Toyota Hiace Wagon (2016 year). Manual japanese — part 21
319
8-1. まず初めに
8
万一の場合には
警告
■
発炎筒を使用してはいけない場所
次の場所では、発炎筒を使用しないでください。
煙で視界が悪くなったり、引火するおそれがあるため危険です。
●
トンネル内
●
ガソリンなど可燃物の近く
■
発炎筒の取り扱いについて
次のことを必ずお守りください。
お守りいただかないと、重大な傷害を受けるおそれがあり危険です。
●
使用中は、発炎筒を顔や体に向けたり、近付けたりしない
●
発炎筒は、お子さまにさわらせない
320
8-1. まず初めに
車両を緊急停止するには
ブレーキペダルを両足でしっかりと踏み続ける
ブレーキペダルをくり返し踏まないでください。通常より強い力が必要となり、制
動距離も長くなります。
シフトレバーを N に入れる
X
シフトレバーが N に入った場合
減速後、車を安全な道路脇に停める
エンジンを停止する
X
シフトレバーが N に入らない場合
ブレーキペダルを両足で踏み続け、可能な限り減速させる
スマートエントリー&スタート
システム非装着車:エンジンス
イッチを“ ACC ”にして、エン
ジンを停止する
スマートエントリー&スタート
システム装着車:エンジンスイッ
チを 2 秒以上押し続けるか、素
早く 3 回以上連続で押してエン
ジンを停止する
車を安全な道路脇に停める
万一、車が止まらなくなったときの非常時のみ、次の手順で車両を停止
させてください。
1
2
3
4
3
4
2 秒以上押すまたは
3 回以上連続で押す
5
321
8-1. まず初めに
8
万一の場合には
■
エンジンを再始動するには(スマートエントリー&スタートシステム装着車)
走行時のエンジン緊急停止後にエンジンを再始動するには、シフトレバーを N に
してからエンジンスイッチを押します。
知識
警告
■
走行中にやむを得ずエンジンを切るときは
●
ブレーキの効きが悪くなると共にハンドルが重くなるため、車のコントロール
がしにくくなり危険です。エンジンを停止する前に、十分に減速するようにし
てください。
●
スマートエントリー&スタートシステム非装着車:キーを抜くとハンドルが
ロックされるため、キーは絶対に抜かないでください。
322
8-2. 緊急時の対処法
けん引について
次の場合は、駆動系の故障が考えられるため、トヨタ販売店または専門
業者へご連絡ください。
●
エンジンはかかるが車が動かない
●
異常な音がする
けん引は、できるだけトヨタ販売店または専門業者にご依頼ください。
その場合は、レッカー車または、車両運搬車を使用することをおすすめ
します。
やむを得ず他車にロープでけん引してもらう場合は、車両積載車までの
移動など、できるだけ短距離にとどめてください。
けん引の前に販売店への連絡が必要な状況
323
8-2. 緊急時の対処法
8
万一の場合には
鎖やケーブルなどを使用して車両
を固縛する場合は図に黒く示す角
度が 45°になるように固縛する
レッカー車でけん引するとき
X
前向きにけん引するときは
X
うしろ向きにけん引するときは
台車を使用して後輪を持ち上げる
台車を使用して前輪を持ち上げる
車両運搬車を使用するとき
324
8-2. 緊急時の対処法
けん引フックを取り出す(→ P. 344, 346)
マイナスドライバーを使ってフ
タをはずす
傷が付くのを防ぐため、マイナスドラ
イバーの先端に布などを巻いて保護し
てください。
けん引フックを穴に挿し込んで
まわし、軽く締める
ホイールナットレンチや金属の
固い棒などを使い確実に取り付
ける
車体に傷が付かないようにロープをけん引フックにかける
車体に傷が付かないように注意してください。また、前進方向でけん引してくださ
い。
他車にけん引してもらうとき
1
2
3
4
5
325
8-2. 緊急時の対処法
8
万一の場合には
ロープの中央に白い布を付ける
布の大きさ:
0.3m 平方(30cm × 30cm)以上
運転者はけん引される車両に乗り、エンジンをかける
スマートエントリー&スタートシステム非装着車:エンジンがかからないときは、
エンジンスイッチを“ ON ”にしてください。
スマートエントリー&スタートシステム装着車:エンジンがかからないときは、エ
ンジンスイッチをイグニッション ON モードにしてください。
けん引される車両のシフトレバーを N にしてから、パーキングブレー
キを解除する
けん引中は、ロープがたるまないよう、減速時なども前の車の速度に合わせてくだ
さい。
シフトレバーがシフトできないときは:→ P. 166
■
けん引フックの使用目的
けん引フックはけん引してもらうときに使うものであり、他車をけん引するため
のものではありません。
■
他車にけん引してもらうときに
