Toyota Prius (2017 year). Manual japanese — part 23
351
4-5. 運転支援装置について
4
運転
警告
●
シンプルインテリジェントパーキングアシストを過信しないでください。一般
の車と同様、必ず後方や周辺の安全を直接確認しながら慎重に前進または、後
退してください。
●
マルチインフォメーションディスプレイだけを見ながら後退することは絶対
にしないでください。表示と実際の状況は異なることがあり、表示だけを見て
後退すると車にぶつけたり、思わぬ事故を引き起こすことがあります。後退す
るときは必ず目視やミラーなどで後方や周辺の安全を直接確認してください。
●
前進または、後退するときは、ブレーキペダルを踏んで車速調整しながら、
ゆっくり前進または、後退してください。
●
周辺の車両や障害物、人などに接触しそうなときは、ブレーキペダルを踏んで
停車し、S-IPA スイッチを押してシステムを中止してください。
●
平坦な駐車場で使用してください。
●
使用中はハンドルが自動的に回転するため、次の点に注意してください。
・ ネクタイ・スカーフ・腕などを巻き込むおそれがあります。上体をハンド
ルに近付けないでください。また、お子様がハンドルに近付かないよう注
意してください。
・ 爪が長いとハンドルが回転する際にけがをするおそれがあります。
・ 万一のときは、ブレーキペダルを踏んで停車し、S-IPA スイッチを押して
システムを中止してください。
●
駐車するときは、必ずスペースに車を駐車できるかを確認してから操作を行っ
てください。
●
次のような状況では、目標位置に正しくアシストできず、思わぬ事故につなが
るおそれがあり危険なため使用しないでください。
・ 駐車場以外の場所
・ 砂地、砂利地のような駐車枠のない整備されていない駐車場
・ 傾斜、段差のある平坦でない駐車場
・ 凍結したり、すべりやすい路面、または雪道
・ 真夏の炎天下でアスファルトが溶けているようなとき
・ 目標駐車位置や自車と目標駐車位置とのあいだに障害物があるとき
・ タイヤチェーン、応急用タイヤ
★
を使用しているとき
●
メーカー出荷時装着タイヤ以外のタイヤは使用しないでください。システムが
正常に作動しないおそれがあります。タイヤを交換するときは、トヨタ販売店
にご相談ください。
★
:グレード、オプションなどにより、装備の有無があります。
352
4-5. 運転支援装置について
警告
●
次のような状況では、設定した位置にアシストできない場合があります。
・ タイヤが極端に摩耗していたり、空気圧が低いとき
・ 極端に重いものを積んでいるとき
・ 車両の片側にだけ荷物などを積んで車両が傾いているとき
・ 駐車場にロードヒーター(路面凍結防止用のヒーター)が設置されている
とき
上記の場合以外で設定位置と車両の位置が大きくずれる場合は、トヨタ販売
店で点検を受けてください。
●
縦列出庫アシストモードについて次のことをお守りください。
縦列出庫アシストモードは縦列駐車からの出庫時に使用する機能ですが、車
両前方にある障害物や人をセンサーで検知すると機能を使用できる場合があ
ります。縦列駐車から出庫する以外の状況では、機能を使用しないでくださ
い。万が一、ステアリングの制御が作動してしまった場合には、S-IPA スイッ
チで OFF するかハンドルを操作すると、制御を中止します。
●
次のような状況では、誤って縦列出庫アシストモードを使用してしまうと、障
害物にふれるおそれがあります。
サイドセンサーで障害物を検知できておらず、障害物のある方向に出庫機能
を作動させてしまった場合(柱が車両の真横にある状況等)
353
4-5. 運転支援装置について
4
運転
警告
●
センサーが正常に作動しなくなり、思わぬ事故につながるおそれがありますの
で、次のことにご注意ください。
・ センサー部付近を強くたたいたり、物をぶつけるなど、強い衝撃を与えな
いでください。装置が正常に作動しなくなるおそれがあります。
