Toyota Prius PHV (2017 year). Manual japanese — part 27
415
5-5. 運転支援装置について
5
運転
■
機能の一時解除
●
作動条件(→ P. 414)が満たされなくなった場合、一時的に機能が解除されま
すが、ふたたび作動条件が満たされると、自動的に復帰します。
●
ステアリング制御機能作動中に、作動条件(→ P. 414)が満たされなくなった
場合、“ ピピッ ” とブザー音が鳴り、一時的に機能が解除されたことをお知ら
せする場合があります。
■
ステアリング制御機能について
車速や車線の逸脱状況・路面状況などにより、ステアリング制御機能の作動を感
じなかったり、ステアリング制御機能が作動しなかったりすることがあります。
■
車線逸脱警報機能について
外部の騒音やオーディオ
★
の音などにより、警報ブザーが聞きとりにくい場合が
あります。
■
手放し運転警告について
ステアリング制御機能の作動中に、手放し運転をしているとシステムが判断した
とき、マルチインフォメーションディスプレイに警告メッセージが表示されま
す。
さらに操作しない状態が続くとブザーが鳴り、警告メッセージが表示され、機能
が一時的に解除されます。ハンドルに軽く手を添えた運転が続いたときも同様で
す。ただし路面状況などにより、作動が中断しない場合があります。
■
白(黄)線が片側しかないとき
白(黄)線が認識できていない方向への車線逸脱警報は作動しません。
★
:グレード、オプションなどにより、装備の有無があります。
416
5-5. 運転支援装置について
■
機能が正常に作動しないおそれのある状況
次のような状況では、カメラセンサーが白(黄)線を正しく検知できず、各機能
が正しく作動しないおそれがあります。
●
白(黄)線に平行するような影がある、または白(黄)線が影の中にあるとき
●
料金所や検札所の手前や交差点など、白(黄)線がない場所を走行するとき
●
白(黄)線がかすれている、またはキャッツアイ(道路鋲)や置き石などがあるとき
●
白(黄)線が砂ぼこりなどで見えない、または見えにくくなっているとき
●
雨天・雨上がり・水たまりなどぬれた路面を走行しているとき
●
車線が黄色のとき(白線にくらべて認識率が低下することがあります)
●
白(黄)線が縁石等の上に引かれているとき
●
コンクリート路のような明るい路面を走行しているとき
●
照り返しなどにより明るくなった路面を走行しているとき
●
トンネルの出入口など明るさが急変する場所を走行しているとき
●
対向車のヘッドランプ光・太陽光などがカメラに入射しているとき
●
分岐・合流路などを走行しているとき
●
坂道を走行しているとき
●
左右に傾いた道路やうねった道路を走行しているとき
●
舗装されていない道路や荒れた道路を走行しているとき
●
急カーブを走行しているとき
●
車線の幅が極端に狭いとき、または広いとき
●
重い荷物の積載やタイヤ空気圧の不足などで、車両が著しく傾いているとき
●
先行車との車間距離が極端に短くなったとき
●
走行中の路面状況(悪路・道路の継ぎ目など)により、車両が上下に大きく揺
れているとき
●
夜間にヘッドランプのレンズが汚れて照射が弱いときや、光軸がずれているとき
●
横風を受けているとき
●
車線変更をした直後、または交差点を通過した直後
●
冬用タイヤなどを装着しているとき
417
5-5. 運転支援装置について
5
運転
■
警告メッセージ
次のメッセージがマルチインフォメーションディスプレイに表示された場合は、
対処方法に従って適切に対処してください。
その他の警告メッセージが表示されたときは、表示された画面の指示に従ってく
ださい。
警告メッセージ
警告内容・対処方法
LDA 故障
販売店で点検してください
システムが正常に作動しなくなっているおそれ
がある
→ トヨタ販売店で点検を受けてください。
前方カメラシステム
利用不可
フロントガラス汚れを
取ってください
カメラセンサーの前のフロントウインドウガラ
スの汚れ・雨滴・結露・氷雪などが付着している
→ いったん LDA を OFF にして、汚れ・雨滴・
結露・氷雪などを取り除いてから、再度 LDA
を ON にしてください。
前方カメラシステム
一時利用不可
少々お待ちください
カメラセンサーの作動条件(温度など)が満た