エンジンが停止しているとブレーキの効きが悪くなったり、ハンドル操作が通常
より重くなったりします。
■
ホイールナットレンチについて
工具袋に搭載されています。(→ P. 344)
25m 以内
5m 以内
けん引方向
白い布
6
知識
7
8
326
8-2. 緊急時の対処法
■
リーフスプリングについて
リーフスプリングは、自車より軽い車をやむ
を得ず一般路上でロープによりけん引する
ときに使用することができます。ロープは図
に示す箇所にかけてください。
警告
次のことを必ずお守りください。
お守りいただかないと、重大な傷害におよぶか、最悪の場合死亡につながるおそ
れがあります。
■
レッカー車でけん引するとき
X
FR 車
リーフスプリング
必ず 4 輪とも持ち上げた状態で運搬してく
ださい。タイヤが地面に着いた状態でけん
引すると、駆動系部品が破損したり、車の
向きが変わり事故につながったりするおそ
れがあります。
X
4WD 車
必ず 4 輪とも持ち上げた状態で運搬してく
ださい。タイヤが地面に着いた状態でけん
引すると、駆動系部品が破損したり車が台
車から飛び出したりするおそれがありま
す。
327
8-2. 緊急時の対処法
8
万一の場合には
警告
■
他車にけん引してもらうときの運転について
●
けん引フックやロープに過剰な負荷をかける急発進などを避けてください。
けん引フックやロープが破損し、その破片が周囲の人などにあたり、重大な傷
害を与えるおそれがあります。
●
エンジンスイッチを“ LOCK ”(スマートエントリー&スタートシステム非
装着車)または、OFF(スマートエントリー&スタートシステム装着車)に
しないでください。
ハンドルがロックされ、ハンドル操作ができなくなるおそれがあります。
■
けん引フックを車両に取り付けるとき
指定の位置にしっかりと取り付けてください。
指定の位置にしっかり取り付けていないと、けん引時にフックがはずれるおそ
れがあります。
■
やむを得ず他車をけん引するときは
図のようなリーフスプリング付きの車両
は、図に示す部分でのけん引は絶対にしな
いでください。
328
8-2. 緊急時の対処法
注意
■
レッカー車でけん引するとき
■
車両運搬車に車を固縛するとき
ケーブル等を過度に締め付けすぎないでください。車両の損傷につながるおそ
れがあります。
車両の損傷を防ぐために図のようなレッ
カー車ではけん引しないでください。
329
8-2. 緊急時の対処法
8
万一の場合には
注意
■
駆動系部品の損傷を防ぐために
●
他車にけん引してもらうときは次のことを必ずお守りください。
・ ワイヤーロープは使用しない
・ 速度 30km/h 以下、距離 80km 以内でけん引する
・ 前進方向でけん引する
・ サスペンション部などにロープをかけない
●
この車両で他車やボート(トレーラー)などをけん引しないでください。
■
長い下り坂でけん引するときは
レッカー車で 4 輪とも持ち上げた状態でけん引してください。レッカー車でけ
ん引しないと、ブレーキが過熱し効きが悪くなるおそれがあります。
■
リーフスプリングについて
やむを得ない場合以外は使用しないでください。装置の変形や車両の損傷など
につながるおそれがあります。
330
8-2. 緊急時の対処法
フューエルポンプシャットオフシステム
システムが作動したあと、エンジンを始動するには、次の手順に従って
ください。
X
スマートエントリー&スタートシステム非装着車
エンジンスイッチを“ ACC ”または“ LOCK ”にする
エンジンを再始動する
X
スマートエントリー&スタートシステム装着車
エンジンスイッチをアクセサリーモードまたは OFF にする
エンジンを再始動する
エンジン停止時および SRS エアバッグ作動時は、フューエルポンプ
シャットオフシステムが作動し、燃料供給を停止し、燃料もれを最小限
に抑えます。
システム作動後にエンジンを再始動するには
注意
■
エンジンを始動する前に
車両下をよく確認してください。
地面に燃料もれを見つけた場合は、燃料システムに損傷があり、修理する必要
があります。その場合はエンジンを再始動しないでください。
1
2
1
2
331
8
万一の場合には
8-2. 緊急時の対処法
警告灯がついたときは
警告灯が点灯または点滅したままの場合は、落ち着いて次のように対処
してください。点灯・点滅しても、その後消灯すれば異常ではありませ
ん。ただし、同じ現象が再度発生した場合は、トヨタ販売店で点検を受
けてください。
警告灯・警告ブザー一覧
警告灯
警告灯名・警告内容・対処方法
ブレーキ警告灯(警告ブザー
※ 1
)
・ ブレーキ液の不足
・ ブレーキ系統の異常
パーキングブレーキが解除されていないときも点灯
します。
解除後、消灯すれば正常です。
→ ただちに安全な場所に停車し、トヨタ販売店へ連絡して
ください。走行を続けると危険です。
充電警告灯
