Toyota Pixis Truck (2016 year). Manual japanese — part 15
いざというときに
X いざというときの処置
XX
けん引されるとき
219
いざというときに
けん引の方法
5m以内
25m以内
白布(30㎝四方以上)
けん引方向
●
前の車の制動灯に注意して、常にけん引
ロープをたるませないように気を付けて
ください。
●
けん引ロープには必ず白い布(30cm
四方以上)を付けてください。
ロープをかける位置
ロープは必ずけん引フックにかけてください。
フロント
フック
リヤ
オプション / グレード別装備
●
リヤのけん引フックは、他車をけん引する
ための物ではありません。車体が溝に落
ちたときなどの脱出用として、ご使用くだ
さい。
▼
けん引フックの取り付けかた
1
カバーを外す
●
薄刃の Aドライバーなどをカバーの切り
かきに差し込みます。
(傷付き防止のため、ドライバーの先端に
布などを巻いてください)
カバー
⊖ドライバーなど
布など
2
けん引フックを差し込み、ホイールナッ
トレンチでしっかりと固定する
●
けん引フックを使用したあとは、フックを取
り外し、カバーを確実に取り付けてくださ
い。フックを取り付けたままでテールゲート
を開けると、テールゲートが損傷するおそ
れがあります。
いざというときに
いざというときの処置
220
パンクしたとき
高速走行中にパンクやバースト(破裂)したときは、
ハンドルをしっかり持って、徐々にブレー
キをかけてスピードを落としてください。
急ブレーキをかけるとハンドルを強く取られ危険です。
スペアタイヤの取り外しかた / 取り付けかた
▼
取り外しかた
1
ホイールナットレンチでフックの固定ナッ
トをゆるめる(
❶
)
2
スペアタイヤキャリアを少し持ち上げ、
フックから外す
スペアタイヤ
キャリア
固定
ナット
フック
❶
3
スペアタイヤキャリアを下ろし、タイヤ
を取り外す
▼
取り付けかた
逆の手順で行います。
●
ホイール意匠面を上向きにして、スペア
タイヤキャリアの奥に当ててからフックに
掛けてください。
●
フックに掛からないときは、スペアタイヤ
の後端部分を矢印の方向に少し持ち上げ
た状態で、フックに掛けてください。
●
スペアタイヤを収納するときは、取り付け
状態を十分確認してください。取り付けが
不安定な状態になっていると、走行中の
脱落により思わぬ事故の原因になります。
●
スペアタイヤに足をかけないでください。
スペアタイヤキャリアが変形し、スペアタ
イヤがガタつき、外れて落下するおそれ
があります。
いざというときに
X いざというときの処置
XX
タイヤの交換
221
いざというときに
タイヤの交換
▼
交換作業を行うにあたって
●
ジャッキアップした車の下にもぐらないでく
ださい。 万一ジャッキが外れると身体が
車の下敷きになり、重大な傷害におよぶ
か、最悪の場合死亡につながるおそれ
があり危険です。
●
駐車ブレーキは、必ずしっかりとかけてく
ださい。 駐車ブレーキをかけずに後輪タ
イヤを取り外すと、まれにブレーキドラム
がタイヤと一緒に外れることがあります。
タイヤを外したあとは、ブレーキドラムが
外れていないことを確認してください。
ブレーキドラムが外れたままタイヤを交換
すると、ブレーキが効かず思わぬ事故に
つながるおそれがあり危険です。
ブレーキドラム
●
タイヤは必ず指定サイズのタイヤを使用し
てください。 指定サイズ以外のタイヤを
使用すると、車両の安定性が損なわれ
たり、制動距離が長くなるなどして、思
わぬ事故につながるおそれがあり危険で
す。また、ABS 装着車は、ABS が正
常に作動しないことがあります。
●
タイヤは 4 輪とも指定サイズで、同一サ
イズ、同一メーカー、同一銘柄および
同一トレッドパターン(溝模様)の物を
装着してください。
●
この車専用以外のホイールを使用しない
でください。 専用以外のホイールを使用
すると、走行装置やブレーキ装置に支障
をきたし、安全な走行ができなくなります。
●
傷、変形がある物は再使用しないでくだ
さい。
●
タイヤの空気圧を確認してください。
(タイヤの空気圧は運転席側ドア開口部
に記載しています)
●
車を交通のさまたげにならず安全に作
業できる平らな場所に移動させて作業を
行ってください。
●
パンクなどにより路上で作業を行うときは、
交通のさまたげにならない場所に寄せ、
非常点滅灯を点滅させ、停止表示板を
使用してください。
●
人は車から降り、重い荷物は車から降ろ
してください。