されていない
→ カメラセンサーの作動条件(温度など)が満
たされると、LDA は使用可能になります。
いったん LDA を OFF にして、しばらく待っ
てから、再度 LDA を ON にしてください。
LDA 現在利用できません
カメラセンサー以外のセンサーの異常によりシ
ステムが一時停止している
→ いったん LDA を OFF にして、警告メッセー
ジの内容に対処したあと、しばらくしてから
再度、LDA を ON にしてください
LDA 約 50km/h 以下
で使用できません
車速が約 50km/h 以下のため LDA が使用でき
ません
→ 約 50km/h より速い速度で走行してくださ
い。
418
5-5. 運転支援装置について
■
カスタマイズ機能
次の設定を変更できます。
設定変更のしかたは、P. 273 を参照してください。
機能
設定内容
車線逸脱警報
警報感度
ステアリング制御機能
機能の ON / OFF
ふらつき警報機能
機能の ON / OFF
警報感度
419
5
運転
5-5. 運転支援装置について
レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付き)
★
アクセルペダルを踏まなくても、車間制御モードでは、先行車の車速変
化にあわせた追従走行を行い、自動的に加速・減速・停止をします。定
速制御モードでは、一定の車速で走行できます。通信利用型レーダーク
ルーズコントロールは ITS Connect を装備している車両のみ使用でき
ます。
高速道路や自動車専用道路で使用してください。
●
車間制御モード(→ P. 422)
●
通信利用型レーダークルーズコントロール(ITS Connect装着車のみ)
(→ P. 427)
●
定速制御モード(→ P. 430)
表示灯
マルチインフォメーションディ
スプレイ
設定速度
車間距離切りかえスイッチ
レーダークルーズコントロール
スイッチ
機能概要
★
:グレード、オプションなどにより、装備の有無があります。
1
2
3
4
5
420
5-5. 運転支援装置について
警告
■
安全にお使いいただくために
安全運転を行う責任は運転者にあります。システムを過信せず、運転者は常に
自らの責任で周囲の状況を把握し、安全運転を心がけてください。
レーダークルーズコントロールは運転者の操作の一部を支援し、操作負担を軽
減するためのシステムで、支援の範囲には限りがあります。
システムが正常に機能していても、運転者が認識している先行車の状況とシス
テムが検知している状況が異なる場合があります。従って注意義務・危険性の
判断・安全の確保は運転者が行う必要があります。システムに頼ったり、安全
を委ねる運転をしたりすると思わぬ事故につながり、重大な傷害におよぶか、
最悪の場合死亡につながるおそれがあります。
■
システムの支援内容に関する注意点
システムの支援には限界があるため、次の点に注意してください。
システムを過信すると思わぬ事故につながり、重大な傷害におよぶか、最悪の
場合死亡につながるおそれがあります。
●
運転者が見る過程での支援内容
レーダークルーズコントロールは、自車と設定された先行車との車間距離を検
知するのみであり、わき見やぼんやり運転を許容するシステムでも、視界不良
を補助するシステムでもありません。
運転者自らが周囲の状況に注意を払う必要があります。
●
運転者が判断する過程での支援内容
レーダークルーズコントロールは、自車と設定された先行車との車間距離が適
正かどうかを判断しており、それ以外の判断はしません。このため、危険性が
あるかどうかなど運転者は自ら安全の判断をする必要があります。
●
運転者が操作する過程での支援内容
レーダークルーズコントロールは、先行車への追突を防止する機能はありませ
ん。このため、危険性があれば運転者自らが安全を確保する必要があります。
421
5-5. 運転支援装置について
5
運転
警告
■
誤操作を防ぐために
レーダークルーズコントロールを使わないときはON-OFFスイッチでシステム
を OFF にしてください。
■
レーダークルーズコントロールを使用してはいけない状況
次の状況では、レーダークルーズコントロールを使用しないでください。
適切な制御が行われず、思わぬ事故につながり、重大な傷害におよぶか、最悪