・ 高圧洗車機を使用して洗車するときは、センサー部に直接水をあてないで
ください。強い水圧により衝撃が加わり、装置が正常に作動しなくなるお
それがあります。バンパーをぶつけたときは、センサーの故障などにより
装置が正常に作動しなくなっているおそれがあります。トヨタ販売店で点
検を受けてください。
●
次のとき、センサーが正常に作動しないことがあり、思わぬ事故につながるお
それがあり危険です。注意して運転してください。
・ サイドエリアのスキャン(→ P. 302)が完了するまでのあいだは、サイ
ドエリアに障害物があっても障害物を感知できません。
・ サイドエリアのスキャン完了後でも、車・人・動物などが車両の横からサ
イドエリアに侵入してきた場合は感知できません。
・ センサー部が凍結したとき(解ければ、正常に復帰します)
特に低温時には凍結などにより異常表示が出たり、駐車車両があっても感
知しないことがあります。
・ センサーを手でふさいだとき
・ 車両姿勢が大きく傾いたとき
・ 炎天下や寒冷時
・ 凸凹道、坂道、砂利道、草むら走行時など
・ 他車のホーン、オートバイのエンジン音、大型車のエアブレーキ音、他車
のセンサーなどの超音波を発生するものが近付いたとき
・ 雨や水しぶきがかかったとき
・ 目標駐車位置に駐車車両があるにもかかわらずアシストが開始されたとき
は、センサーの角度がずれているおそれがあります。トヨタ販売店で点検
を受けてください。
・ センサーが感知する範囲には、アクセサリー用品などを取り付けないでく
ださい。
354
4-5. 運転支援装置について
運転を補助する装置
◆
ECB(電子制御ブレーキシステム)
電子制御により、ブレーキ操作に応じたブレーキ力を発生させます。
◆
ABS(アンチロックブレーキシステム)
急ブレーキ時やすべりやすい路面でのブレーキ時にタイヤのロックを
防ぎ、スリップを抑制します。
◆
ブレーキアシスト
急ブレーキ時などに、より大きなブレーキ力を発生させます。
◆
VSC(ビークルスタビリティコントロール)
急なハンドル操作や、すべりやすい路面で旋回するときに横すべりを
抑え、車両の姿勢維持に寄与します。
◆
TRC(トラクションコントロール)
すべりやすい路面での発進時や加速時にタイヤの空転を抑え、駆動力
確保に貢献します。
◆
EPS(エレクトリックパワーステアリング)
電気式モーターを利用して、ハンドル操作を補助します。
◆
S-VSC(ステアリングアシステッドビークルスタビリティコントロール)
ABS、TRC、VSC と EPS を協調して制御します。
すべりやすい路面などの走行で急なハンドル操作をした際に、ハンド
ル操作力を制御することで、車両の方向安定性確保に貢献します。
◆
ヒルスタートアシストコントロール
上り坂で発進するときに、車両が後退するのを緩和します。
走行の安全性や運転性能を高めるため、走行状況に応じて次の装置が自
動で作動します。ただし、これらの装置は補助的なものなので、過信せ
ずに運転には十分に注意してください。
355
4-5. 運転支援装置について
4
運転
◆
E-Four(電気式 4WD システム)
★
通常走行からコーナリング時、登坂時、発進時、加速時や雪や雨など
ですべりやすい路面などさまざまな走行状態に応じて、FF(前輪駆動)
走行状態から 4WD(4 輪駆動)走行状態まで自動的に制御し、安定
した操縦性・走行安定性に寄与します。
◆
緊急ブレーキシグナル
急ブレーキ時に非常点滅灯を自動的に点滅させることにより、後続車
に注意をうながし、追突される可能性を低減させます。
VSC・TRC・ABS が作動している
ときは、スリップ表示灯が点滅しま
す。
VSC・TRC・ABS が作動しているとき
★
:グレード、オプションなどにより、装備の有無があります。
356
4-5. 運転支援装置について
ぬかるみや砂地、雪道などから脱出するときに、TRC が作動していると、
アクセルペダルを踏み込んでもハイブリッドシステムの出力が上がら
ず、脱出が困難な場合があります。