●
タイヤを新品に交換する場合は、必ず指
定のサイズのタイヤに交換してください。
いざというときに
いざというときの処置
222
交換の手順
1
駐車ブレーキをしっかりとかけ、エンジ
ンは停止し、シフトレバーをマニュアル
車は1速、オートマチック車は * レンジ
の位置にする
2
交換するタイヤと対角線上にあるタイヤ
の前後に輪止めを置く
輪止め
交換するタイヤ
●
輪止めは、トヨタ販売店で購入できます
ので、トヨタ販売店にご相談ください。
●
輪止めが無い場合は、タイヤを固定でき
る大きさの石などで代用できます。
3
工具、ジャッキ、スペアタイヤを取り出す
(格納場所→ 208 ページ)
(ジャッキの使いかた→ 210 ページ)
(パンクしたとき→ 220 ページ)
4
フルホイールキャップ装着車は、フルホ
イールキャップを外す
●
傷付き防止のため、先端に布などを
巻いたホイールナットレンチを穴の開
いていない部分(リブ部)に差し込み、
タイヤを支点にして外します。
リブ部
布など
●
キャップは手で外さないでください。けがを
するおそれがあります。
●
ホイールキャップを外すとき力を入れすぎな
いでください。けがをしたり、ボデーなどを
傷付けるおそれがあります。
●
ホイールナットレンチは必ず穴の開いて
いない部分(リブ部)に差し込んでくだ
さい。ホイール キャップが割れるおそれ
があります。
5
ジャッキが外れた場合の危険防止のた
め、スペアタイヤは交換するタイヤの近
くの車体の下に置く
いざというときに
X いざというときの処置
XX
タイヤの交換
223
いざというときに
▼
タイヤの取り外し
1
ホイールナットはホイールナットレンチ
を使って、手で回るくらいまでゆるめる
2
タイヤと路面が少し離れるまでゆっくり
ジャッキアップし、車体を上げる
(ジャッキの使いかた→ 210 ページ)
3
ホイールナット(4 つ)を外し、タイヤ
を取り外す
●
タイヤを地面に置くときは、傷が付か
ないように、ホイール意匠面を上向き
にしてください。
▼
タイヤの取り付け
1
取り付けるタイヤのホイール接触面の
汚れをふき取る
ホイールの接触面
●
ホイールの取り付け部やホイール裏側の
取り付け面がほこりなどで汚れていると、
走行中にナットがゆるみ、タイヤが外れる
おそれがあり危険です。
2
タイヤを取り付ける
いざというときに
いざというときの処置
224
3
ホイールナットを、タイヤががたつかな
い程度まで仮締めする
●
ナットのテーパー部がホイールのシー
ト部に軽くあたるまで回します。
テーパー部
シート部
●
必ずナットのテーパ―部を内側にして取
り付けてください。テーパ―部を外側に
して取り付けると、ホイールが破損し外
れてしまい、重大な傷害におよぶか、最
悪の場合死亡につながるおそれがあり危
険です。
テーパー部
●
ナットやボルトにオイルやグリースをぬらな
いでください。ナットがゆるんでタイヤが外
れ、思わぬ事故につながるおそれがあり
危険です。また、必要以上に締め付けら
れて、ナットやボルトが破損したり、ホイー
ルが損傷するおそれがあります。
4
車体をおろす
5
ナットを締め付ける
●
ナットはホイールナットレンチで、対
角線上に 2、3 度しっかり締め付ける
●
締付力(レンチ先端にて)
:
440 ∼ 590N{45 ∼ 60kgf}
●
締付トルク:103N・m
{1,050kgf・cm}
❶
❷
❸
❹
❶
❷
❸
❹
●
ホイールナットレンチを足で踏んだり、パイ
プを継ぎたしたりしないでください。 必要
以上に締め付けると、ボルトが破損する
おそれがあります。
いざというときに
X いざというときの処置
XX
タイヤの交換
225
いざというときに
6
フルホイールキャップ装着車は、ホイー
ルキャップを取り付ける
●
タイヤのバルブとフルホイールキャッ
プ裏側のマークを合わせ、外周部を
押して取り付けてください。
バルブマーク
バルブ
外周部
7
工具、ジャッキ、タイヤを片付ける
▼
タイヤを取り付けた後は
●
しばらく走行したあと、ホイールナットに
ゆるみがないことを確認してください。
●
走行中、ハンドルや車体に振動が出た
場合は、タイヤのバランス点検をトヨタ販
売店で受けてください。
いざというときに
いざというときの処置
226
バッテリーあがりの処置
下記のような症状が見られるとバッテリーあがりが考えられます。
●
スターターが回らない
●
スターターが回っても回転が弱く、なかなかエンジンがかからない
●
ヘッドランプがいつもより暗い
●