充電系統の異常
→ ただちに安全な場所に停車し、トヨタ販売店へ連絡して
ください。
エンジン警告灯
・ エンジン電子制御システムの異常
・ 電子制御スロットルの異常
・ オートマチックトランスミッション電子制御システ
ムの異常
→ ただちにトヨタ販売店で点検を受けてください。
SRS エアバッグ/プリテンショナー警告灯
・ SRS エアバッグシステムの異常
・ プリテンショナー付シートベルトシステムの異常
→ ただちにトヨタ販売店で点検を受けてください。
ABS 警告灯
・ ABS の異常
・ ブレーキアシストの異常
→ ただちにトヨタ販売店で点検を受けてください。
332
8-2. 緊急時の対処法
★
:グレード、オプションなどにより、装備の有無があります。
警告灯
警告灯名・警告内容・対処方法
ヘッドランプオートレべリング警告灯
★
自動光軸調整システムの異常
→ ただちにトヨタ販売店で点検を受けてください。
LED ヘッドランプ警告灯
★
LED ヘッドランプの異常
異常時は LED ヘッドランプは点灯しませんが、故障の
状況によっては、点灯できる場合があります。
→ ただちにトヨタ販売店で点検を受けてください。
半ドア警告灯(警告ブザー
※ 2
)
いずれかのドアが確実に閉まっていない
→ 全ドアを閉める
燃料残量警告灯
燃料の残量が約 10.5 L 以下になった
→ 燃料を補給する
運転席/助手席
★
シートベルト非着用警告灯
(警告ブザー
※ 3
)
運転席・助手席シートベルトの非着用
→ シートベルトを着用する
マスターウォーニング
★
システムの異常時にブザーと共に点灯・点滅し、マルチ
インフォメーションディスプレイ上に警告メッセージ
を表示します。
→ P. 335
ブレーキオーバーライドシステム警告灯
警告灯が点灯した場合:
アクセルペダルとブレーキペダルが同時に踏まれてブ
レーキオーバーライドシステムが作動した(→ P. 144)
→ アクセルペダル、またはブレーキペダルから足を離して
ください。
警告灯が点滅した場合:
ブレーキオーバーライドシステムの異常
→ ただちにトヨタ販売店で点検を受けてください。
油量警告灯
エンジンオイル量の不足
→ エンジンオイルを補給してください。
333
8-2. 緊急時の対処法
8
万一の場合には
※ 1
パーキングブレーキ未解除走行時警告ブザー:
パーキングブレーキを解除しないまま車を発進させ、車速が約 5km/h 以上
になると、警告ブザーが鳴ります。
警告ブザーが鳴ったときは、パーキングブレーキを解除してください。
ブレーキ警告ブザー:
ブレーキ液が不足しているときに、車速が約 5km/h 以上になると、警告ブ
ザーが鳴ります。
※ 2
半ドア走行時警告ブザー:
いずれかのドアが確実に閉まっていない状態で走行し、車速が約 5km/h 以
上になると、警告ブザーが鳴ります。
※ 3
運転席/助手席
★
シートベルト非着用警告ブザー:
運転席/助手席シートベルト非着用のまま車速が約 20km/h 以上になると
警告ブザーが 1 回鳴ります。その後も運転席・助手席シートベルトを非着用
のまま 24 秒を経過すると、30 秒間断続的に鳴り、さらにブザーの音がか
わり 90 秒間鳴ります。
油圧警告灯(警告ブザー)
エンジンオイルの圧力異常
→ ただちに安全な場所に停車し、トヨタ販売店へ連絡して
ください。
スマートエントリー&スタートシステム表示灯(警告ブ
ザー)
★
マルチインフォメーションディスプレイの警告表示を
もとに適切に対処してください。
→ P. 338
スリップ表示灯
・ VSC の異常
・ TRC の異常
・ ヒルスタートアシストコントロールシステムの異常
VSC・TRC システムの作動時は点滅します。
→ ただちにトヨタ販売店で点検を受けてください。
警告灯
警告灯名・警告内容・対処方法
★
: グレード、オプションなどにより、装備の有無があります。
334
8-2. 緊急時の対処法
■
シートベルト非着用警告灯の乗員検知センサーの作動について
●
乗員がいなくても、シートに荷物などを置くと、センサーが重量を検知して警
告灯が点滅することがあります。
●
座布団などを敷くと、センサーが乗員を検知せず警告灯が作動しないことがあ
ります。
■
警告ブザーについて
状況によっては、外部の騒音やオーディオの音などにより、ブザー音が聞こえな
い場合があります。
知識
警告
■
ABS 警告灯とブレーキ警告灯が同時に点灯したときは
ただちに安全な場所に停車し、トヨタ販売店にご連絡ください。
ABS またはブレーキアシストシステムに異常が発生しているだけでなく、強め
のブレーキの際に車両が不安定になるおそれがあり、重大な傷害におよぶか、
最悪の場合死亡につながるおそれがあります。
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