Toyota Crown Athlete (2017 year). Instruction japanese — part 16
239
4-5. 運転支援装置について
4
運転
次の目安を参考に車間距離を選択してください。
(速度 80km/h で走行している場合)
なお、車速に応じて車間距離は増減します。
制御を解除するには、レバーを手
前に引く
ブレーキペダルを踏んだときも解除さ
れます。
制御を復帰させるには、レバーを
上げる
ただし、車速が約 40km/h 以下のとき
は復帰しません。
車間距離選択の目安(車間制御モード)
車間距離選択
車間距離
長い
約 50m
中間
約 40m
短い
約 30m
制御を解除する・復帰させる
1
2
240
4-5. 運転支援装置について
追従走行中の他車の割り込みなど、
十分な減速ができない状態で先行
車に接近したときは、表示の点滅と
ブザーで運転者に注意をうながし
ます。その場合は、ブレーキを踏む
など適切な車間距離を確保してく
ださい。
■
警報されないとき
車間距離が短くても、次のような場合は警報されないことがあります。
●
先行車と自車の車速が同じか先行車の方が速いとき
●
先行車が極端な低速走行をしているとき
●
速度を設定した直後
●
アクセルペダルを踏んだとき
接近警報(車間制御モード)
241
4-5. 運転支援装置について
4
運転
通信利用型レーダークルーズコントロールは、ITS Connect が装着され
ている車両のみ利用できます。
ITS Connect については P. 248 を参照してください。
このシステムは車間制御モードでの追従走行中、先行車も通信利用型
レーダークルーズコントロールに対応している場合に自動的に作動しま
す。
■
情報取得
先行車との通信
加減速情報などを取得します。
ミリ波レーダー
車間距離情報などを取得します。
通信利用型レーダークルーズコントロール(ITS Connect 装着車)
1
2
242
4-5. 運転支援装置について
■
システム作動について
先行車の加減速の情報を通信で取得することにより、先行車の加減速
に素早く追従して車間距離や速度の変動を抑制し、スムーズな追従走
行に寄与します。また、先行車が認識できなくなった場合は自動的に
車間制御モードに切りかわります。
■
通信利用型レーダークルーズコントロールの ON / OFF を変更する
マルチインフォメーションディスプレイの
画面(→ P. 88)か
ら、通信利用型レーダークルーズコントロールの ON(作動)/ OFF
(非作動)を変更することができます。
■
システム作動時の表示
先行車通信マーク
車間距離表示
■
通信利用型レーダークルーズコントロールの作動目安
レーダークルーズコントロールの車間距離設定に応じて本機能の作動
レベルがかわります(→ P. 239)
1
2
車間距離選択
作動目安
長い
ゆったりとした加減速による追従走行
中間
中間の追従走行
短い
きびきびとした加減速による追従走行
243
4-5. 運転支援装置について
4
運転
定速制御モードでは、先行車の車速変化にあわせた追従走行を行わず、一
定の車速で走行します。レーダーセンサーの汚れなどにより、車間制御
モードで走行できない場合のみご使用ください。
クルーズコントロールが OFF の
状態で、ON-OFF スイッチを 1.5
秒以上押し続ける
ON-OFF ス イ ッチ を 押 し た 直後 は、
レーダークルーズコントロール表示灯
が点灯します。その後、クルーズコン
トロール表示灯に切りかわります。
システムが OFF の状態から操作したと
きのみ、定速制御モードへの切りかえ
が可能です。
希望の車速(約 50 ∼約 100km/
h)までアクセルペダル操作で加
速/減速し、レバーを下げて速度
を設定する
クルーズコントロールセット表示灯が
点灯します。
レバーを離したときの車速で定速走行
できます。
設定速度をかえるには
→ P. 238
制御を解除する・復帰させるには
→ P. 239
定速制御モードでの走行
1
2
244
4-5. 運転支援装置について
■
設定条件について
●