の場合死亡につながるおそれがあります。
●
歩行者や自転車等が混在している道
●
交通量の多い道
●
急カーブのある道
●
曲がりくねった道
●
雨天時や、凍結路・積雪路などのすべりやすい路面
●
急な下り坂や急で勾配の変化が激しい坂
急な下り坂では車速が設定速度以上になることがあります。
●
高速道路や自動車専用道路の出入り口
●
センサーが正しく検知できないような悪天候時(霧・雪・砂嵐・激しい雨など)
●
レーダーセンサー前面または、カメラセンサー前面に雨滴や雪などが付着して
いるとき
●
ひんぱんに加速・減速をくり返すような交通状況のとき
●
車両けん引時
●
接近警報がひんぱんに鳴るとき
422
5-5. 運転支援装置について
車間制御モードでは、レーダーセンサーにより車両前方約 100m 以内の
先行車の有無・先行車との車間距離を判定して、先行車との適切な車間
距離を確保する制御をします。
長い下り坂を走行しているときは、車間距離が短めになります。
定速走行:
先行車がいないとき
運転者が設定した速度で定速走行します。また、車間距離切りかえスイッチを操作
して、希望の車間距離に設定することもできます。
減速走行 ー 追従走行:
設定した速度より、車速が遅い先行車が現れたとき
先行車を検知すると自動で減速し、より大きな減速が必要な場合はブレーキがかか
ります(このとき制動灯が点灯します)。先行車の車速変化にあわせて、運転者の
設定した車間距離になるように追従走行します。十分に減速できない状態で先行車
に接近した場合は、接近警報を鳴らします。
先行車が停止したときは、続いて停止します(制御停車)。先行車の発進後、クルー
ズコントロールレバーを上げるか、アクセルペダルを踏むと追従走行にもどりま
す。
加速走行 :
設定した速度より、車速が遅い先行車がいなくなったとき
設定速度まで加速し、定速走行にもどります。
車間制御モードでの走行
1
2
3
423
5-5. 運転支援装置について
5
運転
ON-OFFスイッチを押して、シス
テムをONにする
レーダークルーズコントロール表示灯
が点灯し、マルチインフォメーション
ディスプレイにメッセージが表示され
ます。
OFF にするには再度スイッチを押しま
す。
ON-OFF スイッチを 1.5 秒以上押し続
けると 定速制御モー ドでシステ ムが
ON します。(→P. 430)
希望の車速
(約50∼約100km/h)
までアクセルペダル操作で加速/
減速し、レバーを下げて速度を設
定する
クルーズコントロールセット表示灯が
点灯します。
レバーを離したときの速度で定速走行
できます。
車速が約 50km/h 未満、かつ先行車がいる状態でレバーを操作したときは、設定
速度が約 50km/h にセットされます。
速度を設定する(車間制御モード)
1
2
424
5-5. 運転支援装置について
設定速度をかえるには、希望の速度が表示されるまでレバーを操作しま
す。
速度を上げる
(車間制御モードの制御停車中は除
く)
速度を下げる
微調整:レバーを上または下に軽く
操作して手を離す
大幅調整:レバーを上または下に保
持して速度をかえ、希望の速度で手
を離す
車間制御モードでは、設定速度は、次のとおりに増減されます。:
微調整:レバー操作をするごとに 1km/h
大幅調整:レバーを保持するあいだ、5km/h ずつ
定速制御モード(→ P. 430)では、設定速度は、次のとおりに増減さ
れます。:
微調整:レバー操作をするごとに 1km/h
大幅調整:レバーを保持するあいだ連続して変化
設定速度をかえる
1
2
425
5-5. 運転支援装置について
5
運転
スイッチを押すごとに次のように
車間距離を切りかえます。
長い
中間
短い
パワースイッチを ON モードにするた
びに車間距離は
にもどります。
先行車がいる場合、先行車マークも表
示されます。
次の目安を参考に車間距離を選択してください。
(車速 80km/h で走行している場合)
なお、車速に応じて車間距離は増減します。また、制御停車したときの
車間距離は設定にかかわらず約 3 ∼ 5m です。
先行車の発進後、レバーを上げる
先行車の発進後にアクセルペダルを踏
んでも追従走行に復帰します。
車間距離を変更する(車間制御モード)
先行車
マーク
1
2
3
1