このようなときに
を押すことにより、脱出しやすくなる場合があ
ります。
■
TRC を停止するには
TRC を停止するには
を
押す
マルチインフォメーションディスプ
レイに「TRC OFF しました」と表
示されます。
もう一度スイッチを押すと、システ
ム作動可能状態にもどります。
■
VSC と TRC を停止するには
TRC と VSC を停止するには、停車時に
を押し 3 秒以上保持する
VSC OFF 表示灯が点灯し、マルチインフォメーションディスプレイに「TRC
OFF しました」と表示されます。
※
もう一度
を押すと、システム作動可能状態にもどります。
※
PCS(プリクラッシュセーフティシステム)装着車は、プリクラッシュブレー
キアシスト・プリクラッシュブレーキも停止します。PCS 警告灯が点灯し、
マルチインフォメーションディスプレイにメッセージが表示されます。
(→ P. 252)
■
を押さなくてもマルチインフォメーションディスプレイに「TRC OFF し
ました」が表示されたとき
TRC が作動できない状態になっています。トヨタ販売店にご相談ください。
TRC を停止するには
知識
357
4-5. 運転支援装置について
4
運転
■
ABS・ブレーキアシスト・VSC・TRC・ヒルスタートアシストコントロールの
作動音と振動
上記のシステムが作動すると、次のような現象が発生することがありますが、異
常ではありません。
●
車体やハンドルに振動を感じる
●
車両停止後もモーター音が聞こえる
●
ABS の作動時に、ブレーキペダルが小刻みに動く
●
ABS の作動終了後、ブレーキペダルが少し奥に入る
■
ECB の作動音
次のような場合に ECB の作動音が聞こえることがありますが、異常ではありま
せん。
●
ブレーキペダルを操作したときに、エンジンルームから聞こえる作動音(“カ
チ”、“シュー”、“ジー”という音)
●
運転席ドアを開けたときに車両前方から聞こえるブレーキシステムのモーター
音(“ジー”という音)
●
ハイブリッドシステム停止後1∼2分経過時に、エンジンルームから聞こえる作
動音(“カチ”、“シュー”、“ジー”という音)
■
EPS モーターの作動音
ハンドル操作を行ったとき、モーターの音(“ウィーン”という音)が聞こえる
ことがありますが、異常ではありません。
■
EPS の効果が下がるとき
停車中か極低速走行中に長時間ハンドルをまわし続けると、EPS システムのオー
バーヒートを避けるため、EPS の効果が下がりハンドルが重く感じられるよう
になります。その場合は、ハンドル操作を控えるか、停車し、ハイブリッドシス
テムを停止してください。10 分程度でもとの状態にもどります。
■
パワーステアリング警告灯/警告ブザーについて
→ P. 489
■
TRC や VSC の自動復帰について
TRC や VSC を作動停止にしたあと、次のときはシステム作動可能状態にもどり
ます。
●
パワースイッチを OFF にしたとき
●
(TRC のみを作動停止にしている場合)車速が高くなったとき
ただし、TRC と VSC の作動を停止している場合は、車速による自動復帰はあり
ません。
358
4-5. 運転支援装置について
■
ヒルスタートアシストコントロールの作動条件
次のときシステムが作動します。
●
シフトポジションが P または N 以外(前進または後退での上り坂発進時)
●
車両停止状態
●
アクセルペダルを踏んでいない
●
パーキングブレーキがかかっていない
■
ヒルスタートアシストコントロールの自動解除
次のいずれかのときシステムが解除されます。
●
シフトポジションを P または N にした
●
アクセルペダルを踏んだ
●
パーキングブレーキをかけた
●
ブレーキペダルから足を離して約 2 秒経過した
■
緊急ブレーキシグナルの作動条件
次のときシステムが作動します。
●
非常点滅灯が点滅していないこと
●
車速 55km/h 以上
●
ブレーキペダルが踏み込まれ、車両の減速度から急ブレーキだと判断された