シフトレバーが D または S の 4 レンジ以上のとき設定できます。
●
車速は約 50 ∼約 100km/h の範囲で設定できます。
■
速度設定後の加速について
通常走行と同様にアクセルペダル操作で加速できます。加速後、車速が設定車速
にもどります。ただし、車間制御モード時は先行車との距離を保持するため車速
が設定速度以下になることもあります。
■
車間制御モードの自動解除
次のとき、自動的に車間制御モードが解除されます。
●
速度が約 40km/h 以下になったとき
●
VSC が作動したとき
●
TRC が一定時間作動したとき
●
TRC または VSC を OFF にした
●
走行モードをスノーモードにセットしたとき
●
センサーが何かでふさがれて正しく検知できないとき
●
プリクラッシュブレーキが作動したとき
その他の理由で車間制御モードが自動解除されるときは、システムが故障してい
る可能性があります。トヨタ販売店にご相談ください。
知識
245
4-5. 運転支援装置について
4
運転
■
通信利用型レーダークルーズコントロールについて
●
本機能によって、車間制御モードの速度や車間距離設定が変更されることはあ
りません。
●
先行車が通信利用型レーダークルーズコントロールに対応していないときは、
本機能は作動しません。
●
先行車や周囲の車両の走行状態によっては、スムーズな追従走行が行われない
場合や、自車の速度や先行車との車間距離に影響がおよぶ場合があります。必
要に応じてブレーキ・アクセルを操作してください。
■
通信利用型レーダークルーズコントロールが作動しないおそれがある状況
次の状況では、通信利用型レーダークルーズコントロールが作動しない、または
通信利用型レーダークルーズコントロールから車間制御モードに切りかわる場
合があります。
●
先行車との通信が途絶したとき
●
センサーが先行車を誤って検知したとき
●
トンネルやビル街などで、自車または先行車の GPS 受信状態や通信状態が悪化
しているとき
●
雪道などスリップしやすい路面を走行しているとき
●
急な坂道を走行しているとき
●
追従していた先行車が車線変更などで離脱したとき
●
通信していた先行車との間に、通信利用型レーダークルーズコントロールに対
応していない車両が割りこんできたとき
■
定速制御モードの自動解除
次のとき、自動的に定速制御モードが解除されます。
●
設定速度より車速が約 16km/h 以上低下したとき
●
車速が約 40km/h 以下になったとき
●
VSC が作動したとき
●
TRC が一定時間作動したとき
●
TRC または VSC を OFF にしたとき
●
プリクラッシュブレーキが作動したとき
その他の理由で定速制御モードが自動解除されるときは、システムが故障してい
る可能性があります。トヨタ販売店にご相談ください。
246
4-5. 運転支援装置について
■
レーダークルーズコントロールの警告メッセージ・警告ブザー
走行操作に関して注意が必要な場合や、システムに異常が発生したときには、警
告メッセージ・警告ブザーで注意をうながします。マルチインフォメーション
ディスプレイに警告メッセージが表示されたときは、表示された画面の指示に
従ってください。(→ P. 382)
■
センサーが正しく検知しないおそれのある先行車
次のような場合にシステムによる減速が不十分な場合はブレーキペダルを、加速
が必要な場合はアクセルペダルを、状況に応じて操作してください。
センサーが正しく車両を検知できず、接近警報(→ P. 240)も作動しないおそ
れがあります。
●
先行車が急に割り込んできたとき
●
先行車が低速で走行中のとき
●
同じ車線に停車中の車がいるとき
●
先行車のうしろ部分が小さすぎるとき(荷物を積んでいないトレーラーなど)
●
同じ車線を二輪車が走行中のとき
●
周囲の車より水や雪がまき散らされ、レーダーセンサーの検知のさまたげにな
る場合
247
4-5. 運転支援装置について
4
運転
■
車間制御モードが正しく作動しないおそれのある状況
次の状況では、必要に応じてブレーキペダルで減速(場合によってアクセルペダ
ルを操作)してください。