車間距離選択の目安(車間制御モード)
車間距離選択
車間距離
長い
約 50m
中間
約 40m
短い
約 30m
制御停車から追従走行に復帰させる(車間制御モード)
426
5-5. 運転支援装置について
制御を解除するには、レバーを手
前に引く
ブレーキペダルを踏んだときも解除さ
れます。
(車間制御モードの制御停車中
は、ブレーキペダルを踏んでも解除さ
れません)
制御を復帰させるには、レバーを
上げる
ただし、車速が約 40km/h 以下で、かつ先行車を検知していないときは、復帰し
ません。
追従走行中の他車の割り込みなど、
十分な減速ができない状態で先行
車に接近したときは、表示の点滅と
ブザーで運転者に注意をうながし
ます。その場合は、ブレーキペダル
を踏むなど適切な車間距離を確保
してください。
■
警報されないとき
車間距離が短くても、次のような場合は警報されないことがあります。
●
先行車と自車の速度が同じか先行車の方が速いとき
●
先行車が極端な低速走行をしているとき
●
速度を設定した直後
●
アクセルペダルを踏んだとき
制御を解除する・復帰させる
1
2
接近警報(車間制御モード)
427
5-5. 運転支援装置について
5
運転
通信利用型レーダークルーズコントロールは、ITS Connect が装着され
ている車両のみ利用できます。
ITS Connect については P. 435 を参照してください。
このシステムは車間制御モードでの追従走行中、先行車も通信利用型
レーダークルーズコントロールに対応している場合に自動的に作動しま
す。
■
情報取得
先行車との通信
加減速情報などを取得します。
ミリ波レーダー
車間距離情報などを取得します。
通信利用型レーダークルーズコントロール(ITS Connect 装着車)
1
2
428
5-5. 運転支援装置について
■
システム作動について
先行車の加減速の情報を通信で取得することにより、先行車の加減速
に素早く追従して車間距離や速度の変動を抑制し、スムーズな追従走
行に寄与します。また、先行車が認識できなくなった場合は自動的に
車間制御モードに切りかわります。
車間制御モードに比べて次のような作動になります。
■
通信利用型レーダークルーズコントロールの ON / OFF を変更する
マルチインフォメーションディスプレイの
画面(→ P. 273)
から、通信利用型クルーズコントロールの ON(作動)/ OFF(非作
動)を変更することができます。
X
車間制御モード
X
通信利用型レーダークルーズコ
ントロール
先行車の発進に遅れて気付く
先行車の発進に素早く気付く
スムーズな加速で追従
短時間で渋滞解消
1
1
2
3
429
5-5. 運転支援装置について
5
運転
■
システム作動時の表示
先行車通信マーク
車間距離表示
■
通信利用型レーダークルーズコントロールの作動目安
レーダークルーズコントロールの車間距離設定に応じて、本機能の作
動レベルがかわります。(→ P. 425)
IO55PH018
1
2
車間距離設定
作動目安
長い
ゆったりとした加減速による追従走行
中間
中間の追従走行
短い
きびきびとした加減速による追従走行
430
5-5. 運転支援装置について
定速制御モードでは、先行車の車速変化に合わせた追従走行を行わず、一
定の車速で走行します。レーダーセンサーの汚れなどにより、車間制御
モードで走行できない場合のみご使用ください。
クルーズコントロールが OFF の
状態で、ON-OFF スイッチを 1.5
秒以上押し続ける
ON-OFF スイ ッ チ を 押 し た 直 後 は、
レーダークルーズコントロール表示灯
が点灯します。その後、クルーズコン
トロール表示灯に切りかわります。
システムが OFF の状態から操作したと
きのみ、定速制御モードへの切りかえ
が可能です。
希望の車速(約 50 ∼約 100km/h)
までアクセルペダル操作で加速/減
速し、レバーを下げて速度を設定す
る
クルーズコントロールセット表示灯が
点灯します。
レバーを離したときの車速で定速走行
できます。
設定速度をかえる
→ P. 424
制御を解除する・復帰させる
→ P. 426
定速制御モードでの走行
1
2
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