■
緊急ブレーキシグナルの自動解除
次のいずれかのときシステムが解除されます。
●
非常点滅灯を点滅させた
●
ブレーキペダルを離した
●
車両の減速度から急ブレーキではないと判断された
359
4-5. 運転支援装置について
4
運転
■
マルチインフォメーションディスプレイに 4WD システムに関するメッセージが
表示されたときは(4WD 車)
それぞれ、次のように対処してください。
メッセージ
状況
対処方法
4WD 高負荷
走行を控えてください
2WD 走行に切替わります
4WD システムが過熱
している状態です。
しばらくのあいだ停車す
る、または車速10km/h
以上で走行することで、
4WD システムの負荷を
低減してください。警告
メッセージが消えれば、
問題ありません。
4WD システム高温
2WD 走行に
切替わりました
過熱のため 4WD シス
テムが一時解除され、
2WD 走行に切りかわ
りました。
4WD システム故障
2WD 走行になります
販売店で点検してください
シ ステムの異常 によ
り、4WD システムが
停止し、2WD 走行に
切りかわりました。
すみやかにトヨタ販売店
で 点 検 を 受 け て く だ さ
い。
360
4-5. 運転支援装置について
警告
■
ABS の効果を発揮できないとき
●
タイヤのグリップ性能の限界をこえたとき(雪に覆われた路面を過剰に摩耗し
たタイヤで走行するときなど)
●
雨でぬれた路面やすべりやすい路面での高速走行時に、ハイドロプレーニング
現象が発生したとき
■
ABS が作動することで、制動距離が通常よりも長くなる可能性があるとき
ABS は制動距離を短くする装置ではありません。特に次の状況では、常に速度
を控えめにして前車と安全な車間距離をとってください。
●
泥・砂利の道路や積雪路を走行しているとき
●
タイヤチェーンを装着しているとき
●
道路のつなぎ目など、段差をこえたとき
●
凹凸のある路面や石だたみなどの悪路を走行しているとき
■
TRC や VSC の効果を発揮できないとき
すべりやすい路面では、TRC や VSC が作動していても、車両の方向安定性や
駆動力が得られないことがあります。車両の方向安定性や駆動力を失うような
状況では、特に慎重に運転してください。
■
ヒルスタートアシストコントロールの効果を発揮できないとき
●
ヒルスタートアシストコントロールを過信しないでください。急勾配の坂や
凍った路面ではヒルスタートアシストコントロールが効かないことがありま
す。
●
ヒルスタートアシストコントロールはパーキングブレーキのように車を長時
間駐車するための機能でありませんので、同機能を坂道での駐停車のために使
用しないでください。思わぬ事故につながるおそれがあり危険です。
361
4-5. 運転支援装置について
4
運転
警告
■
スリップ表示灯が点滅しているとき
VSC・TRC・ABS が作動中であることを知らせています。常に安全運転を心
がけてください。無謀な運転は思わぬ事故につながるおそれがあり危険です。
表示灯が点滅したら特に慎重に運転してください。
■
TRC や VSC を OFF にするとき
TRC や VSC は駆動力や車両の方向安定性を確保しようとするシステムです。
そのため、必要なとき以外は TRC、VSC を作動停止状態にしないでください。
TRC や VSC を作動停止状態にしたときは、路面状況に応じた速度で、特に慎
重な運転を心がけてください。
■
タイヤを交換するとき
4 輪とも指定されたサイズで、同じメーカー・ブランド・トレッドパターン(溝
模様)のタイヤを使用し、推奨された空気圧にしてください。(→ P. 553)
異なったタイヤを装着すると、ABS・VSC・TRC など、運転を補助するシス
テムが正常に作動しません。
タイヤ、またはホイールを交換するときは、トヨタ販売店に相談してください。
■
タイヤとサスペンションの取り扱い
問題があるタイヤを使用したり、サスペンションを改造したりすると、運転を