センサーが正常に車両を検知できず、システムが正常に作動しないおそれがあり
ます。
●
先行車が急ブレーキをかけた場合
●
自車の車両姿勢が上向きになる場合(重い
荷物を積んだときなど)
●
先行車の車高が極端に高いとき
●
カーブや車線幅が狭い道路などを走行す
る場合
●
ハンドル操作が不安定な場合や、車線内の
自車の位置が一定でない場合
248
4-5. 運転支援装置について
ITS Connect
★
ITS Connect は、交通情報や周辺車両の情報を受信することにより、安
全運転や快適な運転を支援するシステムです。
◆
安全運転を支援する通知・案内・注意喚起
ITS Connect は、道路に設置された DSSS
※
用路側装置や通信機を
搭載した車両と無線通信することで、見通しが悪い交差点の交通状況
などの情報を受信します。
受信した情報は、状況に応じて通知・案内や注意喚起としてマルチイ
ンフォメーションディスプレイに表示され、運転者に注意を促すこと
により安全運転を支援します。
※
DSSS(Driving Safety Support Systems)とは、運転者の認知・判断の
遅れや誤りによる交通事故を未然に防止することを目的とするシステムで、警
察庁が推進しているプロジェクトです。
◆
通信利用型レーダークルーズコントロール
先行車との通信により受信した加速/減速情報をレーダークルーズコ
ントロールの制御に利用し、よりスムーズな追従走行にに寄与するこ
とで快適な運転を支援します。詳細は P. 241 を参照してください。
ITS Connect の概要
路側装置
★
:グレード、オプションなどにより、装備の有無があります。
249
4-5. 運転支援装置について
4
運転
警告
■
安全にお使いいただくために
●
安全運転を行う責任は運転者にあります。常に周囲の状況を把握し、安全運転
に努めてください。
ITS Connect はあらゆる状況で安全運転の支援をするものではありません。
システムに頼ったり、安全を委ねる運転をしたりすると思わぬ事故につなが
り、重大な傷害におよぶか、最悪の場合死亡につながるおそれがあります。
●
ITS Connect は安全運転の支援を目的として設計していますが、その効果は
さまざまな条件によりかわり、常に同じ性能を発揮できるものではありませ
ん。
「システムが正常に作動しないおそれがあるとき」の項目(→ P. 255)をお
読みいただき、システムを過信せず安全運転に努めてください。
■
ITS Connect について
●
次のような状況では、ITS Connect は作動しません。
・ 交差点に DSSS 用路側装置が設置されていないとき
・ 先行車や接近してくる車両に通信機が搭載されていないとき
●
交差点に進入する方向によっては、作動する通知・案内・注意喚起が異なる場
合があります。
■
右折時注意喚起について
DSSS 用路側装置が設置された交差点であっても、DSSS 用路側装置の種類
や交差点に進入する方向によっては、対向車のみを検知し、歩行者に対する注
意喚起をしない場合があります。
そのため、注意喚起の表示内容が実際の交通状況と異なる場合があります。
「割
り込み表示による通知・案内・注意喚起」
(→ P. 251)をお読みいただき、必
ず自らの目視による安全確認を行ってください。
250
4-5. 運転支援装置について
ITS Connect の機能が利用可能な
とき、マルチインフォメーション
ディスプレイに次のアイコンを表
示して通信の接続状態をお知らせ
します。
ITS Connect アイコンの見方
アイコン
接続状態
道路に設置された DSSS 用路側装置から必要な情報を取得でき
ている
通信機を搭載した車両から必要な情報を取得できている
道路に設置された DSSS 用路側装置、および通信機を搭載した
車両、両方から必要な情報を取得できている
251
4-5. 運転支援装置について
4
運転
状況に応じて、次の通知・案内・注意喚起をマルチインフォメーション
ディスプレイに割り込み表示します
■
右折時注意喚起
交差点で右側方向指示灯を点滅させて右折待ちをしているときに、対
向車や歩行者がいるにもかかわらず発進しようとしているなど、対向
