーションディスプレイの
距離表示で運転者にお知らせする補助装置です。
センサーの位置・種類
1
2
3
★
:グレード、オプションなどにより、装備の有無があります。
クリアランスソナーの切りかえ
238
4-6. 運転支援装置について
障害物を感知すると自動的に表示されます。
フロントコーナーセンサー作
動表示
リヤコーナーセンサー作動表
示
バックセンサー作動表示
クリアランスソナーの表示のしかた
1
2
3
距離表示の見方
マルチインフォメーション
ディスプレイ
障害物までのおおよその距離
フロントコーナー
センサー&
リヤコーナーセンサー
バックセンサー
ー
約 150cm ∼ 60cm
約 60cm ∼ 45cm
約 60cm ∼ 45cm
約 45cm ∼ 30cm
約 45cm ∼ 35cm
約 30cm 以下
約 35cm 以下
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