補助するシステムに悪影響をおよぼし、システムの故障につながるおそれがあ
ります。
362
4-6. 運転のアドバイス
ハイブリッド車運転のアドバイス
◆
エコドライブモードの利用
エコドライブモードを使用すると、通常にくらべてアクセルペダルの
踏み込みに対するトルクの発生がゆるやかになります。また、エアコン
(暖房/冷房)の作動を抑え、燃費向上につながります。
(→ P. 288)
◆
ハイブリッドシステムインジケーターの利用
メーター内のハイブリッドシステムインジケーターの表示をエコエリ
アの範囲に保つことで、環境に配慮した走行が可能です。
(→ P. 108)
◆
シフトポジションの変更
信号待ちや渋滞のときなどは、シフトポジションを D にしましょう。
また、駐車するときは、シフトポジションを P にしましょう。シフト
ポジションを N にしても、燃費向上の効果はありません。N では、ガ
ソリンエンジンが回転していても駆動用電池は充電されないため、エ
アコンなどを使用していると駆動用電池の残量が低下します。
◆
アクセルペダル・ブレーキペダルの操作
●
急加速・急減速を控え、スムーズな運転を心がけましょう。ゆるや
かに加速・減速することで、より効果的に電気モーターを使用でき、
余分なガソリン消費を抑えることができます。
●
加速のくり返しは、駆動用電池の残量を低下させ、結果、燃費が悪
化するため控えましょう。走行中、アクセルペダルを少しもどすこ
とで駆動用電池の残量を回復させることができます。
◆
減速時のブレーキ操作
減速時は、早めに、ゆるやかなブレーキ操作を行いましょう。
減速時に発生する電気エネルギーをより多く回収することができま
す。
◆
渋滞
加速・減速のくり返しや、長い信号待ちは燃費を悪化させます。お出
かけ前に交通情報を確認するなどして、なるべく渋滞を回避するよう
にしましょう。また渋滞の際は、ブレーキペダルをゆるめて微前進し、
アクセルペダルをあまり踏まないようにしましょう。余分なガソリン
消費を抑えることができます。
環境に配慮した経済的な運転のためには、次のことを心がけてください。
363
4-6. 運転のアドバイス
4
運転
◆
高速道路での運転
速度を抑え、一定速度で走行しましょう。また、料金所手前では早め
にアクセルをもどし、ゆるやかなブレーキ操作を行いましょう。減速
時に発生する電気エネルギーをより多く回収することができます。
◆
エアコンの ON / OFF
必要時以外は OFF にしましょう。余分なガソリン消費を抑えることが
できます。
夏季:外気温が高いときは、内気循環モードに設定しましょう。エア
コンへの負荷が減り燃費向上につながります。
冬季:ガソリンエンジン・車室内が暖まるまで、ガソリンエンジンが
自動停止しないので、燃料を消費します。また、過剰な暖房を
避けると、燃費向上につながります。
◆
タイヤ空気圧の点検
タイヤ空気圧はこまめに点検しましょう。タイヤ空気圧が適切でない
と、燃費の悪化につながります。
また、冬用タイヤは転がり抵抗が大きいため、乾燥した路面では燃費
の悪化につながります。季節、道路状況に応じて適切なタイミングで
タイヤを交換しましょう。
◆
荷物
重い荷物が積まれていると、燃費が悪化します。不要な荷物は、積ん
だままにせずに降ろしましょう。また、大型ルーフキャリアの装着も
重い荷物と同様に燃費の悪化につながります。
◆
走行前の暖機運転
ガソリンエンジンが冷えているときは、ガソリンエンジンの始動/停
止を自動的に行いますので、暖機運転は必要ありません。
なお短距離走行のくり返しは、暖機運転のためのガソリンエンジン始
動がひんぱんに行われることになりますので、燃費の悪化につながり
ます。
364
4-6. 運転のアドバイス
寒冷時の運転
●
次のものはそれぞれ外気温に適したものをお使いください。
・ エンジンオイル
・ 冷却水
・ ウォッシャー液
●
補機バッテリーの点検を受けてください。
●
冬用タイヤ(4 輪)やタイヤチェーン(前 2 輪)を使用してください。