車や右折先の歩行者を見落している可能性があるとシステムが判断し
たときに、ブザーと表示で注意喚起を行います。
交差点に設置されている DSSS 用路側装置(感知器)の種類によっ
て、注意喚起の表示は次のように異なります。
・ 注意喚起の表示内容は、実際の交通状況と異なる場合があります。
・ 一定時間経過後に注意喚起が消えますが、周囲に車や人がいないこと
を示すものではありません。
■
赤信号注意喚起
赤 信 号 の 交 差 点 手 前 に さ し か
かってもアクセルペダルを踏み
続けているなど、赤信号を見落し
ている可能性があるとシステム
が判断したときに、ブザーと表示
で注意喚起を行います。
割り込み表示による通知・案内・注意喚起
X
対向車および歩行者を感知する
交差点
X
対向車のみを感知する交差点
252
4-5. 運転支援装置について
■
信号待ち発進準備案内
赤信号で停車したとき、青信号に
かわるまでの待ち時間の目安を
バー表示で表します。
待 ち 時 間 が 残 り 少 な く な る と
バー表示が消え、まもなく信号が
かわることを表します。
■
緊急車両存在通知
緊急車両(救急車)がサイレンを
鳴らして近辺を走行していると
きに、ブザーが鳴り、自車に対す
る緊急車両のおおよその方向・距
離・進行方向を表示します。
緊急車両の距離と進行方向が表
示されていないときは、自車のす
ぐ近くに緊急車両がいることを
表します。
■
一時停止注意喚起
※
(ETC2.0 ユニット装着車)
一時停止の交差点手前にさしか
かってもアクセルペダルを踏み
続けているなど、一時停止を見落
している可能性があるとシステ
ムが判断したときにブザーと表
示で注意喚起を行います。
253
4-5. 運転支援装置について
4
運転
■
前方停止車両存在案内
※
(ETC2.0 ユニット装着車)
見通しが悪いカーブの先などで、
渋滞などによって先行車両が停
止または低速で走行していると
きに、ブザーと表示でお知らせし
ます。
■
わき道車両存在案内
※
(ETC2.0 ユニット装着車)
見通しが悪い交差点のわき道に
車両がいるときに、ブザーと表示
でお知らせします。
※
一時停止注意喚起・前方停止車両存在案内・わき道車両存在案内について、正
常に作動しないおそれがある状況など、詳しくは別冊「ナビゲーションシステ
ム取扱書/ナビゲーション/地図画面を操作する/ DSSS(Driving Safety
Support Systems)運転支援機能を使用する」を参照してください。
交差点などで停車しているときに、
通信機を搭載した車両が接近して
くると、通信車両のおおよその方向
を表示します。
接近してくる方向が正面の場合は、右
側方向指示灯を点滅させているときの
み表示します。
通信車両接近通知
254
4-5. 運転支援装置について
■
通信車両接近通知の使い方
●
マルチインフォメーションディスプレイで専用の通知画面を表示し
ているときに使用することができます。
ハンドルのメーター操作スイッチの<または>を押して
を
選択し、
を上または下に操作して、通知画面を表示してくだ
さい。
●
車両が停止しているときに表示が有効になります。車両が完全に停
止していないときは通知されません。
マルチインフォメーションディスプレイの
(→ P. 88)で、以下
の機能の設定を変更することができます。
※
ETC2.0 ユニット装着車のみ表示されます。
各機能の設定変更
機能
設定内容
右折時注意喚起
ON / OFF の切りかえ
表示タイミングの切りかえ
赤信号注意喚起
ON / OFF の切りかえ
表示タイミングの切りかえ
一時停止注意喚起
※
ON / OFF の切りかえ
表示タイミングの切りかえ
前方停止車両存在案内
※
ON / OFF の切りかえ
わき道車両存在案内
※
ON / OFF の切りかえ
緊急車両存在通知
ON / OFF の切りかえ
信号待ち発進準備案内
ON / OFF の切りかえ
通信利用型レーダークルーズコント
ロール
ON / OFF の切りかえ
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