ホーンの音が小さい、または鳴らない
処置のしかた
▼
処置を行う前に
●
火気をバッテリーに近付けないでください。バッテリーから発生する可燃ガスに引火、爆発し、
やけどなど重大な傷害を受けるおそれがあり危険です。
●
バッテリー液が万一皮膚や目に付いてしまったら、その箇所を多量の水で十分洗浄して、た
だちに医師の診断を受けてください。バッテリー液には希硫酸が含まれており、毒性、腐
食性があります。
●
処置の手順でブースターケーブルをバッテリーあがり車のバッテリーの A 端子に接続しない
でください。火花が発生し、バッテリーから発生する可燃ガスに引火する危険があります。
●
バッテリーの液量がバッテリー側面に表示されている下限(LOWER LEVEL)以下になった
まま使用または充電をしないでください。バッテリーの破裂(爆発)の原因となるおそれがあり
ます。
●
ブースターケーブルを接続するとき、端子と端子を絶対に接触させないでください。火花が発
生し、引火する危険があります。
●
押しがけによる始動はできません。
●
必ず 12V バッテリー車と接続してください。
●
ブースターケーブル接続の際には、@ 端子をボデー金属部や A 端子に接触させたり、逆
に接続しないでください。
いざというときに
X いざというときの処置
XX
バッテリーあがりの処置
227
いざというときに
▼
バッテリーカバーの外しかた
クリップ(2カ所)を外して取り外す
クリップの取り付け、取り外しについて
●
取り外すときは、⊖ドライバーなどを使用
して中央部を浮かしたあと、クリップ全体
を引っ張ります。
⊖ドライバーなど
布など
●
取り付けるときは、クリップを差し込み、
中央部を押し込みます。
▼
処置の手順
1
バッテリーの @ 端子のカバーを外す
2
赤ブースターケーブルを以下の順に接続する
❶
バッテリーあがり車の @ 端子
❷
救援車の @ 端子
3
黒ブースターケーブルを以下の順に接続する
❸
救援車の A 端子
❹
未塗装の金属部
(図に示すような固定された部分)
❶
(⊕端子)
❸
(⊖端子)
❷
(⊕端子)
(救援車)
黒ケーブル
赤ケーブル
❹
(ボルト)
4
救援車のエンジンを始動し、エンジン回
転を少し高めにして、約 5 分間バッテ
リーあがり車のバッテリーを充電する
5
救援車のエンジン回転を維持したまま、エ
ンジンスイッチをいったん“ON”にしてか
らバッテリーあがり車のエンジンを始動する
6
バッテリーあがり車のエンジンが始動したら、
ブースターケーブルを接続順序の逆で外す
バッテリーあがりを防ぐために
●
下記のことをお守りください。
●
エンジンを止めたままライトをつけたり、
オーディオを長時間使用しない。
●
エンジン回転中でも渋滞などで長時間
止まっている場合は、不要な電装品の
電源を切る。
いざというときに
いざというときの処置
228
バッテリーを交換するときは
●
バッテリーを固定する金具やバッテリー端子のナットを外したあとは、確実に固定してくださ
い。走行中にゆるんで外れると、ショートの原因となり、火災につながるおそれがあり危険
です。
●
バッテリー液量が減っていると充電能力が低下して寿命が短くなります。ときどき点検して液
の補充をしてください。
オーバーヒートの処置
下記の状態がオーバーヒートです。
●
水温警告灯が赤色に点滅・点灯し、警告ブザーが鳴ったとき
●
エンジンルームから蒸気が立ちのぼり、エンジンの出力が低下したとき
処置のしかた
車を安全な場所に止め、以下の処置をしてください。
処置を行う前に
●
水温が高いときは、ラジエーターキャップを外さないでください。冷却水の圧力がラジエーター
キャップにかかっているので、蒸気や熱湯が吹き出し、やけどなど重大な傷害を受けるおそ
れがあり危険です。
●
冷却ファンに絶対に触れないでください。突然、ファンが回転するため、手や衣服などが巻
き込まれたりして思わぬ事故につながるおそれがあります。
いざというときに
X いざというときの処置
XX
オーバーヒートの処置
229
いざというときに
▼
処置の手順
1
エンジンルームから蒸気が出ているとき
●
エンジンを止めて、蒸気が出なくなる
までエンジンルームを開けないでくだ
さい。蒸気が出なくなったらエンジン
を始動しエンジンルームを開け、風通
しを良くします。
2
エンジンルームから蒸気が出ていないとき
●
エンジンをかけたままエンジンルーム
を開け、風通しを良くします。
3
1 または 2 の処置を行ったあと、エン
ジンルームをチェックする
●