タイヤは 4 輪とも指定サイズで同一銘柄のものを、タイヤチェーンは
タイヤサイズに合ったものを使用してください。
(タイヤについて:→ P. 443)
状況に応じて次のことを行ってください。
●
ドアやワイパーが凍結したときは無理に開けたり動かしたりせず、ぬ
るま湯をかけるなどして氷を溶かし、すぐに水分を十分にふき取って
ください。
●
フロントウインドウガラス前の外気取り入れ口に雪が積もっていると
きは、エアコンのファンを正常に作動させるために、雪を取り除いて
ください。
●
外装ランプ・車両の屋根・タイヤの周辺やブレーキ装置に雪や氷が付
いているときは、取り除いてください。
●
乗車する前に靴底に付いた雪をよく落としてください。
ゆっくりスタートし、車間距離を十分にとって控えめな速度で走行して
ください。
寒冷時に備えて、準備や点検など正しく処置していただいた上で適切に
運転してください。
冬を迎える前の準備
運転する前に
運転するとき
365
4-6. 運転のアドバイス
4
運転
パーキングブレーキをかけると、ブレーキ装置が凍結して解除できなく
なるおそれがあります。パーキングブレーキはかけずに、シフトポジショ
ンを P にして駐車し、輪止め
※
をしてください。
※
輪止めは、トヨタ販売店で購入することができます。
■
タイヤチェーンについて
取り付け・取りはずし・取り扱い方法については次の指示に従ってください。
●
安全に作業できる場所で行う
●
前 2 輪に取り付ける
●
タイヤチェーンに付属の取り扱い説明書に従う
●
取り付け後 0.5 ∼ 1.0km 走行したら締め直しを行う
■
寒冷地用ワイパーブレードについて
●
降雪期に使用する寒冷地用ワイパーブレードは、雪が付着するのを防ぐために
金属部分をゴムで覆ってあります。トヨタ販売店で各車指定のブレードをお求
めください。
●
高速走行時は、通常のワイパーブレードよりガラスがふき取りにくくなること
があります。その場合には速度を落としてください。
駐車するとき
知識
警告
■
冬用タイヤ装着時の警告
次のことを必ずお守りください。
お守りいただかないと、車両のコントロールが不能となり、重大な傷害におよ
ぶか、最悪の場合死亡につながるおそれがあります。
●
指定サイズのタイヤを使用する
●
空気圧を推奨値に調整する
●
装着する冬用タイヤの最高許容速度や制限速度をこえる速度で走行しない
●
冬用タイヤを装着する際は、必ず 4 輪とも装着する
366
4-6. 運転のアドバイス
警告
■
タイヤチェーン装着時の警告
次のことを必ずお守りください。
お守りいただかないと、安全に車を運転することができずに、思わぬ事故につ
ながり、重大な傷害におよぶか、最悪の場合死亡につながるおそれがあります。
●
装着したチェーンに定められた制限速度、もしくは 30km/h のどちらか低い
方をこえる速度で走行しない
●
路面の凹凸や穴を避ける
●
急加速・急ハンドル・急ブレーキやシフト操作による急激なエンジンブレーキ
の使用は避ける
●
カーブの入り口手前で十分減速して、車のコントロールを失うのを防ぐ
●
LDA(レーンディパーチャーアラート)
★
を使用しない
■
駐車時の警告
パーキングブレーキをかけずに駐車するときは、必ず輪止めをしてください。
輪止めをしないと、車が動き思わぬ事故につながるおそれがあり危険です。
注意
■
タイヤチェーンの使用について
トヨタ純正タイヤチェーンのご使用をおすすめします。
トヨタ純正品以外のタイヤチェーンの中には、使用すると車体にあたり、走行
のさまたげとなるおそれがあるものもあります。
詳しくはトヨタ販売店にご相談ください。
■
フロントウインドウガラスに付いた氷を除去するとき
たたいて割らないでください。
フロントウインドウガラスの内側(車内側)が割れるおそれがあります。
★
:グレード、オプションなどにより、装備の有無があります。
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