下記のような状態であれば、ただちに
エンジンを止めてトヨタ販売店にご連
絡ください。
●
冷却ファンが回転していないとき
●
ホース類などから蒸気や熱湯が漏れ
ているとき
●
ラジエーターリザーバータンクの水
がないとき
●
ファンベルトが切れているとき
4
水温警告灯が消灯し、警告ブザーが止
まったらエンジンを止める
5
エンジンが十分に冷えてから冷却水の
量、ファンベルトのゆるみ、ラジエーター
のコア(放熱部)の著しい汚れやゴミ
の付着の有無などを点検する
6
冷却水が不足しているときは、補給する
●
冷却水の補給は、別冊の「メンテナ
ンスノート」を参照してください。
●
冷却水は、エンジンが熱いときに入れな
いでください。急に冷たい冷却水を入れる
と、エンジンが損傷するおそれがあります。
冷却水は、エンジンが十分に冷えてから
ゆっくりと入れてください。
オーバーヒートを防ぐために
●
日頃から冷却水の量と冷却水の漏れが
ないかを点検するように心がけてください。
(冷却装置、冷却水の点検は別冊の「メ
ンテナンスノート」参照)
いざというときに
いざというときの処置
230
キーを閉じ込めたとき
キーを閉じ込めたときは、JAF などを呼んでください。
別冊の「メンテナンスノート」巻末の JAF ロードサービスのご案内を参照してください。
▼
キーをなくした場合
保管していたキーナンバープレートを最寄りのトヨタ販売店にお持ちください。
●
キーの閉じ込みで困らないために下記の習慣を心がけてください。
●
日頃からキーを使ってロックしてください。
●
バッグなどにスペア キーを入れておいてください。
車両を緊急停止するには
万一、車が止まらなくなったときの非常時のみ、下記の手順で車両を停止させてください。
走行中にやむを得ずエンジンを停止するときは
●
ブレーキの効きが悪くなりハンドル操作が重くなるため、車のコントロールがしにくくなり危険
です。エンジンを停止する前に、可能な限り減速するようにしてください。
●
キーを抜くとハンドルがロックされるため、キーは絶対に抜かないでください。
緊急停止方法
1
ブレーキペダルを両足でしっかりと踏み
続ける
●
ブレーキペダルを繰り返し踏まないでくださ
い。通常より強い力が必要となり、制動
距離も長くなります。
2
シフトレバーをニュートラルに入れる
▼
シフトレバーがニュートラルに入った場合
3
減速後、車を安全な道路脇に停めて、
エンジンを停止する
▼
シフトレバーがニュートラルに入らない場合
4
ブレーキペダルを両足で踏み続け、可
能な限り減速させる
5
エンジンスイッチを“ACC”にして、エ
ンジンを停止する
6
車を安全な道路脇に停める
いざというときに
X いざというときの処置
XX
事故が起きたとき
231
いざというときに
事故が起きたとき
交通事故が起きたときはあわてずに下記の処置を取りましょう。
▼
処置の方法
1
ただちに車を止めます。車を道のはしに停車し、昼夜問わず非常用表示板を立てるな
どの必要な処置を取ります。
2
負傷者を救護します。人命救助が第一です。負傷者があれば救急車を呼んだり、最寄
りの救急病院などへ運ぶなどして救護します。
3
警察へ事故の報告をします。最寄りの警察へ事故を報告して警察官の指示にしたがい
ます。この届出は法令で義務付けられています。
4
相手方の確認とメモをします。氏名、住所、電話番号などをメモしておきます。
5
購入した販売会社と保険会社へ連絡します。
MEMO
サービスデータ
サービスデータ
234
項 目
サービスデータ
0.5∼2.0
800
NGK
デンソー
21.4以上
1.4
点火プラグ
メーカー
プラグ型式
ファンベルト
アイドリング回転数(rpm)
ブレーキ
ペダル
駐車ブレーキ
バッテリー
ウォッシャー
タンク
たわみ量(㎜)
押力98N
{10㎏f}
時
遊び
(㎜)
床板とのすき間(㎜)
(踏力294N
{30㎏f}
時)
床板とのすき間(㎜)
(切れ残りしろ
*
)
引きしろ
(操作力196N
{20㎏f}
時)
標準車
容量(ℓ)
(無鉛ガソリン使用)
容量(ℓ)
SXU20HPR11
ILKR6F11
7.8∼9.7(点検時)
点検位置
38
フューエル
タンク
34B19L
寒冷地仕様車
44B20L
6∼10ノッチ
クラッチ
ペダル
遊び
(㎜)
15∼25
105以上
クラッチが切れた位置からクラッチペダルを床いっぱいまで踏み込んだ位置まで
の動き量
*
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